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フィギュアスケート観戦

【心に残ったプログラム覚書】 2021-22 Vol.8 東日本 シニア編

こんにちは、社会人フィギュアスケートファンのLenaです!早速心に残ったプログラム覚書、2021-22シーズン第8回、東日本 シニア編を始めます!

このシリーズでは順位が基準ではなく、筆者がライブ配信や現地で見れた中で個人的に印象に残ったプログラムを何個か書いていこう!という記事になります!第1回は中四国九州&中部ブロックで、第2回は関東ブロック編で、第3回第4回は東北・北海道ブロック編、第5回第6回は東京ブロックでした!この流れで来たら…そう、前回から東日本編ですまずはジュニア編、そして今回がシニア編です!
東日本はこれで最後です!いやー、色々とあって、NHK杯の日に公開となりましたね…

以下注意書きです↓

※今シリーズで紹介するのは、実際にリアルタイムで見れてかつ、ジュニア・シニアカテゴリーの選手のプログラムとします
※所属・振付師名はフジテレビスケートで掲載された『選手詳細一覧』情報を基にしています。プログラム名は選手詳細一覧を基に、筆者が選手の演技を見て独自に調査を行った結果を掲載しています

個人の好み等がありますので、様々な意見があるかと思います。それをご了承の上で、読み進めていただければ幸いです。

それではいきましょう。



東日本/東日本ジュニア兼全日本/全日本ジュニアアイスダンス予選会
通称:東日本
期日:2021年10月28日(木)~10月31日(日)
会場:ダイドードリンコアイスアリーナ(東京都西東京市)※無観客、FODの中継により観戦
セレクト対象:ジュニア女子SP・FS、ジュニア男子SP・FS、シニア男子SP・FS、シニア女子SP・FS・ジュニアアイスダンスRD・FD、シニアアイスダンスRD・FD

シニア女子

廣谷帆香(ヒロタニホノカ)選手 岩手大学

SP:アニメ『パンドラハーツ』より『Everytime You Kiss To Me』
SP振付:本郷裕子

第4回でSP・FS両方書きましたね。今回はSPのみを書きます!

ブロックではコンビネーションジャンプのセカンドジャンプが2回転だったところを、3回転にして決めました!ジャンプは全て高いGOEが付く出来でした!

そして何よりも

エモーショナルな演技

が際立っていました!体を大きく使った動きに、伝えたい思いがこもっていると感じました!歌詞の意味を1つ1つ捉え、まるで星が輝いているようなパフォーマンスに胸が熱くなりました!

大学生になってからのここ数シーズン、技術面といい、情感がはっきりと感じ、進化が凄いと常々思っています!

SPは4位で、最終的には惜しくも全日本選手権を逃しました。岐路に立ち、様々な悩みがある中で出場してくれたことに感謝しています。そして、ブロックと東日本の両方で、思いを存分に伝える演技を拝見できたことを嬉しく感じています!
第4回でも書いた通り、どうか廣谷選手の納得のいく道に進めることを願ってます。もしも叶うなら、もう一度現地で演技を拝見できたらと思っています。

松原茜(マツバラアカネ)選手 埼玉アイスアリーナFC

SP:自由(演奏:女子十二楽坊)
SP振付:川越正大

【2021年版】東日本概論 第12回でも書いた通り、大学卒業後も競技を続け、今季で2シーズン目となります!そして、先月のブロック大会で東日本の出場権を初めて掴みました!

SPは昨季の前半に使用していたプログラムです。2017-19シーズンにも使用しています!

冒頭のトリプルトゥーループ+ダブルトゥーループ(3T+2T)は幅の大きさにカメラがついていかず、フレームアウトするほどでした!GOEで加点が付く出来でしたね!

何よりも、活き活きとした表情で、チャイナ風の踊りを披露していたのが印象的でした!
要所要所でのキビキビとした動きもバッチリ決まっていて、プログラムにメリハリを感じましたね!

自由伸び伸びと力強く滑っていくのが最高!

そんな演技でした!

初めての舞台でFSに進出しました!

これまで沢山色々な事があった中で、社会人となってからも競技を続け、様々な表情を拝見できて筆者としては本当に嬉しく感じております!
どうかステイヘルシーに、この先のスケート人生が充実したものとなる事を祈ってます!
叶うのなら、もう一度現地で演技を拝見できる事を願ってます!

本田真凜(ホンダマリン)選手 JAL

SP:映画『Mr.&Mrs.スミス』より『アサシンズ・タンゴ』
FS:映画『LOVERS』より
SP・FS振付:ローリー・ニコル

SPは2017-18シーズンで最初に使用していたプログラムを再び使用しています。衣装は東京ブロックの時から変えました!

タンゴ独特のリズムに合わせ、

本田選手の『魅せる』マジックにかかる

そんな演技でしたね!

求められていることをしっかり捉え、力みなく、ナチュラルに表していく姿に見惚れるばかりでしたね!

SPは8位スタートとなりました。

FSは2018-19シーズンで使用していたものを再び使用しています。

今にも消えゆくタイミングで見せる炎

のような、ゆっくりと消えゆくその美を表していくような演技が印象的でした!『消えゆく』と書きましたが、嫋やかで芯は強く、演技に対する魂が宿っていて、音楽を感じたがままに表している姿に見入りました!

様々な雰囲気を羽衣のように軽く身に纏い、曲を表す力は流石本田選手だなと感じるばかりです!

FSは5位、総合6位で全日本選手権の出場権獲得おめでとうございます!
どうか、本田選手らしい演技を、全日本の舞台で発揮できることを願ってます!

佐藤伊吹(サトウイブキ)選手 明治大学

SP:Ice Queen(演奏:Dinletir)
FS:アルバム『Tree of Life Suite』より(演奏:ロイヤル・フィルハーモーニー管弦楽団/ロベルト・カッチャパーリア)
SP・FS振付:横谷花絵

今年4月から大学3年生となりました!

SPは昨季からの継続となります。

筆者の中で佐藤選手と言えばエレガントなイメージを変えたプログラムでしたね!

今季は細かい所もしっかりと磨かれ、エキゾチックな雰囲気をモノにし、ベリーダンス特有の激しさを感じる演技が印象的でした!

SPは7位スタートとなりました。

FSは、今季新しくしたプログラムです。今年5月のサイニチ杯では初披露でしたが、配信では演技非公開の措置が取られてました。そのためファンの前(オンライン上)で初披露となったのは東京ブロックとなりました。筆者がリアルタイムで拝見するのは今回で2回目です。

東京ブロックで、

長年頑張ってきた佐藤選手への先生からの素敵なプレゼント

と感じ、これからどう完成していくのか凄く楽しみになるほどのプログラムでした!

壮大な音楽に合わせ、植物の様々な瞬間を描いていき、やがて大輪を咲かせていく風景が目に見えてきました!

その中でエレメンツを全て決め、魂が震えるほどの気迫に満ち溢れていました!
あとで気づいたのですが、佐藤選手も今季からFSでフライング足替えコンビネーションスピン(FCCoSp)を導入しているのですね!第6回で同門の横谷杏林選手(東京歯科大学)と、長谷川一輝選手(東京理科大学)がFSでFCCoSpを導入したと書きました。偶然なのか、導入する流れがあったのかな…?と考えてしまいましたね。

最後まで生命力の強い『木』のような演技に心打たれました!

総合6位で、全日本選手権は惜しくも叶わなかった…特にFSは渾身の演技で感動したから尚更…と勝負の世界の厳しさに歯がゆさを感じていました。と、その時、ユニバシアードに出場する渡辺倫果選手(法政大学)が隔離期間の関係で現時点では出場不可能と見越した上で、繰り上がりで出場権獲得を獲得しました!!おめでとうございます👏
実に5年連続での出場権獲得です!長きにわたって積み上げてきたものが、全日本の舞台で発揮できることを願ってます!

渡辺倫果(ワタナベリンカ)選手 法政大学

FS:交声曲『カルミナ・ブラーナ』より
FS振付:キャシー・リード

第6回でSPとFS両方書かせて頂きました。今回はFSのみを取り上げます!

SPは5位となり、全日本出場権ギリギリのラインでした。

そんな状況下で、

『強さ』に圧倒された

演技に筆者は震え上がりました!

3本目のジャンプのトリプルアクセル(3A)以外は転倒が無く、GOEで加点の付くジャンプを次々と降りました!

何よりも

曲調!!

重厚でシリアスな合唱によく合う、パワフルな滑りに圧倒されるしかありませんでした!

5月のサイニチ杯で初めて拝見して以来、毎回雷に打たれたような衝撃を受け続けてます!この曲独特の重厚さを、ダイナミックに表現し続ける渡辺選手の凄さに震え上がっています!

今回もダークで激しい音楽に合わせて、スケールが大きく、最後の瞬間までエネルギッシュな演技でした!ただ、まだ現地では拝見できてないので、1日も早く機会が来てほしいところです!!!

総合優勝で全日本選手権出場権を獲得しました!
ただし、全日本の直前にスイスで行われるユニバシアードに出場し帰国後の隔離期間があるため、現時点(11/12)では出場出来ません。もしも隔離期間が短縮され、出場可能となった場合は追加でエントリーとなります。どうか隔離期間が短縮され、渡辺選手も出場できる状況になることを切に願ってます!

シニアアイスダンス

平山姫里有/立野在選手組(ヒラヤマキリア/タテノアル) 倉敷FSC

FD:映画『シェルブールの雨傘』より
振付:有川梨絵

2020年4月に結成を発表し、同年12月の全日本選手権に出場しました!
平山選手は、別のパートナーで全日本選手権に出場経験があります!立野選手は世界ジュニア選手権、四大陸選手権に出場経験があります。立ての選手は2018年に怪我のため一度引退したものの、復帰して結成されたカップルです!

男女のデュエットの部分を使用し、

離れてはくっつき、運命に翻弄されながら濃密に愛しながらも、最後は別れていく

が胸に染み渡りました!

前半はくっついている瞬間が多いのですが、後半だんだんすれ違っていく瞬間が多くなっていき、最後余韻を残しつつ背中合わせになって終えるストーリーが目に浮かんできました!

曲の世界観を表すために、振付に沢山のこだわりが詰まっているとも感じましたね!
すれ違っていく瞬間を、FDで必要なエレメンツの中にも溶け込ませていていました。ステップの部分で特に、はっきりと出てました!

2人が織りなす物語にただ、見入ってました!

全日本で2人の世界観で沢山のファンを魅了できるように願ってます!

次のページに、シニア男子を書きました!ぜひクリックしてご覧下さい!

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東日本フィギュアスケート概論2021

【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論 第12回 埼玉女子編

こんにちは、大学院修士課程を修了して社会人になりました!フィギュアスケートファンのLenaです!早速、東日本フィギュアスケート概論の第12回『埼玉女子編』を始めたいと思います!

本題に入る前に、『東日本フィギュアスケート概論』シリーズの概要や注意事項を書いておきます(何度も読んでいる方は読み飛ばして、選手紹介に進んでください)。

フィギュアスケートにおいて、北海道・東北・関東・甲信越地方の全17都道県が『東日本』と括られ、予選が行われています。
よく西高東低と言われ、『西日本』に所属する近畿や愛知が有名な選手が多く、皆さんよく知っているという傾向がありますが…だが東日本にも、世間から見たら無名と言われても、魅力ある選手が沢山います!

東日本を中心に地方大会にも足を運び、いつも見てきた選手の魅力を一人でも多く知って欲しい!また今季は、コロナ禍で無観客等で辛い思いを経験した選手へ、微力ながらもエールを送りたい!という思いが強くなり、大学の講義風に選手を紹介するシリーズ『【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論』をスタートさせ、今回はシリーズの第12回目です!

第9回から関東・東京ブロックエリアの選手を紹介しています!(東北・北海道ブロックエリアでの紹介および、これまでの記事一覧はこちらから)関東ブロック編第4弾から2回に分けて、埼玉を拠点にしている選手を取り上げます!まず最初に女子選手から紹介します!
埼玉編で紹介する選手は、5/2~4に行われる『サイニチホールディングス杯』に出場予定です。シニアカテゴリー出場選手で同意した選手のみ配信されるとのことなので、その予習・復習に役立てれば嬉しいです。

こういう紹介系の記事が、中には苦手な方がいるかと思います。その場合はこの先読まないことをおすすめします。読みたい方だけ、お付き合い頂ければ幸いです。

以下紹介にあたってのルールです⏬

※2020-21シーズンでもって引退するのがはっきりとした形で公表されてる選手は紹介の対象としません
※今シリーズで実名で紹介するのは、4月から中学生以上かつ、2021-22シーズンのジュニア以上の選手とします
※所属クラブ・プログラム等のデータは2021年3月時点で明確に把握しているのものです。また4月からの所属先が進学によって変更になる可能性がある選手は『?』を、変更が明らかになっている場合はそれも併記します
※プログラム名は特記無きものはフジテレビスケートから発表された情報を基に、筆者が選手の演技を見て独自に調査を行った結果を掲載しています

それでは、下にスクロールしていきましょう💨



No.56 佐藤優妃選手 (サトウ ユウキ)

所属 埼玉アイスアリーナFC
SP シング・シング・シング(演奏 熱帯JAZZ楽団)
FS サービス『キダム』より(演奏 シルク・ドゥ・ソレイユ)

4月から中学3年生になりました!今季がジュニアデビューだった選手です。

バワフルでかつ、アグレッシブで躍動感ある演技が魅力です。

SPはノービスA時代のプログラムをSPの尺に変えたものです。ラテン系のジャズアレンジの曲に合わせ、コミカルな振付が目を惹くプログラムです!

FSは表情豊かに、不思議な世界観を感じさせる演技を披露しました!冒頭などで、SPとはまた違った印象を残す振付のオンパレードです!

インパクトある振付を活き活きと、楽しそうに踊れるのが武器でもありますね!

ジュニアでのエントリーなので、残念ながら関係者以外今回のサイニチでの演技を見れませんが…来季どんなプログラムを披露するのか楽しみにしてます!


No.57 石田真綾選手 (イシダ マアヤ)

所属 埼玉アイスアリーナFC
SP カノンロック(演奏 JerryC)
FS 映画『第三の男』より

4月から高校2年生になりました!埼玉県内で有数の進学校に通いながら、2年連続で東日本ジュニア選手権出場、国体埼玉県代表、インターハイで決勝(FS)進出等の大活躍しています!

軸が細く回転速度が速いジャンプやスピンに、スピード感溢れるスケーティングに、体を大きく使ってて溌剌とした演技が魅力の選手です!

SPはヨハン・パッヘルベルのカノンを、台湾の音楽家JerryCによってロックアレンジした曲です。最後まで持ち味の元気の良さを存分に発揮したプログラムです!

FSはジュニアデビューシーズンから3シーズン継続して使用しているプログラムです。ビールのコマーシャルでお馴染みの曲ですね。前半はゆったりと、後半はサンバアレンジの曲へとつないでます。前半はエレガントに舞い、後半はジャッジアピールをバッチリ決めて元気に踊りまくる。そんな切り替えが印象的で、最後まで楽しい演技でした!余談ですが衣装が、上が赤紫色→カラフルレインボー(勝手に命名しました)→真っ赤なものと今季は変わってました!

それでは、初出場で決勝に進出した2021年インターハイの公式アーカイブの映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(予選A)(25:02~31:13)

FS(58:56~1:04:37、指定された時間から再生します)

今回のサイニチ杯ではジュニアでのエントリーです。学業とスケートとどちらも充実したものとなりますように!また来季、出来れば現地で拝見できる時を楽しみにしてます!

次のページに紹介が続きます💨