はい!
Lenaが選ぶ2019-20シーズンベストプログラム論第2弾
前回はシーズン初めのローカル大会3つで、今回はいよいよシーズンに入ってきた!っと思わせる、東北北海道ブロックと、関東ブロックの中からベストプログラムを選んでいくつもりが…すみません、選んでいる途中で2つ合わせるのは無理ってなったので…今回は東北・北海道ブロックから選んでいきます
ノービスは全日本、ジュニア以降は東日本を懸けた戦いに、あー、シーズンの一つの山場である全日本へ時が進んでいくなっと感じさせるのです
いやー、本当はね東京ブロックも観たかったのに、なんで東北北海道ブロックと被るのさーーって言うわけで観に行けなかった
前回同様、いくつか注意すべきことを…
・筆者が現地で観た、あるいはライブストリーミングで観たものから選びます。
・全ての試合を現地やライストで観れた訳ではありません。結構偏りがあるのはご容赦願います。
・筆者が悩みに悩んで、この時の、この演技が特に印象的だったものを選んでいますが、だからと言って他の選手の演技が…っということは全くありません。いつも素敵な演技を披露していただきありがとうございます。
・今回都合上、一部氏名を敬称略とさせて頂きます。
・所属等のデータは大会時点のものです。
・プログラム名・振付師名は大会パンフレットを参考にしてます。
それでは早速行きましょう
通称:東北北海道ブロック、東北北海道B
期日:2019年9月20日~23日
会場:テクノルアイスパーク八戸(青森県八戸市新井田西4-1-1)
タクシーに『スケートリンク』って言ったらテクノルアイスパークではなく、別のスケートリンクに連れてかれそうになった…冗談抜きで!八戸市内にリンク複数ありますので、『テクノルアイスパーク』もそうですし、『新井田(ニイダ)のスケートリンク』で通じるので気を付けてね!っと言い残して本題に入りましょう
男子SP
佐藤洸彬(サトウヒロアキ) 南部美人
振付:佐藤操
12月の全日本が現役最後の試合っと言うことで…これが最後のブロック大会
今まで濃いキャラクターを演じて、東北北海道から東を引っ張ってきた佐藤選手が…って涙出そう…
SAPPORO CUPと同じ日程で行われたMGC杯(行きたかったなー)で初披露のSP。
現役最後のプログラムはチャップリンメドレー
どんなにノリの良さも一つの持ち味である佐藤選手らしい最後のプログラム!!
カラフルなベストがちょっと洒落ている衣装
キーンコーンカーンコーン~♪
って鐘が鳴ってから始まり、物凄いスピードを出して4T+2T決まった!!
繋ぎにぴょーんっと飛んだり、曲が変わるところでステップシークエンス(StSq)でリズムを捉えつつ、コミカルに、コミカルに、踊って!観客から手拍子が沸き起こる!
ノリノリで、さすがのエンターテイナーっと思って楽しく見ていたら…スマイルのメロディーが流れ、スピン2本。
そして…
ジャッジ側から見て後ろ向きに立って、くるくるっとステッキを回す振りからの、振り返りが…
うわーんやめないでーーー!
って叫びたくなるーーーーー
その時の顔は笑顔であるが、なんだかその笑顔を見るとやめるのが寂しくなっちゃうではないか!!!
うわーーーーーーーーん
ってブロックの初っぱらから筆者の心の中で大号泣してしまいました
坪井聖弥(ツボイセイヤ) 苫小牧駒澤大学
振付:鈴木理絵/髙木尚美
今季シニアデビュー。
苫小牧市内の大学に進学し、引き続き東北・北海道ブロックとして出場することになって嬉しい
昨季からの継続のSPがね、これが坪井選手らしさが光るプログラムなんですよ
アコーディオニストのcobaによるeye。高橋大輔さんがバンクーバー五輪で銅メダル取った時のSPの曲です。
坪井選手と言えば、いい意味で危うさもあり、ガラスのように繊細な表現と、ダイナミックなジャンプと歯切れのいいスケーティングが共存しているところほんのちょっとした動きからも観客を魅了できるスケーターであります。
冒頭の3Loが綺麗に決まり、スピン1つからの3Tで手をついたが2Tを付けた!
スピードあり、かっとんでいくジャンプに見応えある!リンクを大きく使い、緩急の付け方がスムーズ。女性と踊っているのが目に見えて、観る者をゾクゾクさせる極めつけはStSq!フットワークの良さに、このゾクゾク感!ワクワクする!ってなるところで2Aを持ってきてフィニッシュするプログラムなわけ
最後の2Aチャレンジは置いといて、大学生になってより一層垢抜けて、eyeがますます洒落になってるな演技でした
ジュニア女子SP
宮本藍里(ミヤモトアイリ) 北海高等学校
振付:横谷花絵
高校に進学し、師事コーチが変わった今シーズン。
昨季からの継続のSP。ジュニアのSPの指定ジャンプ・スピンの関係などで色々構成をいじっている。冒頭は2Lo、後半のジャンプに2A。フライングシットスピン(FSSp)に変えたりっといった具合に。
曲はそれぞれタンゴの曲を2つ繋いだもの。
バレリーナのような美しい所作で、華麗に舞い踊るのが宮本選手の最大の魅力
1音1音しっかり絡め取っていて濃密な表現。顔の表情、手の出し方、音ハメの動きが更にブラッシュアップされていてカッコいい
観ててあっという間
宮本選手の魅せる世界観がたまらないって思った演技でした
長岡柚奈(ナガオカユナ) ROYCE’F・S・C
振付:佐藤操
SAPPORO CUPで初披露したSP。その時から思っていた『緻密な音取り』を話せる時が来た。
交響曲『新世界より』などで有名なアントニン・ドヴォルザークが作曲した曲で、6つの楽章から構成されている。
ちなみに『ドゥムキー』とはウクライナ起源の歌謡曲『ドゥムカ』の複数形や、スラヴ語で『思い』わ『瞑想曲』という意味があるが、作曲者がどういう意味で使ったのかは不明である。
このプログラムでは、前半は第4楽章、後半は第6楽章が使われている。前半と後半では調が違う上に、曲のキャラも違うように感じる。これを書くにあって色々と調べたが、改めて聞いても物語が浮かんでこない、抽象的な曲だなっと感じる。
難解な曲に合わせて、細かい所まで音を取っていく。滑らかな体の使い方で、多彩な動きをしてもしっかりと魅せることができ、テンポにもついていけている。
ちょっとした動き、ほんの数ミリの動きが積み重なって、一つの大きなテーマが見える。長岡選手の演技を見れば、たとえ抽象的な曲でも取っ掛かりが見えてきそうなパフォーマンスだった
パンフレットを見たら、操先生!
曲選びの幅が広い!!
描き出す世界観に唸らされた演技でした
伊吹有紗(イブキアリサ) 札幌アースFC
振付:小田嶋隼
今季ジュニアデビューした選手
ノービスAの時のプログラム、バレエ『パキータ』よりの黄色いチュチュ風衣装がとっても可愛かった
今季の衣装もとってもお洒落
印象に残る衣装でもって演じるのは、カリブの海賊
曲が掛かってからまず目につくのはスケーティング膝、足首が柔らかく、それを上手くコントロールしてスピードを出していく滑りに驚く
冒頭は3Lz+2Tではなく、今回は3T+2T。
リンクを颯爽と駆け抜けていく姿が観てて気持ちいい緩急を自在に操ってターンを描くStSq。
気品あって、とても気持ちいい演技
カッコ良かった
大関凜花(オオセキリンカ) 市立札幌旭丘高等学校
振付:小田嶋隼
昨季から継続のSP。
音源がとってもお洒落
Florence CosteとJulien Dassinが歌う、男女デュエットで歌う曲
YouTubeに公式のMVが出ているので、これを見てください(聞きながらこの後の文章を読んでください)
紫に、リボンやお花模様をふんだんに使った衣装がまた可愛い
この大会から後半のエレメンツの順番が変わっていた!
そして、一つ一つの動きが更に洗練され、パリのシャンゼリゼ通りあたりをお洒落に歩いている情景が目に浮かぶ(ちなみに筆者はフランスはおろか海外に行ったことありません)
ジャッジ前を通りすぎる時の笑顔が印象的ふんわり大きいジャンプに、ポップやツイズルを効果的に取り入れて、小粋なプログラムに仕上げているのが最高
いつかパリに行ってみたいな…
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