No.12 坪井聖弥選手 (ツボイ セイヤ)
プログラム
SP River Flows On The Edge(歌 ザ・ダーク・テナー)
FS ブエノスアイレスの『夏』/『冬』/『春』
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 1位
第47回東日本選手権大会 9位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級クラス 9位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級クラス 18位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 16位
苫小牧市内を中心に練習を積み重ね競技を続けてます。校名変更により、今季から所属が『北洋大学』に変わってます。順当に進めば、4月から4年生となります。
2017年全日本ジュニア選手権に出場経験があります。
第1講で紹介した岩本愛子選手、長岡柚奈選手、第2講で紹介した宮本藍里選手と同じ先生の指導を受けています。
最初はホッケーに取り組んでいたものの、チーム解散した時ちょうど、髙橋大輔選手(関西大学KFSC)の演技を見てフィギュアスケートを始めたとのことです。
そんな坪井選手は
パワフルでダイナミックな滑り
に圧倒され、更に
繊細な仕草
の2段階構成で観るものを虜にする演技が最大の持ち味です。
昨季から継続のSPは、イルマ作曲の『River Flows In You』に歌詞をつけた曲です。イルマの伴奏で歌っています。
クールなボーカルを捉え、体を大きく使い、フットワークの良さを前面に押し出した動きが目を惹きました。
アグレッシブさ、逞しさに溢れているのが印象的でした。
今季新しくしたFSは、タンゴからのセレクトです。2016-18シーズンSPで『ブエノスアイレスの秋』を使用したことがあります。今回は別の振り付けの先生で、秋以外を使用しています。
夏→冬→春の順番で曲をつないでいます。
髙橋選手も使用した曲、勿論坪井選手も意識しています。
冒頭の振り付けからキレキレでかっこよすぎるのですよ!!タンゴ特有のリズム、バンドネオンの独特のしなりを捉えた艶のある動きに目を奪われること間違いないでしょう。
極めつけは『春』の部分でのStSqです。盛り上がりが最高潮になるところで、全速力で踊りまくる姿がもう、最高です!!!
大学のインタビューでは、『社会人になってからも1~2年ほど続けられたら』と話していました。いずれにせよ人生の節目になるであろう来季、坪井選手らしい踊りを現地で拝見できることを切に願ってます。
最後に、参照したインタビュー記事と、公式アーカイブ映像をリンクしておきます。ぜひご覧ください↓
出典:北洋大学HP
2021東北・北海道フィギュアスケート選手権大会 優勝!
映像
出典:国体チャンネル
SP 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)22:45~27:57
FS 1月26日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)4:32:54~4:39:41
No.13 長谷川一輝選手 (ハセガワ カズキ)
プログラム
SP Blues For Klook
FS The Beatles Concerto(作曲:ジョン・ラター)
今季主な成績
2021年東京選手権 選手権 1位
第47回東日本選手権大会 3位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級クラス 2位
第90回全日本選手権大会 22位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級クラス 26位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 7位
少なくとも小学校~高校卒業まで札幌市を中心に練習を積み重ね、大学進学を機に上京し、現在は明治神宮外苑アイススケート場を拠点にしています。順当に進めば、4月から3年生となります。
ジュニア時代は国際大会に出場した経験もあり、シニアに上がってからは東京ブロック優勝、東日本選手権表彰台、2年連続全日本選手権出場等、北海道だけでなく東日本を牽引している選手です。
札幌時代は第1講で紹介した伊吹有紗選手、長岡柚奈選手、第2講で紹介した宮本藍里選手と同じ先生の指導を受けていた時がありました。
ここは概論だから控えめにね…
というのも、長谷川選手の魅力はもっと長く書ける記事でしか書ききれないほど、沢山あるのですよ。
技術面でいえば
・スピードと端正さを兼ね備えたスケーティング
・バリエーション豊富で軸のぶれないスピン
・高く飛び上がり、柔らかに着氷するジャンプ
・意表を突く技の実施
表現面では
・姿勢の美しさ
・曲の捉え方
・ノーブルな雰囲気
・スケール感の大きさ
高い技術あってこそ、表現も上手い、どの瞬間も魅せられ、記憶に残していく選手だと感じてます。
今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。そして、技術・表現の面でレベルアップを図ろうとするものとなりました。
まず、今までの長谷川選手の演技からイメージがつかない曲を選んだ時点で驚き、今までにない振り付けもあり、エレメンツ面ではトリプルアクセル(3A)を再び構成に入れたり、FSではより基礎点が高くなるスピンを入れたりと挑戦してきました。
とりわけSPは『攻め』の色が強いものでした。ブルースの曲に初挑戦し、今までの長谷川選手にないプログラムになっています。
有無を言わせない、ただひたすらかっこいいとしか言えない。
髙橋大輔選手や、隋文静/韓聰選手組が使用したことで有名な曲でもあります。
曲を聴くと、静かなイメージ、独特の楽器の音色、哀愁に、かなりの難曲に感じます。それをクールで目を惹く振り付けを重ねていき、StSqで最高潮の盛り上がりを作っていく姿に、もう、はい、かっこよすぎです。はい。
FSはビートルズの名曲を2台のピアノと、管弦楽用にメドレーに編曲したピアノ協奏曲です。第3楽章→第1楽章→第3楽章の順に曲をつないでいます。最後の部分は、髙橋大輔選手が2013-14シーズンFSの最後の部分と重なります。
本人が『得意』という、綺麗なピアノの調べに乗せた滑りが、極上なのですよ。
曲の盛り上がっている、ここぞといわんばかりにレイバックイナバウアーに、ツイズルに、イーグルに本人が得意としていてかつ目立つ技を組み込んで、見所にさせるから・・・もう、その印象が余計に強くなりますね。
うっとりと見入っていたら、最後の最後に突然のバレエジャンプに驚かないでくださいね。と付け加えておきます。
・・・概論なのにまた長くなりましたね。では、2022年国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓
SP 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)1:23:59~1:28:49
FS 1月26日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)6:36:54~6:44:00
まだまだ書けちゃいますね。ということで、来月の記事をお待ちください。
学業と両立して競技を続けている長谷川選手、スケール感の大きな演技にもっと色んな人が見てほしいと願うところです。どうかステイヘルシーに、思い描く演技ができますように。
第3講及び、北海道編はここまでです!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました☺
今回公式の映像を紹介している、佐藤妃依選手のSP、宮本選手のSPと清水選手のSPと加藤花怜選手のSP・FSと中森選手のSP(StSq以外)・FSは同じ小田嶋隼先生の振付(西本選手のコーチ)、長岡選手SP・FSと坪井選手FSと長谷川選手SP・FSは同じ横谷花絵先生(長谷川選手のコーチ)となっています。そのことを踏まえて改めて映像をご覧になると、また面白いと感じるでしょう。
フィギュアスケートは、先生や地域によって、様々な特徴があるのも見所の1つです。
筆者が北海道に縁のある選手を拝見すると、いつも
姫か王子しかいない!!
と感じるのですよ(毎回の概論の最後で書いてますね😂)。
姿勢の美しいから、動きが綺麗に見え、
あっ、綺麗だな
あっ、かっこいいな
と思わせる選手が多いのです。雰囲気が高貴さをまとっているように見えるから、姫か王子しかいないと感じているのですよ。
現在は西日本だと、三善友奈選手(ミヨシ ユウナ、立命館大学)、大関凜花選手(オオセキ リンカ、同志社大学)、岩野颯太選手(イワノ ソウタ、邦和SC)、柚木心結選手(ユノキ ミユ、京都宇治FSC)等が北海道のクラブに所属してました。
最後まで投げ出さずにいけば…今回の概論はもうあと3選手、北海道に縁のある選手を紹介します!その時を楽しみにご覧ください!
次回、第4講は青森編をお届けします。
この概論書けるところまで行きたいところですね…
はい、この先もご覧いただければ幸いです。