(続き)
No.93 依田茉里紗選手 (ヨダ マリサ)
SP ミュージカル・映画『レ・ミゼラブル』より『オン・マイ・オウン』
FS Leyenda(演奏 ヴァネッサ・メイ)
昨年の4月に大学に入学しました!
2019年全日本ジュニア選手権に出場や、インターハイで2年連続決勝(FS)進出等の実績があります!
依田選手は
どんなにテンポが速くても、きっちり音を捉える力
がとにかく凄い選手です!!ターボが付いたような爆速スケーティングをしながら、音を沢山拾って、目的がはっきりとした振りに変換していくのに長けています!!観ている側は、情感が豊かでドラマチックな演技に感じるのです!!
だから
東京三大女優の1人
としてファンから愛されている選手です(東京三大女優といえば、第17回で紹介した横谷杏林選手と、あともう1人います!)
SPは昨季からの継続のプログラムで、シニア課題に合わせてジャンプ等の調整がありました。
レ・ミゼラブルの劇中歌で有名な曲を1つ丸々と使っています。
切ない歌を、前半は、徐々に徐々に感情を溜めこませるような動きを魅せます。後半、曲の盛り上がりの部分でステップシークエンスを長めに充て、そこで一気に爆発させていくような動きが圧巻のプログラムでした!!ステップシークエンスが終わったあと、すぐにダブルアクセルを降りて場面を転換させて、スピン2つ回ってしんみりと終わるのが、曲とエレメンツ構成がしっかり溶け込んでいて良い味を出しているのです。
持ち前のスケーティングに体のキレ、表情が豊かさ、ドラマチックさが相まって密度が濃いので、1分ほどに感じる演技でした!!それでもって、1本の映画を見たような心地がしました!!
FSは3シーズン連続で使用してますが、これまでの2シーズンとは大きく違うのは、コレオシークエンス付のプログラムになっている所です!!冒頭3本ジャンプを降りたあとに追加されました。これがシニアになった特権ですね!依田選手のカッコいい滑りをもっと長く見れるなんて、なんと贅沢な話だと思うぐらいです!!
アップテンポのフラメンコの曲を、エネルギッシュに、情熱的に舞う姿を見れて最高なプログラムです!!最後から2番目のエレメンツであるステップシークエンスは、筆者的には絶対手拍子を送りたくなる!!ぐらい盛り上がってボルテージが上がりまくりでした!!
依田選手のプログラムは、音の盛り上がりに合わせ、エレメンツの配置が絶妙だなと感じることが多いです!!
SPのみでかつ昨季のものですが、継続のプログラムなので参考程度に、2020年のインターハイでの公式アーカイブ映像をご覧ください↓
SP(予選C)(12:40~17:30、指定された時間から再生します)
次はどんな依田選手ワールドを繰り広げるのか、楽しみで楽しみでうずうずしてます!!どうかステイヘルシーに、大会のエントリーをお待ちしてます!
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No.94 平金桐選手 (ヒラカネ キリ)
SP You Are So Beautiful(歌 Tommee Profitt)
FS ブラン・ニュー・ミー(歌 アリシア・キーズ)
4月から大学2年生になりました!!
2019年全日本ジュニア選手権、2020年国体代表等、数多くの実績のある選手です!!
平金選手を一言で表すなら、
ダンサーでもあり、大女優なください演技
です!はい、これで東京ローカルファンが思う
東京三大女優
が全て揃いました
はい、平金選手の場合は、体のキレが良く、ダンサブルに動けてかつ、情感が伝わる演技が最大の武器です!!第16回で紹介した髙木謠選手がつい最近まで指導を受けていた星野有衣子先生に師事しています(髙木選手はアクアカップのエントリーより、MFフィギュアスケートアカデミーに移籍した模様です)!紹介した際にも話しましたが、星野先生が作るプログラムはとてとユニークなものばかりです!!フィギュアスケートではあまり使われていないような曲を積極的に使い、インパクトのある演技に仕上げてます!平金選手は、キレキレに踊ってアイドルのコンサートのように思わず叫びたくなるプログラムから、しっとりとした洋画のようなプログラムまで幅広く自分のものにして、ファンを虜にさせています
いつもはどちらか片方を持ち越す傾向がありましたが、シニアデビューの今季は両方刷新して、シニアとして新たなイメージを作っているのかなと思いました!
SPは元はジョー・コッカーが歌い、様々なアーティストが歌ってる曲です。日本でも西城秀樹がカバーしました。今回はTommee Profittがカバーしたものを使用しています。
重々しい雰囲気にアレンジされている曲を、まるでそこに愛憎劇か、サスペンス劇が繰り広げられているかのように感じるのが、強烈な印象に残りました!!
FSは、まずコレオシークエンスから始まり、女性ボーカルに合わせて、しなやかにかつ内なる情熱を感じる演技を繰り広げてます!
見てて、自分は今コンサート会場にいるのか、それとも映画館にいるのか良い意味で分からなくなります。多様で、今までに見たことのない世界を与える演技が実施できるのは、平金選手ならではの魅力です!
演技動画はSPのみで有料になりますが、2020年東京ブロックの演技がフルで残っているのでご覧ください↓
SP・FSの元音源がそれぞれのアーティストの公式YouTubeチャンネルで投稿されているので、参考までにご覧ください(なお、星野先生のプログラムは色々とアレンジを加えていることが多いです)↓
SP→02:16:10~02:19:16
SP元音源(推定)
出典:Tommee Profitt 公式YouTubeチャンネル
FS元音源
出典:Alicia Keys 公式YouTubeチャンネル
コロナ禍で機会は減っていますが、次こそは現地で絶対拝見したいと願うほど、平金選手のパフォーマンスに釘付けになります!!どうかステイヘルシーに、その時が来るのを心待ちにしてます!!
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No.95 川畑和愛選手 (カワバタ トモエ)
SP 黄昏のワルツ(演奏 加古隆)
FS 映画『夢二』より『夢二のテーマ』/ Sikuridas(演奏 インティ・イリマニ)
4月に大学2年生になりました!
ちなみに、1ページ目で紹介した馬場はるあ選手と、同じ大学の同じ学部で同期となります!
2019年12月の全日本選手権で3位、2019・20年世界ジュニア選手権代表などなど数多くの大会で大活躍してます!!
それを支えているのは
圧倒的スケールなジャンプと美スケーティング美スケーティング
が大きな見所の選手です!!滑っている時の姿勢が一切ブレず、深いエッジを使ってて、1蹴りがよく伸びるスケーティングで沢山のファンの注目を集めています!
その基本の上に、肩甲骨までしっかりと動かし、しなやかでエレガントな所作、ふとした瞬間にこぼれる笑みをのせて、多幸感に包まれる演技を披露してます!!
滑りと音楽が一体化しているからスケールが大きく見えるが、それに圧倒されっぱなしになる訳ではないのですよ。優美さを感じるから心地よくて、幸せに感じるのですよ!
SPは今季新しくしたプログラムです。前のSPと同じワルツの曲で、前回作とはまた違う雰囲気を醸し出しています!前回が朝なら、今回は夕暮れ時の太陽の煌めきを放つ演技です!!哀愁を感じつつ、心に残るメロディーに、川畑選手の滑りのイメージが共鳴し、綺麗なハーモニーとなってもう至福の一時ですね!
FSは昨季から継続のプログラムであります。本格的にシニアデビューを果たしたことにより、筆者がこのプロで1番好きなコレオシークエンスが入ったバージョンを毎度見れるという贅沢なチャンスが生まれました!!
前半は和モダンな曲ですね。和の要素オブラートに包みこんだ動きが斬新なところです!幽玄さ、たおやかさをほんのりと感じました!ステップシークエンスの途中からは完全に和の音楽ではないが、不思議とどこか日本の盆踊りに通じるメロディーの曲を持ってきてます!後半和の盛り上がる踊りを魅せ、手拍子したくてうずうずしているタイミングでコレオシークエンスが来た!!手拍子を送って盛り上げたくなるプログラムでした!だからこのプログラムのコレオシークエンスが大好きなのです!
はい、丁度個人で2位となった2021年国体の公式アーカイブ動画がありますので、ぜひともご覧く
ださい!ついでにWaseda on Iceの時の演技もご覧ください!
SP→『1/29成年女子フリースケーティング(本当はショートプログラムなのですが…)』選択し、(CMの後)1:45:21~1:50:06
FS→『スケート(フィギュア)1/30「全編」』を選択し、(CMの後)3:16:33~3:23:43
Waseda on Ice演技動画(出典 Waseda on Ice Youtubeチャンネル)
(1:00:13~1:03:48、指定された時間から再生します)
驚きが沢山あり、密度の濃い演技が印象に残りますね!どうかステイヘルシーに、来季も拝見する時を、とても楽しみにしております!
今回はここまでです!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました
次回は引き続き東京シニア女子編part2をお届けします!
もう、次で紹介選手が100人超えそうな勢いです!2019よりもかなり多くの数と回数をこなしていて、自分も大変驚いてます!
また次に限らず、この先も読んで頂けたら嬉しいです!