こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!東日本フィギュアスケート概論シリーズを書いていて、
5月13日に更新するということは…
あっ!と思った方は流石ですね!
本日は、北海道男子編で紹介した長谷川一輝選手(東京理科大学)21歳のお誕生日です!!!
おめでとうございます🎉
はい、今年で4回目となりますね。
長谷川選手について、とことん語る回にします!!
(過去同シリーズは→2019年、2020年、2021年)
…最後の忠告です。ご興味ある方のみこの先読み進めてください。
☑データ
☑トピックス
☑スケーターとしての魅力
☑SP・FSそれぞれのプログラムについて
この4点から今年も講義を進めます。それでは行きましょう!
データ
生年月日:2001年5月13日
学校:東京理科大学
所属クラブ:明治神宮外苑FSC・東京理科大学フィギュアスケート部
師事コーチ:横谷花絵
国体代表:北海道
プログラム
SP Blues For Klook
FS The Beatles Concerto
成績
2021年 東京夏季フィギュアスケート競技大会 選手権 1位
2021年東京選手権 選手権 2位
第47回東日本選手権大会 3位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級クラス 2位
第90回全日本選手権大会 22位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級クラス 26位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 7位
2022フィギュアスケートフリースケーティング大会 Aクラス 1位
今季のトピックス
シニア参戦2シーズン目となった今季は、SP・FS共に新しいプログラムにしました。FSに関しては昨季までの3シーズン使用してた。
プログラムの項目で詳しく説明しますが、両方ともバンクーバー五輪男子シングル銅メダリストで、現在はアイスダンスで活躍している髙橋大輔選手(関西大学KFSC)が使用した曲で話題ともなりました。余談ながら、ジュニア時代のインタビューでは憧れの選手はソチ五輪男子シングル銀メダリストパトリック・チャンさんを答えていました。
また進学に伴う北海道から拠点とコーチが変わってから2シーズン目ともなり、両プログラムともコーチが振り付けともなり、様々な余裕が出てきたのかなと感じてます。本格的に進歩を目指していこうとする姿が、演技の至る所に表れていたと感じていました。
まず、演技構成に、昨季よりトリプルアクセル(3A)に挑む回数が増えました。その結果、SPでは11月の都民大会で初成功させ、GOEで加点も初となりましたが…残念ながら映像はありません(FSでの3A成功は2019年東日本ジュニア選手権でGOEがわずかに減点でした。こちらも映像はありません)。
実はジャンプだけでなく、FSスピンもより基礎点の高くなる構成にしたのです。それは、フライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)の導入です。SPでは取り入れられないスピンです。FCCoSpを演技構成に入れるのは2015-16シーズンFS以来のことでした。
他にも技と技との間の繋ぎでの振り付けや、見せ場をより意識したりと様々な工夫を感じました。元々の綺麗で良いところを更に突き詰めて伸ばしていく向上心を感じる場面が多かったです。
昨季は4位だった東京ブロックでは初優勝、東日本選手権は3位で2年連続全日本選手権出場権をつかみました。東日本に関しては、ジュニアだった2016年以来となる表彰台でした。
2度目の全日本の際、パンフレットに記載された趣味・特技欄が大きな話題を呼びました。
・シュレディンガー方程式の固有値を求める
・量子力学で電子の存在確率を考察する
すみません、専門外なので解説を回避します(笑)
ちなみに、筆者がまとめた長谷川選手の過去の趣味特技一覧はこちらです(趣味特技欄の記載があるパンフレットをかき集めてまとめました)。
今特技・趣味欄で話題の長谷川一輝くんの、これまでの変遷をまとめてみた🔽
— Lena@ブログ執筆中 (@07atskatelove) December 24, 2021
2015・16年 特技 そろばん/趣味 野球
2017年 特技 そろばん
2018年 データなし
2019年 趣味 読書
2020年 特技 料理/趣味 読書
2021年 特技 シュレディンガー方程式の固有値を求める/趣味 量子力学で電子の存在確率を考察する
特技にそろばんと書いていた時があり、その時から理系かなと感じていましたが…数年後は誰も予測できなかった進化を遂げていました。かつて同じ東北・北海道ブロックには、文武両道の理系の先輩選手がいて、理系でかつ面白い趣味特技欄を書いていましたが、その先輩選手をはるかに超えるスケールのものとなりました。
話を元に戻しましょう!
国体は3Aを回避し、SP・FS共にシニアに本格参戦して以降では自己ベストを大幅に更新しました!
相方である坪井聖弥選手(北洋大学)の活躍もあり、団体として7位入賞を果たしました。昨季は惜しくも逃した団体入賞のリベンジを果たしました。
今季ラストの大会となったのは、2月に札幌市で行われた『2022フィギュアスケートフリースケーティング大会』です。
例年2月末に行われる北海道スケート連盟主催の大会で、札幌時代はほとんど出場していました。今年は全国各地から出場が可能でした。
スケートを始めるきっかけの1つとなったお姉さんの競技生活からの引退とあり、最後に姉弟で出れるチャンスということで大会に出場しました。
成績の面では個人的に印象深かったのは、ほぼ毎回、今年3月に現役から引退した石塚玲雄さんとFSが連続し、順位も点数も拮抗してたことです。同じ東京ブロックの選手同士でありましたが、SP・FS両方ある全国大会においてもSPも同じグループの確率も高く、順位が並び、FSはリバースオーダー制なので毎回連続ということが起きていました。FSのみの大会含めて、FSの滑走順が連続しなかったのは、東インカレのみでした。
続いては、魅力について語ります↓
スケーターとしての魅力
よく筆者の概論では『書ききれないほど沢山魅力がある』と書きます。どの瞬間も綺麗でふわりと引き込まれるのですよ。表現面では
・曲の捉え方
・ノーブルな雰囲気
・スケール感の大きさ
技術面でいえば
・スピードと端正さを兼ね備えたスケーティング
・バリエーション豊富で軸のぶれないスピン
・高く飛び上がり、柔らかに着氷するジャンプ
・時々意表を突く技の実施
『時々意表を突く技』という点に関しては、今季SPは特にトリッキーな技のインパクトが強く感じます。
かつてはシットのポジションでツイズルしてたら突然ウィンドミルしてから入る足替えシットスピン(CSSp)なんてしてました!これ、羽生結弦選手(ANA)が2020-21シーズンSPで取り入れる前に実施してました。
このスピンに関しては、本人も得意と答えており、
ジャンプは3Aまでをプログラムの構成に入れられる力を持っています。とりわけトゥ系ジャンプが高く飛び上がり、関節の柔らかさを活かして着氷していくのが持ち味です。
力を効率よく使い、最後までスピードが落ちない端正なスケーティングから、気品に満ち溢れるところも魅力でもあります。
実際の身長より10㎝以上大きく見える、スケール感の大きさに圧倒されます。
様々な切り口から一旦引き込まれたら、他の良い要素と結びつき、綺麗で凄いなと印象に残していくと感じてます。
全ては
姿勢の美しさ
から繋がっているからだと考えます。
高い基礎力に裏打ちされた演技
これに魅了され、今ここに記事を書いているのであります。
次のページでは今季プログラムについて語ります。