カテゴリー
フィギュアスケート@ピアノ

[動画付]ピアノで弾いてみた Vol.4 Finale 映画「ロシュフォールの恋人たち」より (from “Les Demoiselles de Rochefort”) フィギュアスケート定番曲

ピアノを12年間習ってたフィギュアスケートファンが、フィギュアスケートで使用された曲を実際に弾く企画。第4弾は映画『ロシュフォールの恋人たち』より『Finale』。フィギュアスケートで人気の曲。今回、竹野比奈選手と石塚玲雄選手の編曲で弾きました!きっかけ、難易度、弾く時意識したこと、両選手のバージョンについて語ります。

(続き)

弾く時意識していたこと

前のページの難易度でも書きましたが、フルオーケストラをピアノソロにすると、どうしても和音が増えます!

和音の連続を弾きこなすためには、Anthemの時と同じ事を書きますが、

☑手の形をキープした状態で、和音を連続して弾くこと
☑スムーズに音が出るようになるまで繰り返し練習をすること

それを本当に徹底しなければならないです!!

それと

沢山の曲の良い所の寄せ集め

の曲ですので、パートごとに調・拍子・テンポ、そして雰囲気が変わるので気をつけなければなりません!!
前のテンポと違うテンポで弾かなきゃいけないのに、気付いたら同じテンポになってしまいありゃ大変になりましたね。
例えば冒頭、本当はもっとゆっくり、余裕を持ったものにしなければならなかったのに、様々な焦りからかなりテンポが速くなってしまってました…。これを直したら、少しだけミスが減りましたね…。
譜読みの際に本当は#や♭じゃないのに#や♭で弾いていた、その逆もある等のミスが誘発されやすいです!

今回長くピアノを習っていても初めて挑戦した奏法があります!それは

グリッサンド

鍵盤の上で指を滑らせて弾く奏法です!
知っていて、映像は何度も見たことがありますが…現役時代、楽譜に登場したことがない、よって正しい弾き方を先生から習ったことが無かったのです!譜読みして出てきた時、どうしよう…となりました…とりあえず滑らせようと弾いてみたら指が痛い!!となりました…ネットで調べたから指の腹でなく爪を当てて滑らすと出てきて実践して、少し治まりましたが…何か雑だな…となり…ストーリーで聞いたら、『最初私も死ぬほど痛かった』と回答してくれた方がいました。はい、これを機に頑張ろうと思ってグリッサンドマスターしました(答えてくれた友人に感謝してます!)!
収録すると、グリッサンドは迫力あるなと筆者は勝手に感じました😂

表現部分に関しては、映画の最後に流れる曲である事を念頭に置きました。エンディングロードで様々なシーンのハイライトと共に流れる曲であろうと考えました。それに合わせるとなると、物語の悲喜こもごもを表し、ドラマチックに感じさせることが大事かなと考えました!
弾いていて、ロマンチックに感じて楽しいな、挑戦して良かったなと感じましたね!それが伝わるように、ある時は喜びを、ある時は悲しく、ある時は思いの丈をピアノに託せるようにと意識したはずですが…

もう他の所で何回も書いてますね…ミスなく弾こうとすると、感情表現するのが難しくはなりますが…(おい)
現役でピアノを習っていた時は、ただ先生から与えられた課題曲を弾いて、色々と注意を受けてをずっと繰り返してました。付いていくのに必死でした。感情表現なんてあまり深くなかったですね…
ピアノから離れて、色々と経験し、ピアノをまた弾いた時に感情表現に対する欲が出てきて…それと技術を両立させるのって難しいですね…

未経験ですが、フィギュアスケートにおいても同じ事が言える気がしますね…

理想通りには上手くいかなかったのですが…ご覧いただけたら幸いです。

それでは原曲バージョンの完成形をご覧ください↓


竹野比奈選手バージョンについて

振付は、2002年世界選手権アイスダンス日本代表の宮本賢二先生です!

竹野選手は予定エレメンツ構成は2シーズン共、

トリプルトゥーループ+トリプルトゥーループ(3T+3T)→トリプルルッツ(3Lz)→フライングキャメルスピン(FCSp)→ダブルアクセル(2A)→足替えコンビネーションスピン(CCoSp)→ステップシークエンス(StSq)→レイバックスピン(LSp)

となっております。

では、曲の編集の仕方を見てみましょう!最初の部分はノーカットでずっと流れていきます!FCSpでは『めぐり会い』のアレンジ部分に差し掛かり、スピンが回り終わったその瞬間

しゃらららら~♪

と原曲には無い音が入り、次の瞬間には『アンディの歌』のアレンジ部分までワープしているのです!そこからは所々端折りながら最後の部分まで使用しています!

しゃらららら~をどう表現すれば良いのか…耳コピが苦手な筆者にとっては大問題でした!よく耳を澄ましてみると、少しだけ原曲の上からしゃららららが被さっている?ように聴こえました。貰った楽譜の小節の途中で、しゃららららで場面を変えていましたね。小節の途中で一気に変わるとなると、切り替えが難しそうとも思いましたね…
はい、このしゃらららら問題はどう再現したのでしょうか?

極限まで左手で原曲部分を弾きながら、左手で適当な位置からグリッサンドをかける

ことによって再現しました!はい、音は違うと思いますが…ご容赦願います。
いやー、生まれて初めてグリッサンドを使い、またここでもグリッサンドを使うとは思わなかったですね…

竹野選手のこのプログラムで、筆者が個人的に好きな部分と言えば…上品な雰囲気、StSqの途中で『キャラバン隊の到着』の部分に切り替わる所の振付です!

それでは、完成形をご覧ください↓

最後に、石塚選手のバージョンについて語ります!


石塚玲雄の選手バージョンについて

振付は、プリンスアイスワールドのキャストとして活躍している小平渓介さんです。
まずは参考まで2021年国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓

国体(出典 国体チャンネル)
1/28成年男子ショートプログラムを選択し、(CM後)13:35~19:16

石塚選手の予定エレメンツ構成は2シーズン共、

ダブルアクセル(2A)→トリプルトゥーループ+トリプルトゥーループ(3T+3T)→足替えシットスピン(CSSp)→トリプルフリップ(3F)→フライングキャメルスピン(FCSp)→ステップシークエンス(StSq)→足替えコンビネーションスピン(CCoSp)

でした!

では、竹野選手と同様、曲の編集の仕方を見てみましょう!

石塚選手は

どの曲の部分も必ず使っている!

のが大きな特徴です!原曲が4分10秒位の尺があるのに対し、SPは動き出してから2分50秒以内に動きが止まらなくてはなりません。音楽も大体それに合わせて編集しなければなりませんよね。なので、一部カットされています。

この編集の仕方から、何となく

全部使いたい!

という思いが見えてきました。時間の制限がなければ丸々1曲使いたいと思っているだろうなって…

分かります!

全部使いたい!!と思うくらい素敵な曲ですもの!

そんな曲に合せて、振付のこだわりも満載、石塚選手のスケートのスタイルも相まって心に残るプログラムが出来たんだと感じました!

それでは、完成形をご覧ください↓

最後に一言、竹野選手、石塚選手共に今季で引退を表明しております。どうか最後の大会を終えるまでに、思い描く演技が出来る事を願ってます!



いかがでしたでしょうか?

特に好きな曲をピアノで弾くというのは、やる気が出て、気持ちよかったですね!収録し終わっても、どこか機会を見て練習し、もっと完璧な曲にしていきたいところです!レパートリーとして持っておきたいです!

また今後も(なんとか)公開できるレベルになりましたらYouTubeに公開し、ブログ記事を書いていきます!不定期になりますが、公開した時はぜひご覧ください!

また次回の更新をお楽しみにして頂けたら幸いです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です