(続き)
伊藤領那(イトウレイナ)選手 新潟FC
FS振付:天野真
【2021年版】東日本概論 第5回でも取り上げた通り、フジテレビ系列放送の『ライオンのグータッチ』に出演し、2007・11年世界選手権優勝の安藤美姫さんに番組内で何度か指導を受けた選手です!
ジュニア2シーズン目となる今季のSP・FSは、共に昨季から継続のプログラムとなります。
FS前日に行われたSPで、17位という状況で本番を迎えました。
3回転ジャンプを入れられる力のある選手ですが、最高難度はダブルアクセル(2A)にとどめ、最後まで大きなエレメンツのミスなく滑り切りました!
その中で、キャッツの世界観が随所に散りばめられ、前半は猫の躍動感を、後半は『メモリー』に合わせてしっとりと舞うというメリハリで画面越しのファンを魅了させました!技と技と繋ぎや、スピンのチェックのあとでも猫の動きが盛り込まれていて、細かい振付も凝っていました✨
所作が美しく、ポジションが綺麗なのも見所で、この時はそれが一段と輝いていました✨
FSだけの順位ではなんと2位という好成績です!総合4位まで大きく順位を巻き返し、初の東日本出場権を獲得しました✨おめでとうございます!
また演技を楽しみにしてます!
伊吹有紗(イブキアリサ)選手 札幌第一高校
FS振付:鈴木潤
4月から高校生になりました。FSを新しくし、その振付を同じクラブの先輩で、長きにわたって北海道を牽引してきた鈴木潤氏に振付を依頼しました。そんなプログラムを、大会で初披露となりました。
伊吹選手はトリプルルッツ(3Lz)を組み込める力のある選手ですが、練習環境等の問題があって、最高難度はダブルアクセル(2A)にする構成で挑みました。
緊張感漂う中で、夢のように、あっという間に過ぎていく。
というのが初見での感想でした。
心にじんと響くものがある。それは何故だろう?
と考え、見逃し配信が来たらすぐに見返したくなる、そんな素敵で壮大なプログラムでした💖
甘美でロマンチックなメロディーに合わせた動きにまずは惹かれるのです。しかし、曲が進んでいくと、様々な出来事が起こり、脆さ、切なさ、悲しみといった負の感情が見え隠れするところにドラマチックさを感じるのです。それでも、最後はそんな自分を受け入れて、美しい演技をしていくところに筆者は強く感銘を受けました。
素敵なプログラムをありがとうございました。という気持ちで心が満たされますね。
3年連続で、東日本出場権を獲得しました!おめでとうございます!
伊吹選手には沢山の魅了ポイントがある
と筆者は常々感じています。スケーティングにしろ、所作にしろ、スピン、表情の付け方、などなど、沢山の見所に溢れている選手だと感じているのです。
このプログラムをきっかけに、もっと沢山のファンに伝わればと願っているところです!
この先どう磨かれていくのか楽しみにしてます!それまでに、どうか思うような練習が出来ますように!
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ジュニア男子
中森飛佑伽(ナカモリヒュウガ)選手 北海学園大学
FS:ゲーム『モンスターハンター』シリーズより『星に駆けられて』/『深い森の幻影』
SP振付:小田嶋隼/鈴木潤
FS振付:小田嶋隼
今季がジュニア最終学年となります。高校卒業後地元の系列大学に進学し、競技を続けてます。
SPは昨季からの継続、FSは新しくして挑みました。SPはStSqのみではありますが、同じクラブの大先輩である鈴木潤さんの振付で話題になりましたね。
SPに関して言えば、
昨季と格段に違う!
と思わせる動きの数々に惹かれました!最初のポーズから見違えるほどの良さでしたね!もともと所作がエレガントで、そこにポージングがバシッと決まっていてインパクトと迫力、そしてメリハリが付いてきてカッコいいなと感じました✨
昨季は長いブランクを乗り越えて、初の大舞台を沢山経験しました。その成果が、この演技でひしひしと感じました!
FSは大会で初披露となる新プロでした。モンスターハンターのサウンドトラックを2曲つなぎ合わせてます。
持味のエレガントさに、壮大なスケール感、そして最後まで気合に満ち溢れていて、印象深かったです!
FSは新プロであっても、魅せ方が昨季とはかなり違っていました!大学生になっても競技を続け、進化を遂げた姿に感銘を受けました!
惜しくも東日本選手権進出となりませんでした。ただ、札幌はコロナ禍の影響でブロックまでの半年間、リンクが開いていたのは数えられるほどしかないという厳しい状況でした。
その中でやれるべき事をしっかりこなし、この大会に挑んだ事に頭が上がりません。
筆者はまだ現地では一度も演技を拝見できた事がありません。素敵な選手なので早く機会が巡ってくることを、切に願ってます。
赤間天翔(アカマテンショウ)選手 仙台FSC
SP振付:空欄のため不明
全日本ノービス選手権Aクラス男子で4位に入った実績のある選手ですが、2019年2月に行われた全中を最後に大会へのエントリーがありませんでした。実に2年8ヶ月ぶりにエントリーし出場となりました。この間に中学2年生から高校2年生へとなり、所属クラブを移籍して今大会に挑みました。
第一印象は
垢抜けている!!
身長が大幅に伸びていることもありますが、髪をセットし、お洒落でワルな雰囲気を醸し出している所に、筆者を含めファンを仰天させました。
綺麗なスケーティングから、観る者の心を明るく照らすような踊りという元来の持味に、スタイリッシュさを加えて表現していく姿が画面越しに伝わり、眩いばかりに輝いていましたね。
賢さもあり、盗人というキャラクターもしっかりと感じましたね!
赤間選手がパワーアップして帰ってきたことが、筆者に強烈なインパクトを与えました!
惜しくも東日本選手権進出となりませんでしたが、復帰して演技を披露してくれた事が大変嬉しかったです!
どうかこれからもステイヘルシーに、この先出来れば現地で演技を拝見できたらと願っております。
岡本和彩(オカモトカイ)選手 アイビスSC
FS振付:小平渓介
今季ジュニアデビューの選手です。
SPもプリンスアイスワールドのキャストとして活躍している小平渓介氏が振り付けたプログラムを滑っていますが…現在中学2年生ながら、大人の情感を表現することが求められそうな曲を選んでいるのが印象的です。
冒頭に雨音を入れ、音楽がスタートし、最初前日転倒したトリプルフリップ(3F)をGOEで+0.53の高評価で決めました。
それを皮切りにリンクから飛び出していきそうなぐらいのスピードあるスケーティングから次々とジャンプを決めつつ、一つ一つ丁寧に思いを込めて踊っていく姿が大きな印象に残りました!
大切な想い
が振付の小平氏ならではの少し独特な動きに反映し昇華され、観る者の心に響き、その余韻が気持ちよく浸れる演技に圧倒されましたね。
岡本選手のこのプログラムを、心のアルバムに大切にしまい込みたいと思わせる演技でしたね!
優勝おめでとうございます!
岡本選手はノービスの時から様々な方向性の曲を滑り、独自のストーリーが伝わるところが光る選手でした。今季プログラムも、また前とは違ったストーリーを伝えてましたね。
東日本での演技を楽しみにしてます!
ジュニア編は以上です!
東北・北海道ブロックの見逃し配信はFODプレミアムにて10/16~18まで視聴可能です!期間内はぜひご覧下さい。と言って、公開時点(10/14)ではあと3・4日しかありません。上位の選手はこのあともフルで残るのですが…そうでない選手はダイジェストのみ残ることになります。この記事の中で気になったものがありましたら、今すぐ見に行くことを強く勧めます。
次回は東北・北海道ブロックシニア編です!フルで残るアーカイブがあと少しで無くなる…ので、なるべく早く公開したいところですね。
ぜひご覧ください!