シニア男子SP
石塚玲雄(イシヅカレオ) 早稲田大学
振付:小平渓介
実はこの試合が、今季初めて、現地で石塚選手の演技を拝見したのである(関東サマートロフィーとほぼ同日程のげんさんサマーに出ていたり、東京夏季フィギュアは時間の制約上シニア男子が観れなかったり、東京ブロックは東北北海道と被ったり…)。
げんさんサマーカップのライストをあとから見て、あっいいなっと思って観れるのを楽しみにしていた。
そして本番。
曲が掛かり、最初に左右の手をチロチロっと見る振付から、世界観が広がる✨もう、冒頭からクライマックス感がする😄
一つ一つの振付を慈しむように、丁寧に、また詩を紡いでいるかのように、真摯に曲と向き合っている姿勢が伝わる✨
筆者はこの時ショートサイド側から観ていたが、どの角度から見ても、観客に意識を向けて思いを伝えている✨
振付のバリエーションが豊か!三次元を上手く活用して、立体的にメッセージを浮き彫りにさせていく…
なーにーこーれー!すーきー😍
っと心の中で大絶叫😆
豊穣な薫りが広がり、とても気持ちの良い一時✨
もう、心の底からこのプログラムに惚れましたな😍
中野耀司(ナカノヨウジ) 明治大学
振付:宮本賢二
大学4年生…今季で引退と決めていて、最後の東日本。
SPは私にとって今季初めて拝見するもの。
最後のSPは、得意の踊りで勝負するものを選んだ❗
マンボの曲のメドレー。袖が白と金のフリルがふんだんに使われた、これぞラテンのマンボな衣装!
冒頭は2Aにして、続く3Lzで手を付くが、2Tを付けて気合いでいった!
後半3S綺麗に降りて…
さあここからが、It’s showtime!!!
細かいエッジワークや振付の数々にフーフー歓声上げるわ❗
『ウッ』の音に合わせて、しっかり音ハメ!!ジャッジ側で是非とも見たかった!!っと思わせる、ラテンの熱ーい、熱ーい熱気が伝わるステップシークエンス(StSq)🔥
このステップで一気に心持っていかれましたね😍
一瞬で南国の楽しい雰囲気に変わった、熱い男の演技でした✨
國方勇樹(クニカタユウキ) 日本大学
振付:佐藤操
國方選手も現地で観るのは今季初となりました。
カッコいいと前評判を聞きつけ、こちらも観れるのを楽しみにしていた✨
曲が掛かって、冒頭のロボットダンス🤖のような動き!!斬新でカッコいい!
冒頭で観客の心を掴んだ勢いに乗って、2A(に抑え)を落ち着いて決めた。
そして、3Lz+3T綺麗に決まった✨
フライングキャメルスピン(FCSp)を挟んで、イーグルをしながら来いよって煽ってからの…3Lo綺麗に決まってから、ハイキック✨ジャンプ予定通り、ノーミス✨
ここからは足替えシットスピン(CSSp)に、見せ場のStSq。エッジさばきがいつも以上にキレッキレッ✨観客から手拍子で更に勢いに乗っていく!!
最後の足替えコンビネーションスピン(CCoSp)まで手拍子は続いていく。昨季までだったら焦って回していくのだが、今回は余裕!最後の振付もバッチリ決めた✨
文句無し!キレキレのカッコ良さに、エレメンツの実施を見ても大人になったっと思わせる演技✨
シニアに上がって、今勢いに乗っているっと感じさせました✨
鎌田英嗣(カマタヒデツグ) 明治大学
振付:川越正大
卒業を1年伸ばし、現役続行して挑む最後の東日本。
両足の太ももをパンパンと激しく叩いてスタートポジションに向かう姿から、気合いと迫力が半端ない。
曲はミュージカル映画『ウェストサイド物語』の劇中歌『Tonight』。これを4人組ヴォーカルグループ『イル・ディーヴォ』が歌っている音源を使用している。
前の前のSP『Ti Amore』もイル・ディーヴォの曲で、ドラマチックな歌風に、鎌田選手の滑りがよく似合うと感じていた。
サーモンピンクの衣装。
冒頭の鎌田選手の代名詞の一つ、キャッチフットスパイラルをしてからの2A、ビューティフォー✨
続いて3Lz+3T綺麗に決まった✨
差し出される腕の動きが綺麗で泣けてくる😭
スピンはさんで、3Lo決まって着氷後にガッツポーズ!!
そこからはステップとスピン2つ。最後までしなやかで、集中しきった世界観。
鎌田選手は体の動きが多彩であることが、大きな魅力であると感じている✨まるで腕が幾千のパーツで出来ているかと思うぐらい、細かい動きができ、しなりを生んでいる。かと思いきやコンマの早さでストップできる。
そこに、熱い思いがビシバシ伝わっていく。
一途な愛に溢れた演技に、会場が大歓声に包まれました😭
ジュニア男子SP
鍵山優真(カギヤマユウマ) 星槎国際高等学校横浜
振付:佐藤操
この大会からSPの衣装を変えて挑んでいた❗
前の黒に、銀と赤のキラキラが交差する衣装も中々素敵であった。縦縞模様、緑、水色、青の複雑なグラデーション衣装。爽やかな印象を感じた。
曲はドラマ『砂の器』の中で演奏されるオリジナル曲。パンフレットでは「ピアノ協奏曲『宿命』第1楽章」と表記でしたが、これを書くときに初めて気付きました👀⁉️後半は第2楽章、それも終わりの方だという事実。
冒頭のピアノの音色で、一気に重苦しい世界に落とされる。高音の音色で緊張感を高めさせて…3A。綺麗に決まった✨これからやって来そうな暗い運命と、ジャンプが綺麗に決まるというアンバランスさが、かえって惹き付けられる。
空気のように飛ぶ3Lo。足替えキャメルスピン(CCSp)のキャメルキャッチフットの回転速度がエグい。
曲の主題が流れ、切なさを増していく。
深く、氷を押していき滑っている姿が、観る者を自分の描く世界に引き込ませる力を感じた。
そして3Lz+3T、着氷後の流れに乗っかったままStSq。このタイミングで第2楽章となる。
高音低音の差が激しい、怒濤のメロディーを捉え、観る者の心をこれでもかと揺さぶりをかける。複雑な体のムーブメントの数々。見とれていたら、最後のCCoSp。そして、フィニッシュ。
フィニッシュポーズの姿勢のまま、ヨシッ😃
圧巻の出来でした。
注目の得点は…
はっはっ、85点ーーーー😲😲
あまりの高得点にひっくり返りそうになった。
その得点以上に、鍵山選手から発する引力に飲み込まれた、2分40秒±10秒だった…
岩野颯太(イワノソウタ) 帯広工業高校
振付:小田嶋隼
鍵山選手の直後に滑るという状況。
曲は映画『ラ・ラ・ランド』より。昨季からの継続のプログラム。まずは『Planetarium』が流れる。
冒頭…左のアウトサイドエッジに乗って、後ろ向きで構えて…
へっ?今何飛んだ??
さらりと幅の大きな3Lz+2T❗難なく決めたのである😲しかも、昨季は飛んでいなかった3Lzを綺麗にマスターして…その直前には怪我をして(東日本前の十勝毎日新聞より)、ブロック大会ではシングルジャンプに抑えていたことも考えると…かなりビックリ!!
北海道男子のジャンプはデカい!!なんて、また思ったのである。
長身を活かしたダイナミックさ、全身からパワー、思いが伝わる演技。壮大さと、哀愁が会場いっぱいに広がる。
後半は『City of Stars』。ラ・ラ・ランドで、終始スローパートの部分を使うのは珍しい。
男の切ない気持ちを、お洒落に、エモーショナルに表現し、記憶のどこかに引っかかるような演技でした✨
次回は東日本FS編!さらに緊張がヒートアップしていく!