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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第11講 栃木編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第11講、栃木編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道から始まったこの東日本概論シリーズ、第9講の長野・山梨編から関東ブロックの紹介に入っています。第10講は茨城編で、第11講の今講座は当初『栃木・群馬編』で予告してましたが、都合上栃木と群馬で独立して講義をすることになりました。全中・インハイ・国体を栃木代表で出場した選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブは2022年7月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。プログラム名は2021-22シーズンのものを表記してます。

それではいきましょう!!!


No.57 丸山英希選手 (マルヤマ ヒデキ)

所属 栃木県スケート連盟
プログラム
SP 映画『アラジン』より
FS 映画『シャーロック・ホームズ』より
昨季主な成績
第71回全国高等学校スケート選手権大会 22位

栃木県内の高校に通い、埼玉県にあるリンクに所属するコーチに師事している2年生の選手です。今年2月に行われたインターハイではバッジテスト5級ながら、決勝(FS)進出を果たしました。その後6級を取得したため、今季からブロックでジュニアカテゴリーにエントリーできるようになりました。

今成長著しい丸山選手。軽いフットワークから、踊り心溢れる演技が強く印象に残る選手です。

昨季のSPは、『フレンド・ライク・ミー』を中心に使っています。フレンド・ライク・ミーの部分に切り替わった途端、ひょうきんなジーニーが見えてきます。1番最後にステップシークエンス(StSq)を配置して、ジャッ時アピールをビシバシ決め、軽快な演技が魅力的でした。今季は新しいプログラムに変えて挑む予定です。どんなプログラムなのか楽しみです。

昨季のFSは、1番最初のエレメンツにフライングシットスピン(FSSp)を配置した少々珍しい構成となっております。最後まで体が動き、一つ一つのポーズをしっかり決め、持前の踊心を発揮したプログラムが印象的でした。

それでは、参考までに2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

参考
出典:日本スケート連盟HP 地方競技会 神奈川
関東・サマートロフィー2022 エントリー クラス細分結果 7月9日 訂正版
映像
出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(3:30:02~3:35:00、指定された時間から再生します)
FS(32:51~38:42、※解説有、指定された時間から再生します)

今季本格的にジュニアにデビューするので、大会で演技を拝見できる機会が増えるのが楽しみです。どうかステイヘルシーに、思う存分に滑れることを願ってます。

No.53 平田大和選手 (ヒラタ ヤマト)

所属 宇都宮フィギュアC
プログラム
SP YAMATO(演奏:竜馬四重奏)
FS ミュージカル・映画『レ・ミゼラブル』より
昨季主な成績
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 25位

栃木県内の大学に通い、今年度は4年生になり、現役ラストシーズンとして挑んでいます。宮城県出身で、宮城FSCに所属していました。高校進学と同時に宇都宮市に転居して以来、栃木代表の選手として活躍してきました。
バッジテスト6級と年齢の事に加え、コロナ禍とあり、大会にエントリーし演技を披露する機会がほとんど無い状況でした。今年1月の国体で、オンライン上とはなりますが演技を披露する事が出来ました。

栃木のエンターテイナー
として、ローカルファンに愛されている選手だと感じてます。
どんな時も、音に対して全力で応えていく演技を披露する選手です。

SPはお名前と同じ曲名を選びました。和楽器とヴァイオリンで構成する4人グループの曲です。しっとりとした和のメロディーから始まり、途中の掛け声からテンポアップする所で、音ハメのオンパレードが待ち受けるプログラムです。速いテンポを捉えた腕の振りが大きな見所です。1番最後の要素にStSqを配置し、最後までエネルギッシュに駆け抜けていく姿が強く印象に残ります。今季も継続して使用する予定です。

FSはドラマチックに、全力で世界観を描く姿に感動するプログラムです。終盤の民衆の歌を充て、StSq、コレオシークエンス(ChSq)はパワフルに、意思の強さを感じさせます。1番最後にダブルアクセル(2A)を配置し、ジャンプを降りた直後にフィニッシュする構成となっております。

アーティストの公式YouTubeチャンネルに投稿されているSPの音源のMVと、SPのみとなりますが、地元日光で行われた2022年1月の国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓

参考
出典:日本スケート連盟HP 地方競技会 神奈川
関東・サマートロフィー2022 エントリー クラス細分結果 7月9日 訂正版
音源
出典:竜馬四重奏オフィシャル
[MV]YAMATO / 竜馬四重奏
映像
出典:国体チャンネル
SP 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)2:52:13~2:57:26

どうか望む道に進み、思い描くラストシーズンとなることを願ってます。もしも叶うなら、1つでも多くの大会で拝見できればと思っています。


次のページにも続きます。ぜひご覧ください💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第10講 茨城編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第10講、茨城編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道から始まったこの東日本概論シリーズ、第8講で新潟編で東北・北海道ブロック編が完結しました。第9講の長野・山梨編から関東ブロックの紹介に入っています。第10講は茨城編です。全中・インハイ・国体を茨城代表で出場した選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それではいきましょう!!!


No.50 花田実優選手 (ハナダ ミユウ)

所属 宇都宮フィギュアC
プログラム
SP コットン・アイ・ジョー
FS マラゲーニャ
今季主な成績
2021年関東選手権 ジュニア 12位
第42回全国中学校スケート大会 35位

茨城県内の中学校に通う3年生の選手です。隣県の栃木県内に本拠点に置くクラブに所属しています。今季がジュニアデビューシーズンでした。ブロック大会に、全中は茨城代表で出場を果たしました。

ひとたび演技を観れば、キレのある動き、そしてなんといっても
キュートなスマイル
に心を奪われること間違いありません。
リンクを目いっぱい使い、最初から最後まで踊っている姿が観ていて爽快な選手です。
エレメンツ面での成長が著しく、昨季はトリプルジャンプを組み込んでいなかったとことが、今季サルコウを決め、更に全中ではループとフリップに挑んでいました。

SPは現役時代親日家のスケーターとして知られていたショーン・ラビットさん振付です。北米の民謡として知られている曲で、黄色いフリンジが沢山付いた衣装がまず目につきます。
アップテンポな曲に合わせ、最初から最後まで動きまくる、踊りまくる、とにかく可愛い!!と言いたくなるプログラムです。
フィニッシュでピストルを撃つような振付は反則ですと言いたくなります。

FSは冒頭に口ずさみながら滑っているように見え、フラメンコの曲に合わせ、凜とした動きが印象的なプログラムです。

今年度は進路の年となります。来季は、どんなプログラムを披露するのか非常に楽しみです。笑顔輝く演技を沢山拝見できる機会に恵まれることを願ってます。

No.51 塙雪月花選手 (ハナワ キララ)

所属 笠松FSC
プログラム
SP 月光(作曲:ルードヴィヒ・ベートーヴェン)
FS 舞台『リバーダンス』より『ファイヤーダンス』
今季主な成績
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 30位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 73位

茨城県内の高校に通う2年生の選手です。県内を本拠点とするクラブに所属し、全中、インターハイ、国体で茨城代表として活躍してきました。東京五輪では聖火ランナーとして走り、ブロック大会に2度出場した実績があります。

難しそうな動きをしてから高く飛ぶジャンプに、運動神経の良さ感じる動き、美しいポジションのスピン、音に合わせた演じ分けが光る選手です。

今季新しくしたSPは、クラッシックのピアノソナタに挑戦しました。前半の静かなメロディーではしっとりと、後半テンポが上がったところでステップシークエンス(StSq)を持っていき、情熱を感じ、メリハリの効いた演技が印象的でした。

FSは2021年8月に行われた『関東サマートロフィー 2021 エントリー・使用曲・コーチ一覧』によると、長きにわたって継続して使用しているものの予定でした。ただコロナの影響で観れる回数が制限され、今季も一般のファンの前(オンライン上を含む)で披露できる機会がないままとなりました。

SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

参考
出典:フジスケHP
関東サマートロフィー 2021 エントリー・使用曲・コーチ一覧
映像
出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(1:43:58~1:49:27、指定された時間から再生します)

長きにわたり通年リンクの無い茨城で、コツコツと練習を積み重ねていました。来季は沢山拝見できる機会に恵まれ、一つでも多く成果を発揮できることを願ってます。

No.52 猪股早哉子選手 (イノマタ サヤコ)

所属 駒場学園高校→?
プログラム
SP ラ・ヴィ・アン・ローズ(歌:ルーシー・トーマス)
FS シェヘラザード→ユー・レイズ・ミー・アップ(歌 ケルティック・ウーマン)
今季主な成績
2021年東京選手権 選手権 20位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 4位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 18位

3月に高校を卒業しました。明治神宮外苑スケート場やKOSE新横浜スケートセンターを中心に練習を積み重ねています。全中やインターハイは東京代表、国体は茨城代表で出場してきました。
過去に東日本ジュニア選手権に出場、インターハイで2年連続決勝に進出した実績があります。

一度見たら忘れられない
純白なスケーティング
が最大の持味です。深いエッジを使っていて、身のこなしが美しく、もうスケーティングだけであっても永遠に見続けたいと思わせる選手です。

今季新しくしたSPは、シャンソンに初挑戦しています。日本では『バラ色の人生』としても知られているエディット・ピアフの名曲を、ルーシー・トーマスがカヴァーした音源を使用しています。
まず、スタートポジションを取る時から目を惹きます。衣装のバックのデザインの良さが綺麗さを増しています。
歌詞を一つ一つ丹念に拾った動きで、思いを伝えていき、見ごたえのある演技でした。見惚れていたら、もう、あっという間でしたね。

最初のFSは今季新しくしたものです。スケートのタッチの柔らかさ、芯の強さが曲とマッチしていて、もはや幻想的でした。透明感あり、優しく、可憐な演技が印象的でした。
インターハイの時までには、2017-18シーズンの途中から2020-21シーズンまで長きにわたって使用したプログラムに戻しました。美しいヴォーカルに合わせ、優雅に奏でるような滑りが極上の一時に感じることでしょう。猪股選手と言えばこのプログラムとなりましたね。

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(29:39~35:42、指定された時間から再生します)
FS(57:21~1:04:26、※解説有、指定された時間から再生します)
※ジュニア課題での実施

この春から大学生になったということで、進路が気になるところです。来季以降どんなプログラムを披露するのか楽しみにしてます。どうかステイヘルシーに、充実した大学生活とスケート人生となりますように。


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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第9講 長野・山梨編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第9講、長野・山梨編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道から始まったこの東日本概論シリーズ、第6講第7講は宮城、第8講で新潟編で東北・北海道ブロック編が完結しました。第9講の今講座から関東ブロックの紹介に入ります。まずは長野と山梨からです。長野と山梨それぞれの県のスケート連盟に所属選手(3月まで含む)や、全中・インハイ・国体代表歴のある選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

まずは長野の選手からいきましょう!!!


No.43 井口せな選手 (イグチ セナ)

所属 東海大諏訪高校
プログラム
SP River Flows in You(演奏:イルマ)
FS 映画『ロミオとジュリエット』より
今季主な成績
2021年関東選手権 ジュニア 11位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 13位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 39位

長野県を主に練習を積み重ねる高校2年生の選手です。
2018年に長野県で行われたアイスショー『Heroes & Future 2018 in NAGANO』でソロ演技を披露、全中・インハイ・国体で長野代表として活躍してます。

ディープエッジで滑りつつ軽やかで、エレガントな所作が随所に光り、どの瞬間も見所な演技を披露する選手です。

今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。

SPはピアノの美しい音色を繊細に拾った滑りが目を惹きます。冒頭からの動きに注目していたいです。しなやかな動き、清らかなスケーティングと美しい一時を描く姿が印象的です。

FSはフィギュアスケートでは王道のプログラムを選びました。1番最後のエレメンツにジャンプを持っていき、着氷してすぐにフィニッシュポーズを決める構成となっております。
優美な所作でドラマチックに描く演技が印象的でした。

SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(1:01:01~1:06:40、指定された時間から再生します)

指先までしっかりと綺麗で、観て気持ちの良い選手ですね。今はリンクが閉鎖している時期となりますが、どうか上手く練習でき、また来季演技を拝見するのを楽しみにしてます。

No.44 大久保政宗選手 (オオクボ マサムネ)

所属 長野日大高校
プログラム
SP 映画『ヘンリー五世』より
FS 映画『遥かなる大地へ』より
今季主な成績
2021年関東選手権 ジュニア 3位
第38回東日本ジュニア選手権 12位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年男子 9位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 30位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年男子 22位

長野県内にある私立高校ではトップの進学校に通いながら、競技に取り組んでいます。4月から2年生になりました。
2018年に長野県で行われたアイスショー『Heroes & Future 2018 in NAGANO』でソロ演技を披露、2020年全日本ジュニア選手権に出場した実績がある選手です。

大久保選手の演技を見ると真っ先に
ノーブルさ
が印象に残ります。所作が非常に上品で、なぜだか光って見えるのですよ。エレメンツの間に多彩な技を取り入れ、それらをシームレスに滑りこなし、見ごたえのある演技を披露しています。

昨季は2種類のトリプルジャンプだったところを、トリプルルッツ(3Lz)を構成に組み込む大会もありました。今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。

SPは、鍵山優真選手(オリエンタルバイオ/中京大学)の振付を多く手掛けていた佐藤操先生に初めて依頼しました。
スタートのポーズからスマートさが満ち溢れ、上品な所作を活かした振り付けの数々に見惚れていきます。群衆のコーラスの曲にステップシークエンス(StSq)を充て、盛り上がる所でイーグルは大正義!と言いたくなるのですよ。もう、映画のタイトルの通りの王子様です。

FSは前のFSと同じく、駒場幸大先生が振り付けました。前回は映画『ミッション』よりの『ガブリエルのオーボエ』が流れていたら、最後の最後で映画『アンタッチャブル』よりのサウンドトラックが流れて観客を驚かせてしまうプログラムでしたね。今回は映画『遥かなる大地へ』より『The Land Race』を中心に使用しています。
スタートのポーズから凛々しさが伝わってくるでしょう。バレエジャンプをしてからジャンプなどを、常にアクティブな振り付けをこなしながら、壮大なドラマを描く姿が強く印象に残ります。正統なカッコよさに溢れるプログラムです。

どんな演技なのか気になるかと思いますよね。ここはぜひ、2022年国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:国体チャンネル
SP 1月24日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)7:04:22~7:09:53
FS 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)3:38:25~3:44:21

真面目で、品の良い演技がもう眼福ですね!来季もどうかステイヘルシーに、磨き上げた演技を披露できることを願ってます。

No.45 入江美友選手 (イリエ ミユ)

所属 Mエイトクラブ
プログラム
SP サーカス『O』より(演奏:シルク・ドゥ・ソレイユ)
FS 映画『ちはやふる ‐結び-』より『つながれ つながれ! つながれ!!』
今季主な成績
2021年関東選手権 ノービスA 3位
第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 12位
第42回全国中学校スケート大会 15位

長野県内の学校に通い、山梨を主な拠点とするクラブに所属する中学2年生の選手です。来季から本格的にジュニアに参戦します。
全日本ノービス選手権に2年連続で出場、今季はブロック大会で表彰台、更には全中では長野県代表として出場し、FSに進出と飛躍のシーズンとなりました。

腕の動きの美しさがとりわけ目を惹き、表情豊かな演技が持味の選手です。昨季はトリプルジャンプがサルコウと1種類だったところを、ルッツとフリップを構成に組み込んで一気にレベルアップしました。

全中で一般のファンの前(オンライン上)で初披露となったSPは、シルク・ドゥ・ソレイユのサーカス演目『O』より2曲をつないだ音源を使用してます。前半は、綺麗な音色を拾って、しなやかに動き、後半『Tzelma』の所でStSqを充て、全身を大きく使い、躍動感溢れる滑りを披露するというメリハリが印象的でした。

今季新しくしたFSは、競技かるたを主題にした映画のサウンドトラックの中から1曲のみを使用しています。スケートでちはやふるの使用は珍しいです。
膝立ちの状態からスタートし、柔らかな音楽に合わせ、情景を伝えていく演技が印象的でした。おそらく、かるたをしている中で感じたことを表現しようとしてるのではと思いました。

来季から本格的にジュニアに参戦するということで、どんな演技を披露するのか楽しみにしてます。どうかステイヘルシーに、来季も力を発揮できますように。


長野は以上です!綺麗なスケーティングと所作の両方で魅せる選手が多いと感じています。
次のページは山梨の選手の紹介です。ぜひご覧ください💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第8講 新潟編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第8講、新潟編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道、青森、第5講は秋田・岩手、第6講第7講は宮城の選手を取り上げました。第8講の今講座では新潟編、そして東北・北海道ブロック編最終講となります。新潟県スケート連盟所属選手や、国体新潟代表選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは行きましょう!!まずは中学生の選手からです。



No.37 武田結仁選手 (タケダ ユウジン)

所属 アイビスSC
プログラム
SP 不明
FS Way Down We Go(歌:カレオ)
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 6位
第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 6位

4月から中学生になりました。新潟市内を中心に練習を積み重ねています。
2019年から3年連続で全日本ノービス選手権で入賞してきた実績のある選手です。来季から本格的にジュニアに参戦する予定です。

武田選手は、
踊りにずっと注目していたい
と思うほど、音を捉えて動きに転換するセンスが傑出しているのです。またエレメンツも表現の1つとして溶け込ませ、年々高難度化が進んでいます。今季は5種類のトリプルジャンプ、更にはコンビネーションジャンプのセカンドジャンプをトリプルトゥループ(3T)を組み込んだ構成に挑んでいました。

ノービスになってからは、映画『コーラスライン』より、『ドント・ストップ・ミー・ナウ』とアップテンポで明るい曲を選んでいました。そう考えると、今季新しくしたFSは、今までのイメージを大きく覆す曲を選んだと感じました。スローテンポで独特な曲に筆者は大変驚きました。音の取り方が非常に難しい曲を、いとも簡単そうに、クールに踊りこなしていく姿に度肝を抜かれました。

SPは新潟県内で行われたローカル大会で披露しているものの、無観客のため一般にはまだ曲名すら分からない段階です。FSは難しい曲を高い表現力で滑りこなしていることを考えると、一体どんな曲を選び、どんな構成で、どんな振付なのか非常に気になります。

先ほどからFSの曲が難しいと書いていますので、FSの曲のMVをご覧ください↓

出典:KALEO
KALEO – Way Down We Go (Official Music Video)

来季はSPも拝見できるチャンスが訪れるはずです。武田選手の抜群な踊りのセンスを沢山拝見できる回数が増えると思うと、とてもワクワクしますね。どうかステイヘルシーに、今度こそは現地で沢山の観客を魅了する演技を披露出来ますように。

No.38 金子ヒロ選手 (カネコ ヒロ)

所属 新潟FCKZ
プログラム
SP 映画『アルマゲドン』より『ミス・ア・シング』
FS 映画『ピンク・パンサー』シリーズより
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 3位
第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 32位
第42回全国中学校スケート大会 22位

4月から中学2年生になります。季節リンクの柏崎市を中心に練習を積み重ねています。先ほど紹介した武田選手と共に、激戦のブロックを4年間勝ち上がって全日本ノービス選手権に出場してきました。来季から本格的にジュニアに参戦する予定です。

綺麗な所作からにじみ出る踊り心で、ファンを惹きつけていく選手です。

全中にて一般のファンの前(オンライン上)で初披露となったSPは、エモーショナルな曲に合わせて、自分の思いの丈をぶつけた演技が強く印象に残ります。勢いありつつ、洗練された所作が光ってましたね。

昨季から継続のFSは、振付と共に、衣装にも注目のプログラムでした。コミカルに滑っていると、中盤で突然衣装が変わるという仕掛けが施されていたのです。技と技のつなぎにも様々な動きがあり、遊び心満載な踊りが観ていて楽しい演技でした。

来季からは本格的にジュニアということで、演技を拝見できる機会が増えそうですね。どんなプログラムを披露するのか、非常に楽しみにしてます。どうかステイヘルシーに、調整できますように。

No.39 岡本和彩選手 (オカモト カイ)

所属 アイビスSC
プログラム
SP ユーアー・ザ・リーズン(歌:カラム・スコット&レオナ・ルイス)
FS シー・ユー・アゲイン(歌:ウィズ・カリファ)
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 1位
第38回東日本ジュニア選手権 16位

4月から中学3年生になりました。今季ジュニアデビューした選手です。
2020年全日本ノービスAクラスで8位入賞、今季ブロック大会で優勝と活躍しています。

スピードを全く落とさずにジャンプを跳ぶ姿にまず驚き、体のしなりを活かし独自の世界を表現する姿に心奪われることでしょう。
これまで、映画『ヒックとドラゴン』より、ドラマ『JIN-仁-』より、『Steps(演奏:シークレット・ガーデン)』と、シーズンごとに違う曲調にチャレンジし、自分のモノにしていました。
今季一般のファンの前で初披露となったSP、新しくしたFSは、どちらもプリンス・アイス・ワールドのキャストとして活躍する小平渓介さんが振付ました。驚くほど大人びた演技に沢山のファンを驚かせました。

SPは村元哉中選手/髙橋大輔選手組(関西大学KFSC)がEXで使用したことによって、話題となった曲ですね。ボーカルの呼吸としっかりと合わせながら、垢抜けた所作の数々で魅了していくプログラムでした。最後のポーズが斬新で、見終わったあとの余韻が響いていくのですよ。SPだけを観ても、衝撃が走りましたね。

FSは宇野昌磨選手(トヨタ自動車)がEXで使用していた曲としても知られています。雨が降る音から始まり、スピードをガンガンに出してジャンプを跳びつつ、ボーカルのパッションを受け止めてまた外に思いを伝えていく演技に引き込まれます。小平さんの振付は、ユニークさがありながらも美のツボをしっかり押さえている動きが印象に残るのですよ。岡本選手の美しい体のしなりとマッチして、強烈なインパクトを残していきました。どんな結果であっても、終わった後に響くものがありましたね。

SPとFSの曲のMVが、アーティスト公式YouTubeチャンネルに投稿されていますので、参考までにご覧ください↓

参考
出典:フジスケHP
東北・北海道ブロック 選手情報詳細
映像
SP音源
出典:Calum Scott
Calum Scott, Leona Lewis – You Are The Reason (Duet Version)

FS音源
出典:Wiz Khalifa
Wiz Khalifa – See You Again ft. Charlie Puth [Official Video] Furious 7 Soundtrack

一つ一つの歌詞の意味を大切にし、滑っていく姿に心打たれたシーズンでありました。昨年12月の大会を棄権して以降は、大会へのエントリーがありません。どうかステイヘルシーに、来季演技を拝見できることを願い、楽しみにしてます。


個人的に、『新潟の踊る三銃士』と呼んでいる選手の紹介でした。踊り心の方向性が三者三様で、観ていて面白い選手達です。
次のページ高校・大学生の選手の紹介です。ぜひご覧ください💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第7講 宮城編part2

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第7講、宮城編part2を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道、青森、第5講は秋田・岩手の選手を取り上げました!第6講から2回に分けて宮城の選手を取り上げます!第7講の今回は宮城編最終講となります。4月から高校2年生~大学生になる、宮城県スケート連盟に所属する選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは行きましょう!!



No.31 藤﨑鈴選手 (フジサキ スズ)

所属 東北高校
プログラム
SP アルメニア・ラプソディ
FS ピアノ協奏曲第2番 ハ短調(作曲 セルゲイ・ラフマニノフ)
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 8位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 75位

宮城県内を中心に練習を積み重ねている高校3年生の選手です。
今季シニアデビューを果たしました。
昨季はジュニアカテゴリーで東日本に進出した実績があります。

パワフルでかつ足さばきスムーズなスケーティングから、繰り出されるダイナミックなジャンプ、表現が持味です。

SP・FS共に昨季から継続のプログラムになります。

SPではエキゾチックな曲に合わせた滑りが印象的でした。パリッとした音にしっかりと合わせ、ダイナミックな演技に圧倒されました。スピンやジャンプの位置が大幅に変更されていました。
FSではゆったりとした曲に合わせて、壮大なスケール感を描いていく姿が印象的でした。力強さのなかにも優美さがあり、クラシックのメロディーの調べに乗せた演技でした。

SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(3:23:16~3:28:13、指定された時間から再生します)
※ジュニア課題での実施

来季は進路を決める大事な年、どうかステイヘルシーに、納得のいく道を選べることを願ってます。可能であれば、来季もまた演技を拝見できる時を楽しみにしてます。

No.32 森本美羽選手 (ナカガワ リョウ)

所属 東北高校
プログラム
SP 映画『ラストエンペラー』より『Rain』
FS 映画『グレイテスト・ショーマン』より『Never Enough』
主な成績

2021年東北・北海道選手権 ジュニア 7位
第38回東日本ジュニア選手権 26位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 40位

宮城県内を中心に練習を積み重ねている高校3年生の選手です。
バッジテスト6級のため、ミニマムポイントを突破した上で、ブロック大会に出場しました。今季東日本に進出を果たす等大飛躍のシーズンとなりました。

コンビネーションジャンプのセカンドジャンプにループを取り入れています。正確で丁寧な滑り、そして最大の見所はスピンです。軸が細く1点で回り、回転速度が速く、綺麗なポジションで回るスピンがプログラムを引き締め、大きな見せ場となっています。

昨季から継続のSPは、美しいメロディーに乗せ、たおやかに舞う姿が美しいと感じるプログラムです。まるで1本の線で繋がったような、エレガントな世界観に目を惹かれます。

今季新しくしたFSは、映画『グレイテスト・ショーマン』の名曲の1つ『Never Enough』をほぼ1曲使用した音源となっています。SPでよく単独で使われていますが、FSで単独で使用するのは珍しいと感じました。
後半3つのジャンプ全てをコンビネーションジャンプにし、要所で得意のスピンでフライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)も含め、レベルをしっかりと取っていく構成にしています。
女性ボーカルに合わせ、美しくしなやかに思いを伝える姿が印象に残ります。

SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(25:42~30:25、指定された時間から再生します)

進路の年と重なる来季も、可能ならまた演技を拝見できればと願っています。どうか、この先もステイヘルシーに、美しい演技を披露出来ますように。

No.33 中川涼選手 (ナカガワ リョウ)

所属 仙台FSC
プログラム
SP Gopher/Drumdown Mambo(歌:イマ・スマック/Whethan Feat. Jasiah)
FS 映画『フィフス・エレメント』より『Diva Dance』
主な成績

2021年東北・北海道選手権 ジュニア 5位
第38回東日本ジュニア選手権 24位

宮城県内を中心に練習を積み重ねている、高校2年生の選手です。中学卒業後はN高校に進学しました。
2019年全日本ジュニア選手権に出場、ジュニアデビューシーズンから東日本に4年連続で出場という大きな実績のある選手です。

5種類の3回転ジャンプを飛べ、それぞれ大会で組み込んで挑戦できる力があります。軸が細くて回転速度が速く、特にエッジ系のジャンプでは飛び上がってから回転する『ディレイドジャンプ』で飛んでいます。
クールな雰囲気を醸し出し、多彩な表情と音を正確に捉えた動きが年々増してきています。

今季新しくしたSPは、前半はイマ・スマックの名曲『Gopher』を、後半に配置されたステップシークエンス(StSq)以降はGopherのアレンジ曲である『Drumdown Mambo』を使用しています。マンボのアップテンポにしっかりとハメた動きが、何度見ても楽しい!一度見たらクセになります。曲が切り替わってビートがかかり、もっとテンポが速い曲になると、更に盛り上がっていくプログラムでしたね。

FSは3シーズン継続して使用しています。映画『フィフス・エレメント』より『Diva Dance』をまるまる1曲使用しています。水色の体の宇宙人が、劇場でアリアを歌う場面で披露される曲です。今季はブロック大会と東日本でそれぞれ衣装が違っていました。
前半は不思議な感じを、後半ビートがかかってくると強くバシッと決めていく姿が目を惹きます。難しそうな曲を、クールに、スケール大きく、しなやかさも併せ持っている、そんな表現が印象的でした。

クールな雰囲気が非常に個性的に見え、1度見たら忘れられない選手です。来季はどんなプログラムを披露するのか、今からとても楽しみにしてます。

参考
出典:日本スケート連盟
第77回国少民体育大会冬季大会スケート競技会宮城県予選会 少年女子FSリザルト


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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第6講 宮城編part1

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第6講、宮城編part1を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道から始まり、第4講は青森、第5講は秋田・岩手の選手を取り上げました!第6講の今回から2回に分けて宮城の選手を取り上げます!今回は4月から中学~高校1年生、宮城県スケート連盟を選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは行きましょう!!



No.25 小山蒼斗選手 (オヤマ アオト)

所属 仙台泉F.S.C.
プログラム
SP 不明
FS ミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 2位
>第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 19位

4月から中学生、来季から本格的にジュニアに参戦する予定です。今季初めてブロックを突破し、全日本ノービス選手権に出場しました。

ジャンプ面で、今季著しい成長を遂げ、大飛躍につながりました。昨季はジャンプ面で、今季著しい成長を遂げ、大飛躍につながりました。昨季は本番で入れた1番難しいジャンプがダブルルッツ(2Lz)だったところを、昨年8月に行われた『第13回七夕杯フィギュアスケート競技会』でダブルアクセル(2A)、3回転ジャンプまで一気に入れられるようになり、今年2月に行われた『第33回宮城県小学生大会フィギュアスケートフリー競技会』ではトリプルフリップ(3F)も成功させていました。

ふんわりと柔らかく、伸びやかな演技が魅力です。

今季FSは新しいものを披露しました。個人的には前のプログラムの映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズよりの衣装が印象に残っていましたね。コミカルな曲に合わせて、楽しそうに滑る姿が印象的でした。

SPはほとんど大会で披露する機会がなかったかと思います。来季以降は、2つのプログラムを試合で拝見できると思うと、とても楽しみにしてます。

参考
出典:日本スケート連盟HP
2020 東北・北海道選手権大会
出典:日本スケート連盟HP
第13回七夕杯フィギュアスケート競技会 ジャッジスコア
出典:日本スケート連盟HP
第33回宮城県小学生大会フィギュアスケートフリー競技会 ジャッジスコア

No.26 園田真央選手 (ソノダ マオ)

所属 仙台FSC
プログラム
SP Bom Bom(歌 Sam and the Womp)
FS 映画『シザーハンズ』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 19位

第42回全国中学校スケート大会 28位

宮城県内を中心に練習を積み重ねている中学3年生の選手です。
昨季はジュニアデビューシーズンで東日本に進出を果たし、今季は全中宮城県代表として活躍しました。

今季はジャンプをより難易度を上げ、3F、3Lzを投入し、果敢に挑戦しています。軽やかなタッチのスケーティングが印象的です。

プログラムは両方昨季から持ち越しました。SPとFSとの振れ幅が、特筆するべき大きな見所です。

SPは
元気溌剌とした踊り
に目を奪われること間違いありません。
赤い軍服風の衣装を着て、最初から最後まで、パワー全開で踊っていくプログラムです。ジャッジに積極的に、アグレッシブさをアピールしていく姿が観ていて気持ちが良いのです。現地でフォーフォー歓声上げまくりたかったところです。

そんなSPを観たら、FSは冷たく不思議な世界観にびっくりしまうでしょう。
両手がハサミになっている男と、少女との交流を描いた映画のサウンドトラックを使用しています。
今季衣装は変わって、黒がベースとなったことにより腕の動きがよりはっきりと見えるようになりましたね。
暗く、寒々しく、緩急があまりないように感じる曲に合わせ、体を大きく使って氷の世界観を表していく姿に圧倒されます。中々難しそうな曲を、スケール大きく演じていく姿を観ると、とてもいい意味でSPとは別人のように感じましたね。

SPの曲のMVが、アーティスト公式YouTubeチャンネルに投稿されていますので、参考までにご覧ください↓

出典:Sam and the Womp
Sam and the Womp | Bom Bom (Official Video)

曲調が極端に違うものを見事に滑りこなしていて、来季以降一体どんな曲を選ぶのか非常に楽しみです。どうかステイヘルシーに、演技を披露できますように。

No.27 瀬川穂乃選手 (セガワ ホノ)

所属 仙台FSC→?
プログラム
SP サーカス『キダム』より(演奏 シルク・ドゥ・ソレイユ)
FS オペラ『サムソンとデリラ』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 12位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年女子 20位
第42回全国中学校スケート大会 22位

4月から高校生になりました。
昨季はジュニアデビューシーズンで東日本3位で、全日本ジュニア選手権に出場した実績があります。今季は国体と全中で宮城県代表として活躍しました。

ループとアクセルを除いた3回転ジャンプ、更に昨季はトリプルトゥーループ+トリプルトゥーループ(3T+3T)を本番で挑む力のある選手です。軸が安定して、ポジションがスムーズで綺麗なスピンも魅力の1つです。取り分け足替えコンビネーションスピン(CCoSp)の最後にリザーブドパンケーキのフリーレッグを持ち上げて、キャメルキャッチフットのポジションに持っていくのが個人的に好きですね。北ローカルファンの間では『マジカルスピン』て呼ばれてます。
1番の見所は、細かな音に合せた動きだと思っています。ちょっとしたターンでの体の動きだったり、スパイラル、振付が凝っていて見応えのある選手です。

2020年の全中の前辺りから継続して使用しているSPは、冒頭の振付からユニークさが満載のプログラムです。インパクトある振付をこなしながら、伸びやかな滑っていく姿に目を奪われるでしょう。軽快なメロディーに合せた、キダムの不思議な世界観を表していく姿が観ていて気持ちいいです。

今季新しくしたFSではエキゾチックなエッセンスを含んだ曲に挑戦しています。スピード感やエネルギッシュさの中に、細かい音ハメが盛り沢山なプログラムです。滑りの中に理知的な部分も感じています。フライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)を構成に入れて、スピンの基礎点を上げ、曲の最後、1番盛り上がるところではCCoSpであのマジカルスピンを披露してプログラムを引き締めています。

実際に映像を見たほうが分かりやすいので、2022年1月に行われた国体の公式アーカイブをご覧ください↓

出典:国体チャンネル
SP 1月24日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)1:40:15~1:45:08
FS 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)7:42:12~7:53:11

進路先も少し気になるところです。細かい所に気を配った演技に大きな力を感じています。どうかステイヘルシーに、また拝見できる時を楽しみにしてます。


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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第4講 青森編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート特別講座も終わったので、東日本フィギュアスケート概論シリーズ第4講、青森編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

第1講2講3講と北海道の選手を取り上げました!第4講の今回は、南下して青森の選手を取り上げます!全中、インハイ、国体で青森県代表として出場したことのある選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは、ジュニア(参戦予定含む)選手から行きましょう!!


No.14 藤原愛菜選手 (フジワラ アイナ)

所属 八戸FSC
プログラム
SP ドラマ・映画『コンフィデンスマンJP』より
FS 映画『魔法にかけられて』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 8位
第42回全国中学校スケート大会 34位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。
2019年東北・北海道ブロックノービスBクラスで優勝し、全日本ノービス選手権に出場した実績があります。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人です。

所作やスケーティングの綺麗さ、そして最大の持味は笑顔ですね。観ている者を癒やしてくれそうなチャーミングな笑顔に虜になるでしょう。

SPは、明るく、ポップに、キュートなプログラムとなっております。全中で一般のファンの前で(オンライン上で)初披露となりました。
コミカルでアップテンポな曲に合わせ、音にしっかりハマった振付を魅せていきます。そして、持前の笑顔でアピールする姿が脳内に焼き付きます。

FSは3季使用しているプログラムとなります。
甘美な歌声に合わせ、いつ見ても、どんな時も
笑顔が可愛い😍
綺麗な動きの数々もさることながら、笑顔が一度見たら忘れられないプログラムなのですよ。

笑顔、笑顔、笑顔っと書きまくりましたね。会場に花が咲くように、明るく照らしてくれる表情をもっと色んな人が観れる機会が増えればと願ってます。来季から本格的にジュニアに参戦していくのが楽しみです。
どうかステイヘルシーに、今度は現地で拝見できますように。

No.15 種市晃大選手 (タネイチ コウダイ)

所属 八戸FSC
プログラム
SP The Fenix(歌:フォール・アウト・ボーイ)
FS 映画『魔法使いの弟子』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 8位
第42回全国中学校スケート大会 39位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。
2019・20年全日本ノービス選手権に出場した実績があります。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人です。

豊富なスタミナを活かし、大きく、迫力のある踊りが最大の持味です。

SPは、明るく、ポップに、キュートなプログラム。全中で一般のファンの前で(オンライン上で)初披露となりました。髙橋大輔選手(関西大学KFSC)がシングル時代最後のSPとして有名ですね。
ハードロックの曲を、画面越しであっても伝わる大迫力な滑りに圧倒されます。

FSは昨季まで3季使用した映画『スパイダーマン』シリーズから変えました。前のプログラムでは糸を投げる振付が印象的でしたね。
話は元に戻して…こちらもハードそうな曲を、パワフルに、滑りきっていく姿が印象的でした。様々な都合上、一般のファンが見れたのはブロック大会のみとなっています。

参考までに、SPの曲のアーティストの公式YouTubeチャンネルに投稿されているMVをご覧ください↓

出典:Fall Out Boy
Fall Out Boy – The Phoenix (Official Video) – Part 2 of 11

来季からジュニアとして、大会で2つのプログラムを披露していくのが楽しみです。どうか、ステイヘルシーに、この先も持前の踊りを発揮できますように。

No.16 鈴木杏梨選手 (スズキ アンリ)

所属 三沢GOLDF・S・C
プログラム
SP 忘れられし夢
FS ミュージカル『スパマロット』より『Knights Of The Round Table』
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 9位
第38回東日本ジュニア選手権 23位
第42回全国中学校スケート大会 38位

青森県内を中心に練習を積み重ねている、中学3年生の選手です。今季ジュニアデビューの選手でした。
ジュニアデビューシーズンで東日本に進出を果たしました。2018年全日本ノービス選手権、ノービスBクラスで3位になった実績があります。

溌溂とした滑りに、演技の最後の瞬間まで煌めく笑顔が魅力の選手です。
また、高さと幅があり、回転速度が速く、切れ味鋭いジャンプが持味です。5種類の3回転ジャンプをプログラムに組み込むことができ、昨季は大会でトリプルアクセル(3A)に挑戦するほどの力もあります。

SPはこれまで明るく、アップテンポな曲を使うイメージから一転し、しっとりとした曲調を選んだと感じます。
しなやかに、エレガントに舞いながら、笑顔が輝く姿に引き込まれます。

FSはノービスA時代から3季使用したプログラムです。蛍光イエローをベースにした衣装にまず目を惹きます。コミカルな曲を笑顔たっぷりに、アグレッシブに踊る姿が強くインパクトに残る演技でした。

来季はどんな演技を披露するのか楽しみです。どうかステイヘルシーに、思うような練習を積み上げられますように。

No.17 聖前埜乃華選手 (ショウゼン ノノカ)

所属 八戸工大一高
プログラム
SP 映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』より
FS スウィート・ドリームス(アー・メイド・オブ・ディス)(歌:Cinematic Pop)
主な成績

2021年東北・北海道選手権 ジュニア 2位
第38回東日本ジュニア選手権 15位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 1位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 28位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年女子 28位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、高校2年生の選手です。
3年連続で東日本に進出、2年連続国体青森県代表と青森のジュニア女子を牽引している選手です。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人でもあります。

スピード感溢れるスケーティングからジャンプを繰り出していく姿に、外に向かって大きくプログラムの世界観を表す姿が観てて気持ちの良い選手です。

今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。
聖前選手がノービス時代の初めて観た時は、アグレッシブさが印象的なプログラムでした。そこからシーズンを重ねていくごとに様々な表現に挑戦しています。

SPは綺麗さ。昨季SPの『ユー・レイズ・ミー・アップ』から綺麗な曲調に挑戦し、今回も挑戦となります。
美しいメロディーから、様々な思いをしっかりと込めた滑りが印象的で、ぜひ、会場で観たいと思いました。

FSの音源は、ユーリズミックスの名曲のカヴァー版を使用しています。これまで見たことがない、大胆な大人な一面を魅せるプログラムとなっています。
冒頭の振付からドキドキときめくこと間違いなし、クールに、ダークに踊る姿に衝撃を受けました。

それではSPのみですが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(4:34:27~4:39:25、指定された時間から再生します)

毎シーズン、様々な曲調にチャレンジしていき、アグレッシブな女優のような演技を披露しています。また来季もどんな演技を披露するのか非常に楽しみにしてます。


次のページはシニアで活躍する選手の紹介です。ぜひご覧ください💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第3講 北海道 男子編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

早速、東日本フィギュアスケート概論シリーズ第3講、北海道男子編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

第1講~3講にかけて北海道の選手を取り上げている中で、今回、第3講は男子編です❄️全中、インハイ、国体で北海道代表として出場したことのある選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは、早速行きましょう!!

No.10 西本那音選手 (ニシモト ナオト)

所属 北海道FOREST F.S.C.
プログラム
SP ピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18(作曲:セルゲイ・ラフマニノフ)
FS スウィングしなけりゃ意味がない(※昨季データ)
今季主な成績
第42回全国中学校スケート大会 34位

通年リンクの無い十勝地方を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。2022年3月時点では、5級です。6級を取得次第、来季からブッロクにジュニアカテゴリーに参戦できます。
今季前半は大会にエントリーしてなかったのですが、全中代表を掴み、出場しました。3年連続で全日本ノービス選手権に出場した実績があります。
地元テレビ局の特集で、羽生結弦選手(ANA)が憧れと話してました。

一目見た瞬間に、
圧倒的な滑りの綺麗さ
に惹かれる選手です。筆者はノービスの年齢になる前から拝見してました。幼い頃から軽やかで透明感あるスケーティングが光り、印象に残っていましたね。

SPは、全中で一般のファンに初披露となりました。聴いて、いかに滑りこなすのが難しそうなピアノ協奏曲に合わせ、美しい演技を披露する姿が、印象深く残ります。演技そのものが、実年齢以上に見えるのですよ。
予想しなかったタイミングからダブルアクセル(2A)で始まって驚きつつ、持味のスケーティングを存分に活かしたプログラムに、もっと見たいと思わせます。

FSは、今季一般のファンの前で披露することが叶いませんでした。今回、昨季までのプログラムを書きましたが、所属クラブのInstagramの投稿等から推測すると、プログラムを変えた可能性があります。どうか来季以降、拝見できる機会に恵まれることを願っています。

その他、バッジテスト等様々なことがあるかと思います。
無限の可能性を秘めたスケーティングにもっと沢山のファンに見てほしいと思う選手です。
どうかステイヘルシーに、思い描く練習ができることを願ってます。

No.11 中森飛佑伽選手 (ナカモリ ヒュウガ)

所属 北海学園大学
プログラム
SP 映画『ダンシング・ヒーロー』より『Scott & Fran’s Paso Doble』
FS ゲーム『モンスターハンター』シリーズより『星に駆けられて』/『深い森の幻影』
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 5位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 5,6級クラス 1位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 5,6級クラス 2位

札幌市内の高校を卒業後、系列の大学に進学しました。引き続き札幌市内を中心に練習を積み重ね競技を続けてます。順当に進めば、4月から2年生となります。
第1講で紹介した伊吹有紗選手、第2講で紹介した佐藤妃依選手、清水柚梨恵選手、加藤花怜選手と同じ先生の指導を受けています。
今季がジュニア最終学年でした。7級を取得次第、来季からブロック大会でシニアにエントリーできます。

180㎝近い長身を活かし、迫力ありつつ、所作のエレガントさを兼ね備えているのが強みの選手です。
それと、衣装が毎回斬新でかつお洒落な所が印象に残ります。

昨季から継続のSPは、ステップシークエンス(StSq)は同じクラブの先輩である鈴木潤さんの振り付けです。新型コロナウィルス対策のせいで、札幌市内のリンクが長期にわたって閉鎖となった中、昨季からより動きが洗練され、メリハリが効いたものを見せていて感慨深かったです。

今季新しくしたFSは、モンスターハンターのサウンドトラックを2曲繋いだものとなってます。片方が半袖の斬新な衣装が目を惹きましたね。終始ミステリアスな曲調で、後半が和楽器を使用した曲に感じました。
最後までスピード感あり、ダイナミック、迫力ある滑りで描く世界観が印象的でした。

SPに関しては、昨季にはなりますが、参考までに2021年インターハイの公式アーカイブ映像を、FSはFODプレミアム会員のみとなりますが、2022年インカレの映像をご覧ください(余談ながら、振り付けの先生の地元で披露した時の映像になります)↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(52:24~57:45、指定された時間から再生します)
出典:FODプレミアム
FS 第94回日本学生氷上選手権大会(インカレフィギュア2022) (※会員のみ視聴可能)2:36:33~2:40:29

昨年『実は、ずっとお名前だけは聞いていてまだ現地では、筆者が拝見したことがない選手なのです。もし来季以降も続けるとの事であれば、一日も早く現地で拝見したいと願ってる選手です。』と書きましたね。今季も、コロナの影響により現地で拝見することが叶いませんでした…
どうかステイヘルシーに、来季こそは現地で演技を拝見できると信じていきます。


次のページに紹介が続きます💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第2講 北海道 シニア女子編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

早速、東日本フィギュアスケート概論シリーズ第2講、北海道シニア女子編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

第1講~3講にかけて北海道の選手を取り上げている中で、今回、第2講はシニア女子編です❄️2022年2月末時点での所属が北海道でかつ、道代表として実績のあるシニア女子選手を取り上げます😎

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは、早速行きましょう!!

No.6 佐藤妃依選手 (サトウヒヨリ)

所属 東海大学付属札幌高校→?
プログラム
SP 死の舞踏
FS 映画『マレフィセント』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 6位
第47回東日本選手権大会 28位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 59位

今季(2021-22シーズン)にシニアデビューし、3月に高校を卒業しました。高校卒業まで主に札幌市内を拠点に練習してました。
今季初めてブロックを突破し、東日本に進出を果たしました。

品の良いスケーティング、そして、最大の見せ場は
スピン!!!!!
なんですよ。多彩なポジションが綺麗でかつ、軸が細く、回転速度が非常に速いのです。特に、プログラムの1番最後に必ず持ってくるレイバックスピン(LSp)は必見です。ビールマンポジションの美しさが絶品です。おそらく、1番得意としているのではないかと思われます。

SPは昨季からの継続のプログラムでした。伸びやかで綺麗なスケーティング、エレガントな所作で魅せてからの、曲の盛り上がるところでのスピン!!が印象に残りますね!

FSは、一般のファンの前で(オンライン上)で披露できたのは今季になってからとなります。スピード感ある滑りから、力強く、そして持味のスピン!!でぐっと締まったプログラムでした!

かつては可愛い振り付けが印象的な選手でした。高校生になった辺りからは綺麗さ、上品さが際立っています。

それではSPのみですが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(3:49:12~3:54:07、指定された時間から再生します)
※ジュニア課題での実施

公開時現在(4/21)、進路の発表がなく、気になるところです。どうかステイヘルシーに、もしも来季も拝見できるのなら、スピンに色々と楽しみにしています。

No.7 宮本藍里選手 (ミヤモト アイリ)

所属 北海高等学校→?
プログラム
SP 映画『NINE』より『Be Italian』
FS 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 2位
第47回東日本選手権大会 23位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 16位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年女子 24位

先程紹介した佐藤選手と同じく、今季(2021-22シーズン)にシニアデビューし、3月に高校を卒業しました。高校時代のほとんどは主に苫小牧市内を拠点に練習してました。2018年全日本ジュニア選手権に出場等、大きな大会での実績がある選手です。

ひとたび氷に立てば
姿勢の美しさ
に目を奪われ、シャープなスケーティング、綺麗な所作、多彩なバリエーションのスピンと見所満載な演技で魅了していく選手です。スピンに関しては、かつてはレイバックスピンのビールマンのポジションのフリーレッグをおでこに載せるようなポジションや、シットスピンのフリーレッグの位置が変わったポジションだったりと、珍しいポジションを披露していました。レベルの取り方がわりと頻繁に変わっている印象も感じます。

今季新しくしたSPは、宮本選手の演技の幅を広げたプログラムでしたね。タンバリン、強烈な歌詞に合わせて、びしっとポーズを決め、濃密な動きの数々に魅了されていたら、あっという間に終わっていきます。どろどろとした感情を、大胆に表していく様を見て、すっきりとする演技に惚れること間違いなしです!

昨季から継続のFSは、SPとは一転して、透明感ある美しさに魅了されることでしょう。持味の一つである、バレリーナのような所作のエレガントさが、綺麗なメロディー、サラ・オレインさんの歌詞にマッチしていて、極上の一時を感じることでしょう。

今季はSPとFSとの振れ幅に筆者は驚き、興奮したのですよ!ぜひ、見たいですよね?はい、それでは2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(2:37:55~2:42:47、指定された時間から再生します)
FS(1:29:29~1:35:16、※解説有、指定された時間から再生します)
※ジュニア課題での実施

公開時現在(4/21)、進路の発表がなく、気になるところです。来季も拝見できるのなら、どんな演技でファンを魅了するのか注目したいところです。


次のページに紹介が続きます💨

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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第1講 北海道 ジュニア女子編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

ついに今年もあのシリーズを始めます!!!2019年2021年と大好評だった、東日本フィギュアスケート概論シリーズ、今年も開講します!!!!!
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

大学の講義のようなイメージで記事をご覧いただければ幸いです。大学だと、一つの授業を14~15回で完結するので、15講書こうと思っていたら、前回、前々回と15は軽く超えましたね😂今回も三日坊主にならなければ、15講以上は軽く超えるかと思います。中にはこういう紹介系は苦手な方がいるかと思います。その場合はこの先読まないことをおすすめします。読みたい方だけ、お付き合い頂ければ幸いです。

さてと、前置きが長くなりましたね。今回も北から順に南下するように各地の選手を取り上げます!今回、実名で紹介するのは、4月から中学生以上でかつ、2022-23シーズンのジュニア以上の選手とします。第1講~3講にかけて北海道の選手を取り上げます。今回は北海道ジュニア女子編❄️2021-22シーズンの所属が北海道でかつ、道代表として実績のあるジュニア(予定含む)女子を取り上げます😎

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

No.1 岩本愛子選手 (イワモトアイコ)

所属 白鳥FSC
プログラム
SP マンボ・メドレー
FS バレエ『海賊』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 1位
第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 27位
第42回全国中学校スケート大会 67位

苫小牧市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。

回転軸が非常に細く、ピッチの速いジャンプやスピンに加え、リンクの端から端まであっという間に駆け抜けていく滑りが、見ていて爽快な選手です。

SPはキュートに弾けて踊る姿に目を奪われましたね。全中で一般のファンの前で初披露となりましたが、マンボの速いテンポにぴったりとハマった動きに強烈なインパクトを残しました。
叶うのならもっと拝見したいプログラムです。

FSはビュンビュンスピードを出していき、次から次へと華麗に技を決めつつ、ニコニコ笑顔、美しい世界観が印象深い演技でした!
えっ、もう終わり?もっと注目して見てみたいのにという意味で、あっという間に終わる演技なのですよ。
エネルギッシュさに、ひたすら圧倒されたところでしょう!

岩本選手がノービスの最初の頃から拝見していたので、あっという間にジュニアに上がってくることに驚きつつ、見れる機会が増えることが嬉しいです。来季以降、様々な面で注目、楽しみな選手です!!

No.2 加藤杏望選手 (カトウアズミ)

所属 札幌クリスタルF.S.C.
プログラム
SP 映画『ミッション:インポッシブル』シリーズより
FS サーカス『IRIS』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 15位
第42回全国中学校スケート大会 43位

札幌市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。

加藤選手といえば、溌溂さを活かした振り付けで、ユニークなプログラムを滑りこなすのが大きな特徴です。とりわけステップシークエンス(StSq)で、見てて楽しい!と感じますね。
筆者が加藤選手を初めて拝見した映画『ビアンカの大冒険』よりを使用したプログラムから、エネルギッシュに滑りつつ、細かいところも気を配り、凝った演技が印象的でした。

SPは、技と技の間にも多様な動きを取り入れ、クールに、力強く踊るプログラムです。堂々といていて、縦横無尽に踊る姿が、見てて楽しいのですよ!

SPに関しては、1月末頃に行われた全中で、一般のファンの前(オンライン上)で初披露となりました。来季から本格的に2つのプログラムを試合で披露していきます。どんなプログラムなのか、今から楽しみです。

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