こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!
東日本フィギュアスケート概論シリーズ第6講、宮城編part1を始めます!(過去同シリーズは→2019年、2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!
北海道から始まり、第4講は青森、第5講は秋田・岩手の選手を取り上げました!第6講の今回から2回に分けて宮城の選手を取り上げます!今回は4月から中学~高校1年生、宮城県スケート連盟を選手を紹介します。
(これまでの講義の一覧はこちらから)
※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。
それでは行きましょう!!
No.25 小山蒼斗選手 (オヤマ アオト)
プログラム
SP 不明
FS ミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 2位
>第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 19位
4月から中学生、来季から本格的にジュニアに参戦する予定です。今季初めてブロックを突破し、全日本ノービス選手権に出場しました。
ジャンプ面で、今季著しい成長を遂げ、大飛躍につながりました。昨季はジャンプ面で、今季著しい成長を遂げ、大飛躍につながりました。昨季は本番で入れた1番難しいジャンプがダブルルッツ(2Lz)だったところを、昨年8月に行われた『第13回七夕杯フィギュアスケート競技会』でダブルアクセル(2A)、3回転ジャンプまで一気に入れられるようになり、今年2月に行われた『第33回宮城県小学生大会フィギュアスケートフリー競技会』ではトリプルフリップ(3F)も成功させていました。
ふんわりと柔らかく、伸びやかな演技が魅力です。
今季FSは新しいものを披露しました。個人的には前のプログラムの映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズよりの衣装が印象に残っていましたね。コミカルな曲に合わせて、楽しそうに滑る姿が印象的でした。
SPはほとんど大会で披露する機会がなかったかと思います。来季以降は、2つのプログラムを試合で拝見できると思うと、とても楽しみにしてます。
出典:日本スケート連盟HP
・2020 東北・北海道選手権大会
出典:日本スケート連盟HP
・第13回七夕杯フィギュアスケート競技会 ジャッジスコア
出典:日本スケート連盟HP
・第33回宮城県小学生大会フィギュアスケートフリー競技会 ジャッジスコア
No.26 園田真央選手 (ソノダ マオ)
プログラム
SP Bom Bom(歌 Sam and the Womp)
FS 映画『シザーハンズ』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 19位
第42回全国中学校スケート大会 28位
宮城県内を中心に練習を積み重ねている中学3年生の選手です。
昨季はジュニアデビューシーズンで東日本に進出を果たし、今季は全中宮城県代表として活躍しました。
今季はジャンプをより難易度を上げ、3F、3Lzを投入し、果敢に挑戦しています。軽やかなタッチのスケーティングが印象的です。
プログラムは両方昨季から持ち越しました。SPとFSとの振れ幅が、特筆するべき大きな見所です。
SPは
元気溌剌とした踊り
に目を奪われること間違いありません。
赤い軍服風の衣装を着て、最初から最後まで、パワー全開で踊っていくプログラムです。ジャッジに積極的に、アグレッシブさをアピールしていく姿が観ていて気持ちが良いのです。現地でフォーフォー歓声上げまくりたかったところです。
そんなSPを観たら、FSは冷たく不思議な世界観にびっくりしまうでしょう。
両手がハサミになっている男と、少女との交流を描いた映画のサウンドトラックを使用しています。
今季衣装は変わって、黒がベースとなったことにより腕の動きがよりはっきりと見えるようになりましたね。
暗く、寒々しく、緩急があまりないように感じる曲に合わせ、体を大きく使って氷の世界観を表していく姿に圧倒されます。中々難しそうな曲を、スケール大きく演じていく姿を観ると、とてもいい意味でSPとは別人のように感じましたね。
SPの曲のMVが、アーティスト公式YouTubeチャンネルに投稿されていますので、参考までにご覧ください↓
Sam and the Womp | Bom Bom (Official Video)
曲調が極端に違うものを見事に滑りこなしていて、来季以降一体どんな曲を選ぶのか非常に楽しみです。どうかステイヘルシーに、演技を披露できますように。
No.27 瀬川穂乃選手 (セガワ ホノ)
プログラム
SP サーカス『キダム』より(演奏 シルク・ドゥ・ソレイユ)
FS オペラ『サムソンとデリラ』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 12位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年女子 20位
第42回全国中学校スケート大会 22位
4月から高校生になりました。
昨季はジュニアデビューシーズンで東日本3位で、全日本ジュニア選手権に出場した実績があります。今季は国体と全中で宮城県代表として活躍しました。
ループとアクセルを除いた3回転ジャンプ、更に昨季はトリプルトゥーループ+トリプルトゥーループ(3T+3T)を本番で挑む力のある選手です。軸が安定して、ポジションがスムーズで綺麗なスピンも魅力の1つです。取り分け足替えコンビネーションスピン(CCoSp)の最後にリザーブドパンケーキのフリーレッグを持ち上げて、キャメルキャッチフットのポジションに持っていくのが個人的に好きですね。北ローカルファンの間では『マジカルスピン』て呼ばれてます。
1番の見所は、細かな音に合せた動きだと思っています。ちょっとしたターンでの体の動きだったり、スパイラル、振付が凝っていて見応えのある選手です。
2020年の全中の前辺りから継続して使用しているSPは、冒頭の振付からユニークさが満載のプログラムです。インパクトある振付をこなしながら、伸びやかな滑っていく姿に目を奪われるでしょう。軽快なメロディーに合せた、キダムの不思議な世界観を表していく姿が観ていて気持ちいいです。
今季新しくしたFSではエキゾチックなエッセンスを含んだ曲に挑戦しています。スピード感やエネルギッシュさの中に、細かい音ハメが盛り沢山なプログラムです。滑りの中に理知的な部分も感じています。フライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)を構成に入れて、スピンの基礎点を上げ、曲の最後、1番盛り上がるところではCCoSpであのマジカルスピンを披露してプログラムを引き締めています。
実際に映像を見たほうが分かりやすいので、2022年1月に行われた国体の公式アーカイブをご覧ください↓
SP 1月24日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)1:40:15~1:45:08
FS 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)7:42:12~7:53:11
進路先も少し気になるところです。細かい所に気を配った演技に大きな力を感じています。どうかステイヘルシーに、また拝見できる時を楽しみにしてます。
次のページにも紹介が続きます。ぜひご覧ください💨