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東日本フィギュアスケート特別講座2024

【最終講】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 後編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

3月20日に明治神宮外苑スケート場で行われたエキシビジョンで、一人の選手が現役として最後の演技を披露しました。名は、長谷川一輝。神奈川県生まれ北海道育ち、高校生時代は国際大会に出場した経歴があります。東京理科大学に進学後は全日本フィギュアスケート選手権大会に4度出場、バンクーバー五輪男子シングル銅メダル高橋大輔氏プロデュースのアイスショー『滑走屋』のアンサンブルスケーターに選ばれた選手でした。
2019年から毎年、長谷川選手の誕生日(5/13)に特別講座を組んで書くほど、魅力的な演技を披露してきました。『毎回概論シリーズで紹介しきれない!!』と筆者は心底から、長谷川選手のスケートに虜になっていました。
2024年3月、競技引退を受け、最後に長谷川選手の軌跡を残したいという思いから、『東日本フィギュアスケート特別講座2024』の枠で、3回にわたって講義していきます。

前編では、今季2023-24シーズンのプログラムについて、中編では5歳から現役引退までの道のりを、今回後編では選手としての魅力について講義していきます!

毎年書いている忠告です。有り余るエネルギーの結果、情報量が多くなりました。決して引かないでください。…最後の忠告です。本当にご興味ある方のみ、この先読み進めてください。

※過去作
2019年2020年2021年2022年2023年

※URLの紹介のみ可、本講義のスクリーンショットの公開を禁じます

筆者はよく、長谷川選手の良い所として、

表現面では
・曲の捉え方
・ノーブルな雰囲気
・スケール感の大きさ
技術面でいえば
・スピードと姿勢の美しさを兼ね備えたスケーティング
・高く飛び上がり、柔らかに着氷するジャンプ
・バリエーション豊富で軸のぶれないスピン
・時々ファンを驚かせる技の実施

『書ききれないほど沢山魅力がある』
と毎年書き続けていました。

また、同じクラブに在籍していたことがある鈴木潤氏は解説で以下のように言及したこともあります。

全ての要素を、そつなく高いクオリティでこなすというところが、彼の強みかなと思っています。

2022年東日本選手権 選手権男子SP FOD解説

あらゆるエレメンツも、表現も、高い質を持っていて、惹かれるポイントが沢山あったのです。

まずは表現面について述べましょう。

雑誌『ワールド・フィギュアスケート No.91』2020年全日本選手権レビューにて、國學院大学准教授、町田樹先生は『デニス・テン・メモリアル賞』として取り上げ、表現に関して以下のように評価していました。

決してオーバーアクションではないし、感情をあからさまに表に出しているわけでもない。しかし、彼の一挙手一投足には明確な意志が感じられる。

[1] ワールド・フィギュアスケートフィギュアスケートNo.91

確かに、芸人のように大げさに表情を作って滑るようなタイプではなかったです。ただ、一歩一歩のスケーティングから、自分の感情が滲み出るような、演技を披露していました。曲調に合わせて、強さ、柔らかさ、切なさ、スケール感、様々な情景が目に見えたのです。ジュニア時代から、滑りそのものでテーマを提示する、ある意味大人びて見える、上品な演技でした。

本人は、

『流れるような綺麗な曲』を得意とする

[2] 【全日本選手権への道 東京選手権2021】選手インタビュー動画〈フジテレビ公式〉

とインタビューで答えていました。

映画『海の上のピアニスト』、『Anthem(from “Chess”)』、『The Beatles Concert』に代表されるような綺麗な曲は然り、映画『カサブランカ』のように、渋い男優像を求められようとも、アルバム『KOJIKI』やアルバム『ニュー・インポッシビリティーズ』みたいなオリエンタルな曲も、アップテンポの曲も、更に『マラゲーニャ(演奏:ブライアン・セッツァー)』、『Blues for Klook』といった一風変わった曲も、全て自分のモノにし、ファンを魅了していました。

表現を一つ大きな課題として、コーチで振付の横谷花絵先生とも相談して積み重ねていました。2023年7月に行われた大会ではPCSで7点台が並び、長谷川選手本人は成長を感じたというのです。

[3]、[4]

大学進学後は、よりスケール感が大きくなったと感じるようになったのも、日頃の賜物でしょう。

続いて、技術的な部分に言及しましょう!

・スピードと姿勢の美しさを兼ね備えたスケーティング

演技が始まってから、最後までスピードを保っているように見えるようなスケーティングでした。更に、滑っている時の姿勢が綺麗なのも大きな特徴でした。

膝関節を上手く活かし、効率よくスケーティングの伸びを出していたように見えました!

端正なスケーティングから、ノーブルな雰囲気を醸し出していたところもありました。

・高く飛び上がり、柔らかに着氷するジャンプ

長谷川選手のジャンプは、非常に高く飛び上がって回り、膝、足首をしっかり曲げて、柔らかく着氷するジャンプでした!アクセルを含めた全てのトリプルジャンプを成功させるほどの、ジャンプの力を持っていました。また練習では4回転にも挑戦していました。

2019年全日本Jr.選手権の生中継で、3Lz+3Tのアイスコープ(フジテレビ独自のエレメンツ測定システム)を用いた測定結果が放送されました。3Lzは52cm、3Tは46cmと表示されていました。
この結果に、解説を務めていたソチ五輪女子シングル出場村上佳菜子氏は
『セカンドジャンプのほうが高い』
と述べていました。

2019年全日本ジュニア選手権 ジュニア男子FS BSフジ解説

・バリエーション豊富で軸のぶれないスピン

スピンを回る時の軸が真っ直ぐで、回ってもぶれないのも大きな特徴でした!とりわけ、アップライトストレートの難しいバリエーションである『トンプソン』において、その綺麗さを発揮していたように見えました。2017-18シーズン以降、SPでは最後にCCoSpを配置し、レベル取りの最後に持ってきて、『トンプソンで締める』というイメージが付いていきました!

スピン中のジャンプ、ジャンプでの足替えの1つのプログラムの中で両方実施できるのも、意外と珍しいように思えます。スピンのポジションがバラエティーに富み、レイバック系以外のほぼ全ての技が出来たと考えてます。スピン中の手の振りも豊富に取り入れられたのも、安定しているからこそ出来る技です。

ポジションそのものも姿勢が綺麗で、見栄え良く見えました。

本人もインタビューで

『スピンが結構得意な部類に入る』

[5] Sapporoジモスポ★ はばたけ!未来アスリート フィギュアスケート男子 長谷川一輝

とも答えていました。

・時々観客を驚かせる技の実施

観客が予想もしなかったタイミングで、複雑で、難しそうに見え、今まで見たことがないような小技を披露してたのも大きな特徴でした。

ジュニア時代に取り入れていたのは、シットのポジションでウィンドミルをしてから、一度ウィンドミルを挟んで、足替えシットスピンを実施するという技、これが長谷川選手がテクニシャンとしてのイメージが出来たきっかけでした。

スプレッドイーグルを得意とし、ジャンプやスピンへの入り、StSq、ChSqで大きな見せ場として取り入れていました!更に、イーグルの最中にも手の振りを入れたり、解く時も工夫を取り入れたりすることが出来ました。

シニアに上がってからは、ChSqが加わわったこともあり、プログラムの中でより多くの技を披露できるようになりました。2021-22シーズンSPではStSqの中でニースライドしながら片足を蹴り上げる動き、2021-23シーズンFSのStSqでは左足でツイズル回った直後に、右足を軸に左足を上げたり、ChSqでは、スピードたっぷりに、アウトサイドイーグルで一周回ったあとに、180度開脚するバレエジャンプを披露しました!

このバレエジャンプについて、世界選手権に出場経験がある無良崇人氏が全日本での解説で、2年連続で同じ事を述べていました!!

これ意外と難しいんですよ、1回足開いて、もう1回閉じなきゃいけないので

2022年、2023年 全日本選手権大会 FS BSフジテレビ解説

見た目以上に難しいことを、しかもリンクの壁よりも高く飛んでいると思わせるようなものを披露していたのです。

2022-24シーズンSPのStSqで、無音になる瞬間を狙って、前後180度に開脚した状態でスライドし、そして素早く起き上がって滑るという技を披露していました。多くのファンにとって、見たことも聞いたこともない、今までの発想にはない技に驚き、拍手を送っていました。

なぜ、このようなことができたのか、次のページで解説します。

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【最終講】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 中編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

3月20日に明治神宮外苑スケート場で行われたエキシビジョンで、一人の選手が現役として最後の演技を披露しました。名は、長谷川一輝。神奈川県生まれ北海道育ち、高校生時代は国際大会に出場した経歴があります。東京理科大学に進学後は全日本フィギュアスケート選手権大会に4度出場、バンクーバー五輪男子シングル銅メダル高橋大輔氏プロデュースのアイスショー『滑走屋』のアンサンブルスケーターに選ばれた選手でした。
2019年から毎年、長谷川選手の誕生日(5/13)に特別講座を組んで書くほど、魅力的な演技を披露してきました。『毎回概論シリーズで紹介しきれない!!』と筆者は心底から、長谷川選手のスケートに虜になっていました。
2024年3月、競技引退を受け、最後に長谷川選手の軌跡を残したいという思いから、『東日本フィギュアスケート特別講座2024』の枠で、3回にわたって講義していきます。

前編では、今季2023-24シーズンのプログラムについて、今回、中編では5歳から現役引退までの道のりを、大きく4つの時期に分け、マスメディアによるインタビュー、筆者が実際に見てきた風景を基に講義していきます!

毎年書いている忠告です。有り余るエネルギーの結果、情報量が多くなりました。決して引かないでください。…最後の忠告です。本当にご興味ある方のみ、この先読み進めてください。

※過去作
2019年2020年2021年2022年2023年

※URLの紹介のみ可、本講義のスクリーンショットの公開を禁じます

遍歴(※敬称略)
出生地:神奈川県
国スポ代表:北海道
生年月日:2001年5月13日
学校:札幌市立真駒内中学校→札幌市立札幌藻岩高校→東京理科大学
所属クラブ:月寒FSC→ROYCE’F・S・C→明治神宮外苑FSC・東京理科大学
コーチ:山田真実→横谷花絵
拠点:札幌市周辺→明治神宮外苑アイススケート場
パーソナルベスト(※公開のみ)
SP 69.59 FS 133.74 総合 193.10(第67回全国高等学校スケート競技選手権大会 フィギュア競技)
プログラム
2015-16 SP:交響曲第9番ホ短調『新世界より』→ミュージカル『トップ・ハット』より『踊るリッツの夜』
振付:鈴木潤,山田真実→川越正大
FS:映画『海の上のピアニスト』より
振付:川越正大
2016-17 SP:ミュージカル『トップ・ハット』より『踊るリッツの夜』
振付:川越正大
FS:映画『海の上のピアニスト』より
振付:川越正大
2017-18 SP:アランフェス協奏曲(演奏:ジークフリート・ベーレント,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
振付:川越正大
FS:アルバム『KOJIKI』より
振付:佐藤操
2018-19 SP:アランフェス協奏曲(演奏:ジークフリート・ベーレント,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
振付:川越正大
FS:映画『カサブランカ』より
振付:佐藤操
2019-20 SP:マラゲーニャ(演奏:ブライアン・セッツアー)
振付:川越正大
FS:映画『カサブランカ』より
振付:佐藤操
2020-21 SP:Anthem(from “Chess”)(歌:ジョシュ・グローバン)
振付:横谷花絵
FS:映画『カサブランカ』より
振付:佐藤操
2021-22 SP:Blues For Klook(演奏:エディ・ルイス)
振付:横谷花絵
FS:The Beatles Concerto(作曲:ジョン・ラター)
振付:横谷花絵
2022-23 SP:Happy(Chartbeat-Version)(歌:サイモン・マーロウ)
振付:横谷花絵
FS:The Beatles Concerto(作曲:ジョン・ラター)
振付:横谷花絵
2022-23 SP:Happy(Chartbeat-Version)(歌:サイモン・マーロウ)
振付:横谷花絵
FS:アルバム『ニュー・インポッシビリティーズ』より(演奏:ヨーヨー・マ,シルクロード・アンサンブル,シカゴ交響楽団)
振付:横谷花絵
主成績
JOCジュニアオリンピックカップ大会 第84回全日本ジュニア選手権大会 ジュニア男子 26位
第36回全国中学校スケート大会 男子 7位
JOCジュニアオリンピックカップ大会 第85回全日本ジュニア選手権大会 ジュニア男子 7位
JOCジュニアオリンピックカップ大会 第86回全日本ジュニア選手権大会 ジュニア男子 7位
第67回全国高等学校スケート競技選手権大会 フィギュア競技 個人2位
Coupe du Printemps 2018 Jr.Men 2位
第68回全国高等学校スケート競技選手権大会 フィギュア競技 個人6位
JOCジュニアオリンピックカップ大会 第88回全日本ジュニア選手権大会 ジュニア男子 13位
第69回全国高等学校スケート競技選手権大会 フィギュア競技 個人3位
第46回東日本選手権大会 6位
第89回全日本選手権大会 20位
2021 東京選手権 男子 1位
第47回東日本選手権大会 3位
第90回全日本選手権大会 22位
第16回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級男子 2位
第48回東日本選手権大会 2位
第91回全日本選手権大会 22位
第95回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級男子 8位
第17回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級男子 2位
第49回東日本選手権大会 5位
第92回全日本選手権大会 25位
第96回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級男子 10位
第78回国民スポーツ大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 10位

スケート始めてからノービス時代まで

神奈川県生まれ、札幌市に住んでいた5歳から始めました。先に習っていた3歳上の姉の影響でした。

2024年4月現在、確認出来る範囲で1番古いのは、小学1年生に遡ります。2009年2月に行われた『2009フリースケーティング大会』に月寒FSC所属でエントリーしています。小学5年生までは、年に2回ほど大会に出るという状態が続いていました。当時は野球を並行してやっていました。

野球少年の運命を変えたのは、小学3年生の頃から高校卒業まで指導した山田真実先生でした。

[1]

ソチ・平昌五輪男子シングル金メダリストの羽生結弦氏を、スケートを始めた時から8歳まで指導していた事で名の知られたコーチです。一番最初に、素質を見抜いたエピソードで知られています。

そんな山田先生に、長谷川選手の身体能力の高さを見出され、フィギュアスケートに懸けた方が良いと見たのです!
野球からフィギュア一本へと導き、才能が開花したのです。

[1]

同門に、のちに北海道大学大学院修了、文武両道理系スケーターとして名を馳せた鈴木潤氏、現在はペアで活躍する長岡柚奈選手(木下アカデミー)がいました。札幌市内には2つの通年リンクがあるものの、スピードスケート、ホッケーも盛んで、貸し切り枠が限られてしまう状況でした。ホームリンクと呼べる場所が無い、更に札幌市だけでなく、近隣の苫小牧市、泊村、早来町等にも出向いて、練習をするという環境でした。

小学6年生だった2013年、初めて東北・北海道ブロックに、最初で最後の全日本ノービス選手権に出場を果たしました。2013-14シーズン中には、アクセルを含めた全ての種類のダブルジャンプを、構成に組み込んでいました。

スケート年齢早生まれ(5月生まれ)のため、中学1年生でジュニア年齢に到達、しかし6級を持っていなかったため、2014-15シーズンは全国規模大会に出場出来ませんでした。3S、3Tを構成に組み込んでいました。道内の大会に出場して結果を残し、中学2年生の夏までに6級を取得しました!

(次のページでは、ジュニアカテゴリーに本格参戦した2015-16シーズンの話をします↓)

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【最終講】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 前編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

3月20日に明治神宮外苑スケート場で行われたエキシビジョンで、一人の選手が現役として最後の演技を披露しました。その選手の名は、長谷川一輝。神奈川県生まれ北海道育ち、高校生時代は国際大会に出場した経歴があります。東京理科大学に進学後は全日本フィギュアスケート選手権大会に4度出場、バンクーバー五輪男子シングル銅メダル高橋大輔氏プロデュースのアイスショー『滑走屋』のアンサンブルスケーターに選ばれた選手でした。
2019年から毎年、長谷川選手の誕生日(5/13)に特別講座を組んで書くほど、魅力的な演技を披露してきました。『毎回概論シリーズで紹介しきれない!!』と筆者は心底から、長谷川選手のスケートに虜になっていました。
2024年3月、競技引退を受け、最後に長谷川選手の軌跡を残したいという思いから、『東日本フィギュアスケート特別講座2024』シリーズを立ち上げて取り上げ、更に前編、中編、後編に分けて講義することにしました。

前編では、今季2023-24シーズンのプログラムを主に講義していきます!

※参照
過去作
2019年2020年2021年2022年2023年

毎年書いている忠告です。有り余るエネルギーの結果、情報量が多くなりました。決して引かないでください。…最後の忠告です。本当にご興味ある方のみ、この先読み進めてください。

※URLの紹介のみ可、本講義のスクリーンショットの公開を禁じます

2023-24シーズンデータ(※敬称略)
生年月日:2001年5月13日
学校:東京理科大学
所属クラブ:明治神宮外苑FSC・東京理科大学
コーチ:横谷花絵
国スポ代表:北海道
プログラム
SP Happy(Chartbeat-Version)
FS アルバム『ニュー・インポッシビリティーズ』より
プログラム振付
SP 横谷花絵
FS 横谷花絵
成績
げんさんサマーカップ2023フィギュアスケート競技会 選手権男子 8位
2023年 東京夏季フィギュアスケート競技大会 シニア男子 1位
2023 東京選手権 男子 5位
第17回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級男子 2位
第49回東日本選手権大会 5位
第92回全日本選手権大会 25位
第96回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級男子 10位
第78回国民スポーツ大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 10位

今季プログラム

SPHappy(Chartbeat-Version)
歌:サイモン・マーロウ
振付:横谷花絵

映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』のテーマ曲で、ファレル・ウィリアムスが歌った曲を、ベルギーを拠点に活動する『キャピタル・ダンス・オーケストラ』が演奏、サイモン・マーロウが歌ってカバーした音源を使用しています。

ミニオンシリーズに使用するため、幼児向けに作られたことが伺える曲です。『Love』等、大人なイメージさせるような言葉が無く、平易な言葉を使用していること、キーが高い男声歌手を起用していることが要因です。
ただ、このままではシニア男子選手が滑るとなると、幼稚な印象を与えるリスクもあります。そこで、原曲ではなくカバー曲を使用することで、シニア男子選手のイメージにフィットさせる効果があったと見ています。
原曲は、細く、高い声の男性ボーカルでポップな演奏でした。カバー版は、太く、低い男性のボーカルで、それに合わせてキーを下げ、ジャズオーケストラによる演奏による曲であります。子ども向けの曲に、大人の要素で中和した曲に仕上がっています!
原曲と、今回使用している音源と、両方YouTubeで、アーティストの公式チャンネルからMVが公開されているので、外部参照のコーナーからご視聴ください!

振付であり、コーチの横谷先生は、もしかしたらご子息をきっかけに知った曲なのかもしれません。

何が起きたって平気さ、だって自分は幸せだからさ
自信に満ち溢れた内容の曲であります!コーチからのエールも込められているのかもしれないです。

ここまでは大方、昨年も書いた内容となります。

このプログラムは昨季からの継続プログラムです。SPを持ち越したのは2017-19シーズンに披露した『アランフェス協奏曲』以来、大学生になってからは初めてとなりました。

昨季とは大きく違うのは、『シーズンを通じてトリプルアクセルに挑み続けた』ということです。

2023年1月に行われた国民体育大会からずっと、冒頭のジャンプを3Aに変えて、挑み続けていました。これまでは調子によって、3Aに挑んだり、回避したりの繰り返しでした。シーズンを通じて3Aに挑み続けたのは、今季が初めてでした。

スピンのレベル構成は(※〇→レベル要件、◎→レベル4必須要件、以後同じ)
FCSp バタフライ◎→CF○→CU○→CS○
CSSp 難しい入り○→シット基本姿勢→スピン中のジャンプ○→SB○→足替え→SS○→難しい出◎
CCoSp キャメル基本姿勢→SF○→CE◎→ジャンプして足替え○→シット基本姿勢→US○
と大きな変更点はありません。

振付が続々と繰り出され、次に何が出るのか楽しみになる振付が大きな魅力です!品の良さ、柔らかな所作で、クールにかつ小粋に滑る姿がたまりません!そして、このプログラムの象徴と言えば、StSqで無音になる瞬間に決める、前後開脚でのニースライド!かつて長谷川選手と共に練習し、北海道大学大学院に通いながら競技を続けた鈴木潤氏が、2022年東日本の解説で、『途中の手をついて滑るシーン、あれ個人的にちょっと手痛くないのかなと思うところもあるんですけど、ま練習の賜物ですかね、僕にはできないです。』とコメントするほどです。

アップテンポの中を、細かな振付の積み重ねて滑っていく故の難しさもありました。更に今季は冒頭のジャンプの難易度が一気に上がるという状況でした。それが全て決まった時の凄さは、想像を超えるものでした。2023年7月29日~30日に行われた『第2回関東学生有志大会』で、80点代をマークしたことに表れました(この大会は一般は事前の申し込みで観覧可能、エントリー・点数・ジャッジスコアは個人情報保護のため、一般非公開)。

もう、この時は凄かった…
曲が子どもと大人の要素を掛け合わせたものとあり、シニア4年目、20代前半の爽やかさ、弾ける勢いを上手く活用し、お洒落に滑っていく姿に、ただ、魅入りました!2季目となり、振りに余裕が見える状態で、3Aに果敢に挑戦してきた、その心意気が記憶に残っていくプログラムでした!

次のページではFSについて語ります!

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東日本フィギュアスケート特別講座2023

【2023年版】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

今年は諸事情により、東日本概論シリーズは執筆していません。なのに、5月13日にブログを更新するということは…そう、これだけは開講させていただきます!!

本日(5/13)は東日本概論シリーズの北海道男子編の常連長谷川一輝選手(東京理科大学)22歳のお誕生日です!!!
おめでとうございます🎉

毎年恒例、今年で5回目となりますね。毎回概論シリーズで紹介しきれない!!という熱量をここにぶつけています。
長谷川選手について、とことん語る回にします!!
(過去同シリーズは→2019年2020年2021年2022年)

ただ、1つご注意お願いします。有り余るエネルギーの結果、情報量が多くなり長文となりました。引かないでください。…最後の忠告です。本当にご興味ある方のみ、読み進めてください。

本当に、本当にご覧になりたい方は、
☑データ
☑トピックス
☑スケーターとしての魅力
☑SP・FSそれぞれのプログラムについて
この4点から講義を進めます。それでは行きましょう!

データ

2022-23シーズンデータ(※敬称略,5/5時点で公表されているもの)
生年月日:2001年5月13日
学校:東京理科大学
所属クラブ:明治神宮外苑FSC・東京理科大学フィギュアスケート部
コーチ:横谷花絵
国体代表:北海道
プログラム
SP Happy(Chartbeat-Version)
FS The Beatles Concerto
プログラム振付
SP 横谷花絵
FS 横谷花絵
成績
第60回北九州オープンフィギュアスケート競技会 選手権男子 2位
2022年 東京夏季フィギュアスケート競技大会 シニア男子 3位
2022年東京選手権 男子 7位
第16回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級男子 2位
第48回東日本選手権大会 2位
第91回全日本選手権大会 22位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級男子 8位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 14位
第50回関東学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級男子 3位

今季のトピックス

北海道から上京し、明治神宮外苑FSCに移籍し早3年目。懸命に勉強したとしても、進級が難しいと言われる東京理科大学の3年生として2022-23シーズンを迎えました。

今季は8月上旬の飯塚杯がシーズン初の大会となりました。北海道時代は、8月下旬の『SAPPORO CUP』でシーズン初の大会だったため、今までで一番早いシーズンインとなりました。
そこから東京夏季フィギュア、クラブのエキシビジョンに出演し、ブロック前の密度が濃かったかと思います。

そうそう、今季はフィギュアスケート大きなルール変更が行われましたね。とりわけスピンのレベルの取り方が変わり、多くの選手が試行錯誤を重ねました。スピンを得意としている長谷川選手も例外ではありません。

ジュニア時代からほぼ同じ構成を貫いていたCCoSpを大きく変えなければならなくなりました。
長谷川選手のCCoSpは、SForSS→NBP→足替え→キャメル基本姿勢→シット基本姿勢→US(足替え後3つの基本姿勢達成)というレベルの取り方をしていました。それが、足替え後の3つの基本姿勢でレベルを取れなくなり、更に新ルールでレベル4必須条件が無いという状況になりました。

そこで、飯塚杯から東京ブロックにかけ、スピンにおいて様々な試行錯誤を積み重ねていました。

飯塚杯では、FCSpは主にジュニア時代の構成で、キャメルサイドのポジションがドーナッツではなく、T字に近いものを取り入れていました。CSSpが、難しい入り→スピン中のジャンプ→足替えはこれまでとは変わらず、シットフォワード→チェンジエッジを入れました。足替え後は昨季FSのFCCoSpの1回目の足替え後と同じでしたね。CCoSpで、シットビハインドから直ちにキャメルアップワードという難しい姿勢変更を初めて取り入れました!
FSはCSSpはSPと同じ構成、CCoSpは足を替えたあとキャメルサイドをやろうとして上手くいかず、そのあとお得意のトンプソンをやっていました。FCCoSpは足を替えたあとが昨季から変わり、シットサイドから非基本姿勢でレベルを取り、もう一度足を替えてバックスクラッチするのは昨季とは変わっていません。

結果は中々上手くレベルが取れないというところになった模様です。

9月のエキシビジョンは、SPを披露しました。
この時、CSSpとCCoSpの構成が以下の通りに大きく変わりました!
CSSp 難しい入り→スピン中のジャンプ→シットビハインド→足替え→シットサイド→難しい出 CCoSp キャメル基本姿勢→シットフォワード→チェンジエッジ→ジャンプして足替え→アップライトストレート
難しい出を初めて導入したのが、個人的には嬉しいところです!

東日本までには(東京ブロックはFSはキスクラでの会話から、本来実施する予定の構成とは違ってたみたいです)、(○→レベル取り要件、◎→レベル4必須要件)
SP
FCSp バタフライ◎→CF○→CU○→CS○
CSSp 難しい入り○→シット基本姿勢→スピン中のジャンプ○→SB○→足替え→SS○→難しい出◎
CCoSp キャメル基本姿勢→SF○→CE◎→ジャンプして足替え○→US○
FS
CSSp 難しい入り○→スピン中のジャンプ○→SB○→足替え→SF○→CE◎
CCoSp SB→CU○の難しい姿勢変更◎→足替え→US○→難しい出◎
FCCoSp バタフライ◎→CF○→足替えで左→SS○→NBP○→足替えで右→アップライト基本姿勢
という構成になりました。(字数の都合上記号解説なくてすみません…)ルールに対応させるだけでなく、CSSpとCCoSpはSPとFS共に同じレベルの構成にしても大丈夫にも関わらず、別の構成にしているのもまた不思議なところです。

一昨年の全日本で、理系すぎる趣味・特技欄を書いて話題となりましたね。今季はブロックで見せましたね…『特技 両手トリル、趣味 家計簿をながめる』!両手トリルはリズムゲームの用語です!家計簿をながめるは、ジュニア時代に『特技 そろばん』と書いていたことがつながっているかと考えます。東日本以降は、特技がPC組み立てに変わり、フジスケのHPでは自作のPCを紹介してました!!

10月の東日本インカレで、FSで132.74を出し、見事2位に輝きました👏シニアカテゴリーでは自己ベストを更新、2018年フリースケーティング大会で出した自己ベスト132.77にあと少しに迫る高得点でした!!この時はジャンプ8本、ジュニアプログラムでしたので単純な比較は出来ませんが…久々にFSで130点を超えました!!この時無観客でかつ、中継が無かったため、一般が見れる機会が無いのが非常に悔やまれるところです…
約2週間後に同じ会場で行われた東日本では、この大会上位4人のみ全日本に行けるという厳しい戦いとなりました。『ボーダーになりかねない状況』という中、SPは3位、FS2位で総合2位で3年連続で全日本選手権出場権を獲得しました!!SPはジャンプをすべて揃えました。FSは2A+3Tの着氷で堪え、2Aから3連続ジャンプをするはずが単独になってしまい、『根性で!!』と1番最後の3Lzに2T+2Loを付けてリカバリーしました!!Jr.時代に3F+2T+2Loを構成に入れて成功させたこと、リカバリーで3S+2T+2Loを決めたことがありますが、3Lz+2T+2Loは本番で見たことがなかったのです!!惜しくも2Loにqマークが入りましたが、緊張する中熱い演技を披露しました!東日本の会場は2017年の全日本Jr.選手権で7位となり、あと一歩でSr.の全日本を逃した場所であります。本人は意識していたかは不明ですが、5年前のリベンジを果たしました。
更に、今年1月にアメリカで行われたワールドユニバーシティゲームの第3補欠にも選ばれました👏

12月の全日本選手権では、なんと3年連続でSP17番滑走を引いたのです!!本番はジャンプを揃え、スピンのレベルの取りこぼし等ありましたが、SP18位となり初めてFSで第2グループで滑りました。

年明けすぐにあったインカレは、北海道苫小牧市で行われました。苫小牧は長谷川選手が北海道時代によく練習をしていた場所でありました。札幌市は通年リンクが2箇所あるものの、他競技の方が盛んな地であり練習環境が厳しく、札幌近郊のリンクに足を運んで練習を行っていました。そう言えば、同じ苫小牧市内のリンクで、長谷川選手が高校3年生の時に、兄弟子であった羽生結弦さん(羽生さんの最初のコーチである山田真実先生が、長谷川選手の北海道時代のコーチ)の練習を見学しましたね。その後のインタビューで、非常に刺激を得たと述べています。
全日本のFSでミスが目立つ演技となり、休まずに練習を積重ねて挑みました。1番滑走という状況の中、ジャンプ7本を全て揃え、GOEでマイナス評価が1つも無い演技を披露しました!!
本人も控えめなガッツポーズを見せていました!個人で8位入賞を果たしました!

同じ月の国体からSPで、これまでは2Aだった3Aに挑むことになりました。FSは一般客が入れる時間に行われた公式練習で、綺麗に成功させる場面があったものの、本番では回避しました。

4月に、毎日新聞の朝刊の連載『学校とわたし』にてインタビュー掲載されました。著名人が学校生活を振り返るというコンセプトの連載となります。フィギュアスケートでは、壷井達也選手(シスメックス)が掲載されたことがあります。これまで『文武両道』をモットーにしてきた長谷川選手、その高校生活、一般受験をして大学に入ったこと、競技について語られていました!生まれは神奈川で、北海道育ちと紹介されていました。遅くとも小学2年生までには、札幌に移り住んでいて、大会に出場しています。
あっ、有料記事ですので、これ以上内容を話すのは控えておきましょう。

無事に4年生に進級を果たしました!
GW中に、リンクの一般滑走中にエキシビジョンを行う企画に出演しました!なんと最終日の1番最後、大トリを務めました!
北海道時代は3月に大会が終了し、8月まで試合が無く、人前で演技する機会はありませんでした。5月に観客を前にして演技を披露するのは初めてだったことでしょう。
直前の練習では、3Aに挑み着氷でステッピング・アウトしていました。今季SPを披露し、本番で綺麗に成功させました!
クラブの後輩達からの熱い応援を受け、終始笑顔で滑り、リンクが大きく盛り上がる演技で締めくくりました!

続いては、魅力について語ります↓


スケーターとしての魅力

スケーティング1つ取っても、スピン1つ取っても、ジャンプも、時々驚くような技を飛び出してくるところも、所作1つ、音の捉え方1つもどれも魅力的で…だからこのような講座を開いているのですよ!!!

どの観点から見ても、1つ行き着くのは
持っている高い能力をフルに活かしている
ということでしょう。

東日本選手権で解説を務め、長谷川選手が北海道時代に同じクラブに所属していたことがある鈴木潤さんは
・元々身体能力が高い
・全ての要素を卒なくこなす

とコメントをしていました。
小学生時代に野球をやっていて、フィギュアスケートをあまりやっていなかったものの、山田先生が能力を見て、フィギュアスケートに懸けた方が良いと見出した経緯があります。
運動神経の良さ、関節の柔らかさが、3Aまでマスターし、あっと驚くほど高いジャンプ、姿勢が美しく、最後までスピードが落ちないスピン、スケーティング等に活かされていると考えています。高い基礎を身につけられるから、意表を突くような技が出来るのかもしれないです。今季はSPは開脚ニースライドであったり、昨季SPはニースライドしながら足を上げたり、過去にはシットの姿勢でツイズルしていたら突然ウィンドミルして入るCSSpを披露してました。イーグルが得意で、多彩な手の振付付きでプログラムのアクセントとして取り入れています。

エレメンツだけでなく、表現の面において
長い手足を活かしてスケールが大きくかつ、品のあるに見入ってしまいます!姿勢の良さ、プロポーションも相まって、実際の身長より10cm以上大きく見える滑りが出来る選手であります。
あと、どんな曲もモノにし、情感豊かな演技にしていきます。音を素早く掴み、動きに変換するのが上手い選手だと感じています(両手トリルが特技なのも、この能力のおかげかもしれません😁)。所作が綺麗なので、あらゆる曲調に対応でき、魅力あふれる演技を披露できるのかと考えてます。

横谷先生は上品な動きと、曲の盛り上がりに合わせて振りを組み立てていき、印象に残るようなプログラムが多いと感じています。
ここに長谷川選手の元からの良さが加わったら、どうなることでしょうか?間違いなく最強です!

神宮に移籍してから、音を捉え、自分の伝えたい思いを振りで明確に示していく姿勢が見え、よりドラマチックな演技に感じているこの頃です。この先どこまで進化した姿を魅せれるのか、楽しみになるスケートだなと感じています。


次のページでは、今季SPとFSについて語ります!!まだまだ!という方はぜひ、クリックしてください!

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東日本フィギュアスケート特別講座2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!東日本フィギュアスケート概論シリーズを書いていて、

5月13日に更新するということは…

あっ!と思った方は流石ですね!
本日は、北海道男子編で紹介した長谷川一輝選手(東京理科大学)21歳のお誕生日です!!!
おめでとうございます🎉

はい、今年で4回目となりますね。
長谷川選手について、とことん語る回にします!!
(過去同シリーズは→2019年2020年2021年)

…最後の忠告です。ご興味ある方のみこの先読み進めてください。

☑データ
☑トピックス
☑スケーターとしての魅力
☑SP・FSそれぞれのプログラムについて
この4点から今年も講義を進めます。それでは行きましょう!


データ

2021-22シーズンデータ(※敬称略,5/1時点で公表されているもの)
生年月日:2001年5月13日
学校:東京理科大学
所属クラブ:明治神宮外苑FSC・東京理科大学フィギュアスケート部
師事コーチ:横谷花絵
国体代表:北海道

プログラム
SP Blues For Klook
FS The Beatles Concerto

成績
2021年 東京夏季フィギュアスケート競技大会 選手権 1位
2021年東京選手権 選手権 2位
第47回東日本選手権大会 3位
第15回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 7,8級クラス 2位
第90回全日本選手権大会 22位
第94回日本学生氷上選手権大会 フィギュア競技 7,8級クラス 26位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 成年男子 7位
2022フィギュアスケートフリースケーティング大会 Aクラス 1位

今季のトピックス

シニア参戦2シーズン目となった今季は、SP・FS共に新しいプログラムにしました。FSに関しては昨季までの3シーズン使用してた。
プログラムの項目で詳しく説明しますが、両方ともバンクーバー五輪男子シングル銅メダリストで、現在はアイスダンスで活躍している髙橋大輔選手(関西大学KFSC)が使用した曲で話題ともなりました。余談ながら、ジュニア時代のインタビューでは憧れの選手はソチ五輪男子シングル銀メダリストパトリック・チャンさんを答えていました。

また進学に伴う北海道から拠点とコーチが変わってから2シーズン目ともなり、両プログラムともコーチが振り付けともなり、様々な余裕が出てきたのかなと感じてます。本格的に進歩を目指していこうとする姿が、演技の至る所に表れていたと感じていました。
まず、演技構成に、昨季よりトリプルアクセル(3A)に挑む回数が増えました。その結果、SPでは11月の都民大会で初成功させ、GOEで加点も初となりましたが…残念ながら映像はありません(FSでの3A成功は2019年東日本ジュニア選手権でGOEがわずかに減点でした。こちらも映像はありません)。
実はジャンプだけでなく、FSスピンもより基礎点の高くなる構成にしたのです。それは、フライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)の導入です。SPでは取り入れられないスピンです。FCCoSpを演技構成に入れるのは2015-16シーズンFS以来のことでした。
他にも技と技との間の繋ぎでの振り付けや、見せ場をより意識したりと様々な工夫を感じました。元々の綺麗で良いところを更に突き詰めて伸ばしていく向上心を感じる場面が多かったです。

昨季は4位だった東京ブロックでは初優勝、東日本選手権は3位で2年連続全日本選手権出場権をつかみました。東日本に関しては、ジュニアだった2016年以来となる表彰台でした。

2度目の全日本の際、パンフレットに記載された趣味・特技欄が大きな話題を呼びました。
・シュレディンガー方程式の固有値を求める
・量子力学で電子の存在確率を考察する
すみません、専門外なので解説を回避します(笑)
ちなみに、筆者がまとめた長谷川選手の過去の趣味特技一覧はこちらです(趣味特技欄の記載があるパンフレットをかき集めてまとめました)。

特技にそろばんと書いていた時があり、その時から理系かなと感じていましたが…数年後は誰も予測できなかった進化を遂げていました。かつて同じ東北・北海道ブロックには、文武両道の理系の先輩選手がいて、理系でかつ面白い趣味特技欄を書いていましたが、その先輩選手をはるかに超えるスケールのものとなりました。

話を元に戻しましょう!
国体は3Aを回避し、SP・FS共にシニアに本格参戦して以降では自己ベストを大幅に更新しました!
相方である坪井聖弥選手(北洋大学)の活躍もあり、団体として7位入賞を果たしました。昨季は惜しくも逃した団体入賞のリベンジを果たしました。

今季ラストの大会となったのは、2月に札幌市で行われた『2022フィギュアスケートフリースケーティング大会』です。
例年2月末に行われる北海道スケート連盟主催の大会で、札幌時代はほとんど出場していました。今年は全国各地から出場が可能でした。
スケートを始めるきっかけの1つとなったお姉さんの競技生活からの引退とあり、最後に姉弟で出れるチャンスということで大会に出場しました。

成績の面では個人的に印象深かったのは、ほぼ毎回、今年3月に現役から引退した石塚玲雄さんとFSが連続し、順位も点数も拮抗してたことです。同じ東京ブロックの選手同士でありましたが、SP・FS両方ある全国大会においてもSPも同じグループの確率も高く、順位が並び、FSはリバースオーダー制なので毎回連続ということが起きていました。FSのみの大会含めて、FSの滑走順が連続しなかったのは、東インカレのみでした。

続いては、魅力について語ります↓

スケーターとしての魅力

よく筆者の概論では『書ききれないほど沢山魅力がある』と書きます。どの瞬間も綺麗でふわりと引き込まれるのですよ。表現面では
・曲の捉え方
・ノーブルな雰囲気
・スケール感の大きさ
技術面でいえば
・スピードと端正さを兼ね備えたスケーティング
・バリエーション豊富で軸のぶれないスピン
・高く飛び上がり、柔らかに着氷するジャンプ
・時々意表を突く技の実施


『時々意表を突く技』という点に関しては、今季SPは特にトリッキーな技のインパクトが強く感じます。
かつてはシットのポジションでツイズルしてたら突然ウィンドミルしてから入る足替えシットスピン(CSSp)なんてしてました!これ、羽生結弦選手(ANA)が2020-21シーズンSPで取り入れる前に実施してました。
このスピンに関しては、本人も得意と答えており、
ジャンプは3Aまでをプログラムの構成に入れられる力を持っています。とりわけトゥ系ジャンプが高く飛び上がり、関節の柔らかさを活かして着氷していくのが持ち味です。
力を効率よく使い、最後までスピードが落ちない端正なスケーティングから、気品に満ち溢れるところも魅力でもあります。
実際の身長より10㎝以上大きく見える、スケール感の大きさに圧倒されます。

様々な切り口から一旦引き込まれたら、他の良い要素と結びつき、綺麗で凄いなと印象に残していくと感じてます。
全ては
姿勢の美しさ
から繋がっているからだと考えます。

高い基礎力に裏打ちされた演技
これに魅了され、今ここに記事を書いているのであります。

次のページでは今季プログラムについて語ります。

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東日本フィギュアスケート特別講座2021

【2021年版】東日本フィギュアスケート特別講座 長谷川一輝 編

こんにちは!大学院を修了して社会人になりました!フィギュアスケートファンのLenaです!という挨拶はいつも通りで…タイトルを見て、疑問に思いませんか?今、東日本フィギュアスケート概論シリーズを書いていて、

5月13日に更新するということは…

あっ!と思った方は流石ですね!
本日は、北海道男子編で紹介した長谷川一輝選手(東京理科大学)20歳のお誕生日です!!!
おめでとうございます🎉筆者が初めて演技を拝見したのが、長谷川選手が中学3年生なので…へっ!もう20歳!!と驚いています!

なので、今回は…
長谷川選手について、とことん語る回にします!!

昨年4月に大学生になり、北海道から上京し、昨年12月に行われた全日本選手権に初出場し、多くのファンの心を掴みました!

そんな長谷川選手を、
☑データ
☑トピックス
☑スケーターとしての魅力
☑成績
☑SP・FSそれぞれのプログラムについて
この観点から語っていきます!

今回はいつも以上に熱くなるため色々と…となるかと思います。本当に、読みたい人だけがスクロールすることをオススメします。

では行きましょう!

データ
執筆時点(2021年5月1日)までの2020-21シーズンのデータを纏めました↓(※敬称略)

基礎データ生年月日:2001年5月13日
学校:東京理科大学
学年:2年
所属クラブ:明治神宮外苑FSC・東京理科大学フィギュアスケート部
師事コーチ:横谷花絵
国体代表:北海道
SP:Anthem(from “Chess”) (歌 ジョシュ・グローバン)
FS:映画『カサブランカ』より
外部リンク:フジテレビスケート 紹介ページ

今季が年齢制限によって、シニアデビューとなりました。

フジテレビのデータでは、北海道出身となってます。小学生から高校卒業まで札幌市で過ごして、大会に出場していたのは確実です!大学進学に伴い、明治神宮外苑アイススケート場に拠点を移して練習しています。国体はふるさと指定制度で北海道を選択し、北海道代表として出場してます❄
北海道時代はホームリンクが無い上に、フィギュアスケートが盛んではないため枠が限られていました。札幌市だけでなく、苫小牧市など車で片道1時間以上かけて通うことがしばしばありました。

明治神宮外苑FSCに入り、横谷花絵先生に師事することになりました。横谷先生の選手時代はアクセルを除く5種類全ての3回転ジャンプを大会で成功させ、1995年全日本フィギュアスケート選手権女子シングルで優勝など、1990年代に日本のトップ選手として活躍してました。引退後はプリンスアイスワールドのキャストを経て、明治神宮外苑アイススケート場のコーチとなりました。現在門下生で、4年連続で全日本選手権に出場している佐藤伊吹選手(明治大学)がいます!また、振付師として全国の選手から依頼を受けており、今年3月で現役を引退した中野紘輔さんや、全日本選手権に出場した古家龍磨選手(九州工業大学)の振付を手掛けてました(そう言えば、全日本選手権のSPでは古家選手→長谷川選手→中野さんと横谷先生振付が連続してましたね😂)

長谷川選手本人は、拠点移す前は分かってる範囲では振り付けてもらった経験がありません。ただ、長谷川選手のお姉さんや、北海道時代に所属していたROYCE’F・S・Cのチームメイトが横谷先生に振り付けてもらっていました。そのような縁もあって師事してるのではないかと思います。

大学ではフィギュアスケート部に所属してます(実はもう一つ別のサークルにも所属してるとのことです)。スケートで理科大なんて聞いたことないと思うかもしれませんが…実は過去に『東京理科大学』として大会に出場していたことはあります!!フィギュアスケート部は、長谷川選手が入学する前からあったとの事です!

データの話でもう長くなりましたね😂
次はトピックスです!

今季のトピックス

現役の理科大生スケーターとして昨年12月の全日本フィギュアスケート選手権に初出場したのが、最も大きかったのではないかと思います!

所属先としてる東京理科大学が、想像以上に熱い取り上げようでした!広報のTwitterのアカウントでの応援の仕方が、筆者が良い意味で東京理科大学のイメージを覆すものでした。タグを作って応援したり…!発信する側も、フィギュアスケートが見るのが好きな方なのかなとも感じました!愛が伝わるツイートの数々でした😂
これまでは、全国大会で活躍するようなトップアスリートがあまり入学して来なかった中、長谷川選手が入ったことにより、スポーツの応援も凄いと思わせましたね。

地道な努力によって活躍したお陰で、3/11に課外活動によって1年生ながら学長賞を受賞し、広報において随分と取り上げられました!
ネット上で公開されている記事をいくつか纏めて貼っておきます↓

・キャンパス広報誌 RikaRika WEB版
理科大でガンバル人たちの大切にしてる言葉 Vol.7
・TUS-ACT 特集インタビュー
大学生になったんだから
好きなことしないともったいない
フィギュアスケート部
長谷川 一輝 さん

東京理科大学報 TUS Journal Vol.221

上京してから、充実した生活を送ってる様子が伺えます!筆者はめちゃくちゃ安心しました!

他にも、新書館発行の『ワールド・フィギュアスケート No.91』の國學院大学助教授の町田樹先生による『全日本選手権大会スペシャルアワード』で取り上げられたこともありました!

コロナ禍により様々な影響を受けました。思わぬプラン変更を余儀なくされました。
その中でも結果を残し、学校も巻き込んで、沢山のファンに覚えて貰えるような演技をしたのは本当に凄いことだと思ってます!

次の項では魅力について語ります↓

 

魅力は?

これまで何度も書き続けてますが、まずはエレメンツに関しては、

☑高いジャンプ
☑最後までスピードが落ちず、姿勢が美しいスケーティング
☑回転速度が速いかつ、軸が安定した美スピンの数々
☑時々ぶっ飛び技を披露する

これらが魅力です!

ジャンプに関してはあまりの高さに驚愕し、柔らかい膝、足首の関節を活かして、柔らかく降りているように見えるのです。たとえるなら、ゴムのようにしなって、ふんわりと着地するエアリーなジャンプが魅力の1つです!

ただ単にジャンプの高さがあるだけでなく、コンビネーションのセカンドジャンプがファーストと同じ高さまで上がるのも大きな特徴です!
2019年全日本ジュニア選手権で、トリプルルッツ(3Lz)+トリプルトゥーループ(3T)の高さは…
3Lzは52cmで、3Tは46cmでした!!
解説を務めてた2014年ソチ五輪に出場した村上佳菜子さんから
セカンドジャンプの方が高い
とコメントされるほどでした!実際はほぼ同じですが、軸をファーストよりも細く締めて回っているためか、セカンドの方が高く見えるようなジャンプです!

ジャンプは、アクセルを含めた全ての種類をトリプルジャンプを跳んで大会で成功させている実力があります。今季、トリプルアクセルを回避することが多かったのですが、2019年東日本ジュニア選手権のFSで初投入にして成功させています!

そんなジャンプを生み出してるのが、端正なスケーティングです!最後までスピードが落ちず安定していて、一歩がよく伸びています。滑っている時の姿勢が綺麗で上品なため、迫力もありつつも、滑ってる姿に気付くと目を奪われていたら、それは良さに気づいてる証拠だと思ってます!

あと、スピンも見所の1つですね!
軸がブレずに安定し、一つ一つのポジションが綺麗で、くるくるっと小気味よく回る。

しかも、スピンが得意なので、こんなぶっ飛んだ技が!

2016-17シーズンとその翌シーズンの競技プログラムに取り入れていたのが、シットツイズルでくるくる回ってから、突然足が上がってウィンドミルしてからの足替えシットスピン(CSSp)をするという…スピンのレベルを取る要件の1つが『難しい入り』なのですが、ウィンドミルのポジションでただ1回回るだけでもレベル取れます。それに加えてシットツイズルをやったのがミソなのです!

今取り入れているぶっ飛び技は、SPではジャンプを降りたあとすぐに様々な動きを取り入れてる所。FSではイーグルの姿勢からランジで半周しながら解いたりと…

細々としてますが、様々な工夫があり、予測不可能な小技も魅力の1つです!

エレメンツだけでもかなり上手いのですが、表現においても魅せられるのが長谷川選手の強みだと思ってます!

北海道時代は、
どこか北の哀愁を漂わせつつ、高貴さが心に響く表現
が持ち味でした!
姿勢が綺麗で、一つ一つの所作の品が良さに加え、どこかに哀愁を帯びさせながら情景が大きく見える演技をするのが長谷川選手の魅力でした!

上京し、今までの良さに加えて、より一つ一つの振付にはっきりとした意思が見え、表現がスケールがかなり大きくなったと感じました!たとえ3階席にいても、すぐそこで演技してるようなパワーを感じたのです!
SPでは2ページ目でも言及しますが、
歌いながら演技しています!!
これは今までになかった事です!自然と気持ちが外に表れてきて、はっきりと伝わりやすくなった要因の1つになってるのではと考えてます!

この成長が、より多方面からファンを惹きつけてると感じています!誰もが一目置き、唯一無二の存在として、沢山の人の記憶に残るスケーターだと筆者は考えています!

 

次のページでは、今季主な成績とプログラムについて語っていきます。
ここまでで長くなりましたが、まだまだとなった方は2ページ目を押してください!

カテゴリー
東日本フィギュアスケート特別講座2020

東日本フィギュアスケート特別講座 2020年版

こんにちは!
タイトルを見て、あれ??って思いませんか?
今、今季のベストプログラムを書いていて、東日本SPまで書き終えた所だよね…ってね。

今日は5月13日…

あっ❗って思った方!!
本日はあの選手の誕生日🎁…また今年もやっちゃいます❗

長谷川一輝選手について、とことん語ります❗

はい、読みたい人はどんどんスクロールしちゃってください⬇️

まずは簡単に、執筆時点までの2019-20シーズンのデータを纏めました✨

基礎データ生年月日:2001年5月13日
学校:札幌市立札幌藻岩高校→東京理科大学
所属クラブ:ROYCE’F・S・C→?
師事コーチ:山田真実/伊藤高菜→?
SP:マラゲーニャ
FS:映画『カサブランカ』より
EX:踊るリッツの夜

今回は、魅力、今季の話題、今季主な成績とプログラムについての三本立てでいきます💨

長谷川選手の魅力とは?

まず絶対目に付くのは、

・高いジャンプ

一度見たらあまりの高さに驚愕すること間違いなし❗と思いきや、柔らかい膝、足首の関節を活かして、すっと柔らかく降りれる。ゴムのようにしなるジャンプを飛び、ふんわりと着地するエアリーなジャンプが大きな見所の一つ✨

実際に測定すると、高さはどのぐらいだろう?今季、そんな疑問を解消する一つのデータが示された。

2019年11月の全日本ジュニアFS。中継される後半グループに入ったため、フジテレビのあのアイスコープで、あのどデカジャンプの高さが測定された。

3Lz+3Tの気になる高さは…

3Lzは52cm。この高さだけでも目玉が飛び出る位だが、これで話は終わらない!特筆すべきは、この次の3Tの高さ!なんと、46cm❗ファーストジャンプとほとんど変わらない、むしろセカンドの方が高くない?って思う程のジャンプを飛んでしまうのである😲

そんなビッグジャンプを支えているのが、2つ目の大きな魅力である

・最後までスピードありつつも、綺麗なスケーティング

スピードがあり、迫力もあり!端正な滑りに心奪われます👀

まだまだ序の口、

・回転速度の速い美スピンの数々

軸が細く、コマみたいにくるくるっと回るスピン✨爪先までピンと伸ばし、綺麗なポジションで回っているから、尚更美しい✨いくらでも見ていられます❗

しかも、スピンが得意なので、こんなぶっ飛んだ技が!

2016-17シーズンとその翌シーズンの競技プログラムに取り入れていたのが、シットツイズルでくるくるって回っていると思いきや、突然足が上がってウィンドミルを1回回ってからの足替えシットスピン(CSSp)をするっていう技❗何だか訳分からないかと思いますが、見て驚きな技なんで❗

それと、また後程2ページ目でも言及しますが、SPでは足替えコンビネーション(CCoSp)の最後トンプソンのあとぐるんとハイキックして出たり😲FSでは、フライングキャメルスピン(FCSp)のポジションをほどくついでに頭抱える振付やったり…😲

色々ぶっ飛んでいることもやっちゃうのです!

エレメンツも凄いことばっかりやって、上手いのですが、なによりも筆者が好きなのが…

どこか北の哀愁を漂わせつつ、曲に合わせて、観客の心を掴む表現

高貴でふわっと柔らかく、どこかに哀愁が漂っていて、心に響いていく。

そんな表現が最高なんですな!!

そして、どんな曲が来ても、自分のものにしてしまう。言葉で表現できそうで、完全には出来きれない。まだまだ、沢山持っていそう。無限の可能性を感じさせてくれるのです❗

 

今季の話題

2019年8月、2つの映像で大きな話題となりましたね。

まずはこちらのツイートをご覧下さい。

元世界選手権日本代表、無良崇人さんが札幌で行われた北海道スケート連盟主催の、選手指導の時の映像です。
先ほどのツイートの映像は、後ろ姿で映っている長谷川選手にアクセルジャンプを指導している所でした!

もう一つ大きな話題となったのが…

羽生結弦選手の練習見学

基礎データでさらっと書きましたが、実は長谷川選手が小学3年生の時から高校卒業まで指導していた山田真実コーチは、羽生選手がスケートを始めて最初に教えていた時のコーチでもあるのです。
山田コーチは大学卒業後宮城で教えていましたが、北海道に戻って暫くしたあとにROYCE’F・S・Cを立ち上げ、現在に至っています。

その縁があり、羽生選手の思い、24時間テレビの収録等があって練習見学の機会が実現したのです。

練習を見学し、皆で集まっている際に質問コーナーで質問してる様子が映っていた一人が長谷川選手。

その後のインタビューの話から、長谷川選手にとってとても充実したもので、悩みが吹っ切れ、また一歩へと踏み出す大きなきっかけとなったことが伺える。

それが、地元北海道のインハイで、個人表彰台へと繋がっていったのでありました✨この話はまた、2ページ目で詳しく話しますね。

(そうそう、この時、2015年の地元のテレビ局でのインタビュー特集で、ソチ五輪の時の手袋が羽生選手から山田コーチに贈られ、その後長谷川選手に渡ったっていうエピーソードも紹介しましたね…)

他にも、11月にはJ:COM札幌エリアの番組でインタビュー特集が組まれました!その中で、意外な事実もあり…例えば、小学生の時は野球少年だったり…⚾

最後に一つ。今季前半、更にインハイにも出ながら、受験勉強し、理科大に受かったのが凄すぎ❗
長谷川選手のTwitterによれば、北海道の長万部キャンパスで1年間学び、その後東京の葛飾キャンパスで学ぶ学部であった❗しかし、新型コロナウィルスのため、今年度は長万部キャンパスの運用を中止したため、1年次から葛飾キャンパスとなった…

来季、おそらく東京ブロックで出場となると思われますので、一刻も早くコロナが終息し、無事大会が開催される時を楽しみに待ちます。

 

次のページでは、今季主な成績とプログラムについて語っていきます❗