No.18 種市和夏選手 (タネイチ ノドカ)
プログラム
SP オペラ『カルメン』より
FS 映画『ドリームガールズ』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 4位
第47回東日本選手権大会 22位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 72位
青森県内を中心に練習を積み重ねている、高校2年生の選手です。今季シニアデビューの選手でした。初めて東日本に進出に果たし、活躍しました。
1ページ目で取り上げた種市晃大選手のお姉さんです。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人でもあります。番組内で大きく取り上げられていた選手でした。
回転軸が細く、速く、ポジションが綺麗なスピンに、エネルギッシュな滑りが魅力です。フェルナンデス氏の指導のかいあって、表情豊かに滑る姿が最大の持味となっています。
今季新しくしたSPは、速いテンポに合わせ、エネルギッシュに滑る姿でインパクトを残すプログラムです。カルメンの世界をドラマチックに、勢いよく滑る姿に惹き込まれました。
昨季から継続のFSは、シニアのプログラムバージョンも披露しました。昨季最初に見た時、これまでと違う!と感じましたね。それまで、たおやかな印象から一転し、明るくポップな曲で驚きました。
最初から最後までニコニコ笑顔、どんな時もキラキラな笑顔が曲とマッチし、見終わった後にポジティブになれる演技に感動しました。
それではSPのみですが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓
SP(2:25:26~2:30:46、指定された時間から再生します)
※ジュニア課題での実施
フェルナンデス氏の教えで、新たな一面を発見し、ファンを魅了しています。これからも、ステイヘルシーに、沢山演技を拝見できる機会に恵まれることを祈ってます。
No.19 廣谷帆香選手 (ヒロタニ ホノカ)
プログラム
SP アニメ『パンドラハーツ』より『Everytime you kissed me』
FS 番組『映像の世紀』より『パリは燃えているか』
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 選手権 1位
第47回東日本選手権大会 8位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 成年女子 5位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 成年女子 9位
青森県出身で、全日本選手権に4度出場等、大きな実績を持つ選手です。先ほど紹介した聖前選手、種市和夏選手が通う高校の先輩でもあります。順調に進めば、4月から大学4年生となります。
大学進学後は岩手代表として国体に出場しましたが、2021年度の国体は再び青森代表として出場しました。
ジャンプのキレ、高さが抜群で、特にルッツジャンプ(Lz)が廣谷選手のトレードマークとなっております。お手本のような出来に、筆者は密かに『ホノルッツ』なんて呼んでいたりします。大会でアクセルを除いた5種類のトリプルジャンプに、3Lz+3Tを組み込んだ構成に挑戦したことがある力のある選手です。
また、スピンの回転速度が速く、綺麗なポジションなのも見所です。
昨季から継続のSPは、体を大きく使い、丁寧に情感を伝えていく演技に心を打たれます。様々なことで悩みながら、最後は気持ちが晴れやかになっていく姿が観ていて爽快なプログラムでした。
今季新しくしたFSは、悲しく、重厚なメロディーが心に突き刺さります。今のこのご時世だから尚更感じます。強い音に合わせ、スピード感ある滑り、ジャンプを次々と降りていく姿に圧倒されます。そして、最後から2番目のエレメンツであるコレオシークエンスのスパイラルで、たまっていた感情が一気にあふれ出しそうなプログラムです。
衣装は、2018-20シーズンのSPの時のものを使用していると思っています。
それでは2022年国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓
SP 1月26日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)2:11:5 9~2:16:45
FS 1月27日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)2:33:35~2:40:12
今季は進路のことで悩み、コロナ禍でリンクの一時閉鎖もあり、ブロック大会に出場するか迷っていたとインタビューで答えていました。希望する道に進めるのと願うと同時に、もしも叶うのなら、また来季も拝見できたらと思ってます。どうか納得する道を歩んでください。
No.20 渡辺倫果選手 (ワタナベ リンカ)
プログラム
SP Heartlines(歌:フローレンス・アンド・ザ・マシーン)→映画『ムーラン・ルージュ』より『ロクサーヌのタンゴ』
FS 交声曲『カルミナ・ブラーナ』より
EX Bachelorette(歌 ビョーク)
今季主な成績
>2021年東京選手権 選手権 2位
第47回東日本選手権大会 1位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級クラス 1位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 成年女子 2位
第90回全日本選手権大会 6位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級クラス 2位
Bavarian Open 2022 Junior Women II 2位
COUPE DU PRINTEMPS 2022 SENIOR LADIES 1位
ISU 世界ジュニアフィギュアスケート選手権大会 2022 10位
千葉県出身。新横浜を経て東伏見。中学3年生の時にカナダに拠点を移し、その際に青森山田中学校に転校したというのもあり、国体は青森代表で出場しています。新型コロナウィルスの影響でカナダに戻るのが難しいと判断し、昨年夏に南船橋に拠点を移しました。中止となったものの、ユニバシアード代表にも選ばれ、全日本選手権で6位、世界ジュニア選手権代表として目覚ましい活躍を見せました!
全日本でトリプルアクセル(3A)を決めれるほどのジャンプ力もさることながら、細かい音にもしっかりとハマった振付が魅力とも感じます。そして、なによりどんな逆境をも跳ね返す熱いパワーを感じる演技が最大の持味だと感じています。
最初に披露したSPでは、ポジティブになれるプログラムです。最後にステップシークエンスを持ってきて、ニースライドで回りながらフィニッシュするのが特徴的でした。明るいタッチで、歌詞を体現していく姿を観ていて爽快でした。
3月上旬の明治法政on Iceで初披露し、世界ジュニア選手権で滑った『ロクサーヌのタンゴ』は、ちょっとした振付まで徹底的に大人な世界観を魅せるプログラムに震えました。アピールが濃密で、現地で観てみたいと思いました。
昨年5月に初披露となったFSは、渡辺選手の大躍進を支えたといっても過言ではないプログラムとなりました。あまりにも重厚なカンタータに、聴いた大きな衝撃が走りました。誰もが驚くような曲をパワーに変え、3Aに、3Lz+1Eu+3S等の高難度ジャンプを降りていき、緊張感、強さ、祈り、様々な感情が観る者の中で揺れ動いた末の極限状態が、今まで感じたことのないものへと変わっていくプログラムでした。もう、渡辺選手しかできない究極のプログラムでした。
今回EXとして書いたものは、メダリスト・オン・アイスで披露したプログラムです。2019-21シーズンのSPを再演しました。この1年ほどで磨かれたものを披露し、試合で滑っていた時とはまた違った魅力を感じました。
参考ながら、1つ目のSPの音源のアーティストの公式YouTubeチャンネルに投稿された動画と、FODプレミアムにある2021年全日本選手権、2022年世界ジュニア選手権のアーカイブ映像をご覧ください↓
出典:florencemachine
Heartlines
演技映像
出典:FODプレミアム
SP 全日本フィギュアスケート選手権2021 女子シングルSP後半 55:42~01:02:21
FS 全日本フィギュアスケート選手権2021 女子シングルFS後半 41:45~49:58
EXメダリスト・オン・アイス 43:42~47:41
Jr.尺
SP 世界ジュニアフィギュアスケート選手権2022 女子シングルSP後半 01:04:06~01:10:18
FS 世界ジュニアフィギュアスケート選手権2022 女子シングルFS後半 14:35~21:32
ジュニア時代の選手生命を揺るがす大怪我からの復活、新型コロナウィルスの影響等様々な困難を乗り越え、どんな時も力強く演技する姿に感動しています。そんな渡辺選手も今年の7月で20歳となります。どんな演技を披露するのか、また楽しみにしてます。
今回はここまでです!
最後までお付き合いありがとうございました。
他にも、今年国体成年女子に青森県代表として出場した藤田海羽選手(慶應義塾大学)等注目の選手がいます。
個人的に、コロナ前ではよく聞いた青森の応援が好きでした。演技前後の応援と共に、中盤で『〇〇ガンバー』の掛け声に続いて他のメンバーが『ガンバー』と続いたのが特徴でした。一刻も早く、有観客の試合となり、思いっきりよく声出して応援できる日が来てほしいものです。
次回は秋田・岩手編です。
次回、そしてこの先も読んで頂けたら幸いです!