No.40 金子陽哉選手 (カネコ ハルヤ)
プログラム
SP 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』より
FS ミュージカル・映画『オペラ座の怪人』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 4位
第38回東日本ジュニア選手権 22位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 31位
4月から高校2年生になりました。今季の初めまでにバッジテスト6級を取得し、初めてブロック大会にジュニアでエントリーを果たしました。
リンクインした瞬間から
あっ綺麗!
と惹きつけられるほど、姿勢の美しさが際立っているのが大きな魅力の選手です。
SPは宮本賢二先生振付です。美しいメロディーに乗せ、豊かな情感が広がる演技に心奪われました。衣装の袖口が広がっているのもあって、綺麗な所作が分かりやすく、より優美な世界観が広がっていました。
FSは武田選手、岡本選手のコーチである渡部幸裕先生の振付です。スピードたっぷりに、ファントムをドラマチックに描いていく姿に圧倒されます。スローパートでは仮面が見え、情感豊かに滑っていきます。一番最後のエレメンツにステップシークエンス(StSq)にしているのも大きな特徴です。その前のスピンではシャンデリアが落ちた瞬間を表しているのかと思います。そこからクライマックスに向けて、激しく、リンクを駆け抜けていく終わり方が印象的でした。
SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓
上品な滑りから、スケールの大きな演技にまた見たいと思わせる選手です。どうかステイヘルシーに練習でき、また来季も拝見できることを願ってます。
No.41 伊藤領那選手 (イトウ レイナ)
プログラム
SP 『ベルガマスク組曲』より『月の光』(作曲 クロード・ドビュッシー)→映画『アナスタシア』より『ワンス・アポン・ア・ディセンバー』
FS ミュージカル『キャッツ』より
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 4位
第38回東日本ジュニア選手権 22位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 14位
第42回全国中学校スケート大会 24位
4月から高校生になりました。フジテレビ系列で放送されていた『ライオンのグータッチ』に2度出演し、2007・11年世界選手権優勝の安藤美姫さんの指導を受けた選手です。
今季は東日本に初めて進出を果たし、大飛躍を遂げました。
細部まで綺麗な所作に、スピンのバリエーションが豊富で、ポジションが美しいのが見所です。スピンに関しては特に、レイバックスピン(LSp)でのビールマンポジションと、足替えコンビネーションスピン(CCoSp)の足を替えたあとのリザーブドパンケーキから、フリーレッグを持ち上げてキャメルキャッチフットのポジションに持っていく通称『マジカルスピン』が綺麗なのですよ。マジカルスピンは第6講では瀬川穂乃選手(仙台FSC)で、第7講では三浦向日葵選手(宮城FSC)で登場しましたね。伊藤選手はプログラムの最後に必ず持ってきてます。
『月の光』は2020年の全中から披露されていたプログラムでした。グータッチの中でも放送されていたかと思います。ピアノの繊細な旋律を捉え、明るい表情で、輝くような滑りが印象深かったです。『ワンス・アポン・ア・ディセンバー』は2022年の全中で、一般のファンの前(オンライン上)で初披露となりました。前と同じく、全中で広く一般に披露されましたね。伸びやかな滑りがボーカルとマッチし、エレガントで幻想的な世界が広がる演技でした。
FSは昨季から継続のプログラムとなります。ブロック大会ではノーミスの演技を披露し、東日本への切符を掴み取りました。前半は躍動感あふれる動きの数々を、曲が切り替わった後半ではしなやかさとメリハリの効いた演技が大きな見所でした。技と技との間で、猫の動きがとってもキュートなのも印象的でした。
高校生になったので、進路が気になるところです。環境が変わる中でどうかステイヘルシーに、また来季も演技を拝見する時を楽しみにしてます。
No.42 釜田優香選手 (カマタ ユウカ)
プログラム
SP Art On Ice
FS 映画『007』シリーズより
今季主な成績
2021年東京選手権 ジュニア 36位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 6級クラス 10位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 成年女子 15位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 6級クラス 10位
インターハイや国体新潟代表として活躍してきた選手です。大学進学と同時に上京し、東大和スケートセンターが拠点でした。現在休館しているため、同じ都内にあるダイドードリンコアイスアリーナ等各地で練習を積み重ねています。順当に進めば、4月から2年生になります。
アグレッシブな滑りが、観ていて気持ちの良い選手です。動きが大きさが桁違いで、一点で回って速度が速いスピンと、迫力に対して勝手にGOE加算したくなる演技が魅力なのです。
SPは2017-18シーズンから長い間にわたって使用してきました。強くて速いテンポに合せ、パワー全開に溌溂と滑っている姿が印象強かったです。
今季新しくしたFSでは、冒頭の振付から目が離せないプログラムです。持前の力強い滑りを存分に活かし、多彩な表情でリンクを駆け抜けていく演技が爽快です。まるで頼れるボンドガールを演じるかのような、貫禄ある大女優のような、迫力ある演技をまた見たいところです。
SPは以前からの継続のプログラムですので、参考までに2021年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓
高校卒業後も競技を続けていて、嬉しい限りです。現在はリンクのことで大変な状況かと存じます。上手く乗り越え、今後とも演技を拝見できることを願ってます。
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最後に余談にですが、山形、福島に関して書きます。
山形県内には屋外スケートリンクしかない環境にあります。その中で、宮城県にて山形県大会が行われていました。また2020年インターハイに山形代表の選手が1人出場しました。
福島県は、長野・ソルトレークシティー五輪代表で現在コーチとしても活躍している本田武史先生の出身地としても有名です。
新潟編は以上です!そして、東北・北海道ブロック全ての紹介が終わりました!!!!!
最後までお付き合いありがとうございました。
新潟は2014年に通年リンクである『MGC三菱ガス化学アイスアリーナ』がオープンして以来、力を付けた選手を続々と輩出してます。今回都合上名前のみの紹介となりますが、小田佳名美選手(アイビスSC)、浅間聖愛選手(アイビスSC→?)等、他にも注目したい選手がいます。
最後に一言言わせてください。
北ブロックも面白いので観てください!!!
出来れば現地でと言いたいところですが、地元でない限り見るのが難しいという声もあるのは重々承知してます。オンラインでの機会が増え、その時にご覧いただければ幸いです。
次講はいよいよ関東ブロックに突入します!山梨・長野編からスタートします。
この先も読んで頂けたら幸いです!