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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第9講 長野・山梨編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート概論シリーズ第9講、長野・山梨編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

北海道から始まったこの東日本概論シリーズ、第6講第7講は宮城、第8講で新潟編で東北・北海道ブロック編が完結しました。第9講の今講座から関東ブロックの紹介に入ります。まずは長野と山梨からです。長野と山梨それぞれの県のスケート連盟に所属選手(3月まで含む)や、全中・インハイ・国体代表歴のある選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

まずは長野の選手からいきましょう!!!


No.43 井口せな選手 (イグチ セナ)

所属 東海大諏訪高校
プログラム
SP River Flows in You(演奏:イルマ)
FS 映画『ロミオとジュリエット』より
今季主な成績
2021年関東選手権 ジュニア 11位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 13位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 39位

長野県を主に練習を積み重ねる高校2年生の選手です。
2018年に長野県で行われたアイスショー『Heroes & Future 2018 in NAGANO』でソロ演技を披露、全中・インハイ・国体で長野代表として活躍してます。

ディープエッジで滑りつつ軽やかで、エレガントな所作が随所に光り、どの瞬間も見所な演技を披露する選手です。

今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。

SPはピアノの美しい音色を繊細に拾った滑りが目を惹きます。冒頭からの動きに注目していたいです。しなやかな動き、清らかなスケーティングと美しい一時を描く姿が印象的です。

FSはフィギュアスケートでは王道のプログラムを選びました。1番最後のエレメンツにジャンプを持っていき、着氷してすぐにフィニッシュポーズを決める構成となっております。
優美な所作でドラマチックに描く演技が印象的でした。

SPのみとなりますが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(1:01:01~1:06:40、指定された時間から再生します)

指先までしっかりと綺麗で、観て気持ちの良い選手ですね。今はリンクが閉鎖している時期となりますが、どうか上手く練習でき、また来季演技を拝見するのを楽しみにしてます。

No.44 大久保政宗選手 (オオクボ マサムネ)

所属 長野日大高校
プログラム
SP 映画『ヘンリー五世』より
FS 映画『遥かなる大地へ』より
今季主な成績
2021年関東選手権 ジュニア 3位
第38回東日本ジュニア選手権 12位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年男子 9位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 30位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年男子 22位

長野県内にある私立高校ではトップの進学校に通いながら、競技に取り組んでいます。4月から2年生になりました。
2018年に長野県で行われたアイスショー『Heroes & Future 2018 in NAGANO』でソロ演技を披露、2020年全日本ジュニア選手権に出場した実績がある選手です。

大久保選手の演技を見ると真っ先に
ノーブルさ
が印象に残ります。所作が非常に上品で、なぜだか光って見えるのですよ。エレメンツの間に多彩な技を取り入れ、それらをシームレスに滑りこなし、見ごたえのある演技を披露しています。

昨季は2種類のトリプルジャンプだったところを、トリプルルッツ(3Lz)を構成に組み込む大会もありました。今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。

SPは、鍵山優真選手(オリエンタルバイオ/中京大学)の振付を多く手掛けていた佐藤操先生に初めて依頼しました。
スタートのポーズからスマートさが満ち溢れ、上品な所作を活かした振り付けの数々に見惚れていきます。群衆のコーラスの曲にステップシークエンス(StSq)を充て、盛り上がる所でイーグルは大正義!と言いたくなるのですよ。もう、映画のタイトルの通りの王子様です。

FSは前のFSと同じく、駒場幸大先生が振り付けました。前回は映画『ミッション』よりの『ガブリエルのオーボエ』が流れていたら、最後の最後で映画『アンタッチャブル』よりのサウンドトラックが流れて観客を驚かせてしまうプログラムでしたね。今回は映画『遥かなる大地へ』より『The Land Race』を中心に使用しています。
スタートのポーズから凛々しさが伝わってくるでしょう。バレエジャンプをしてからジャンプなどを、常にアクティブな振り付けをこなしながら、壮大なドラマを描く姿が強く印象に残ります。正統なカッコよさに溢れるプログラムです。

どんな演技なのか気になるかと思いますよね。ここはぜひ、2022年国体の公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:国体チャンネル
SP 1月24日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)7:04:22~7:09:53
FS 1月25日スケート(フィギュア) (15秒のCMのあと)3:38:25~3:44:21

真面目で、品の良い演技がもう眼福ですね!来季もどうかステイヘルシーに、磨き上げた演技を披露できることを願ってます。

No.45 入江美友選手 (イリエ ミユ)

所属 Mエイトクラブ
プログラム
SP サーカス『O』より(演奏:シルク・ドゥ・ソレイユ)
FS 映画『ちはやふる ‐結び-』より『つながれ つながれ! つながれ!!』
今季主な成績
2021年関東選手権 ノービスA 3位
第25回全日本ノービス選手権大会 ノービスA 12位
第42回全国中学校スケート大会 15位

長野県内の学校に通い、山梨を主な拠点とするクラブに所属する中学2年生の選手です。来季から本格的にジュニアに参戦します。
全日本ノービス選手権に2年連続で出場、今季はブロック大会で表彰台、更には全中では長野県代表として出場し、FSに進出と飛躍のシーズンとなりました。

腕の動きの美しさがとりわけ目を惹き、表情豊かな演技が持味の選手です。昨季はトリプルジャンプがサルコウと1種類だったところを、ルッツとフリップを構成に組み込んで一気にレベルアップしました。

全中で一般のファンの前(オンライン上)で初披露となったSPは、シルク・ドゥ・ソレイユのサーカス演目『O』より2曲をつないだ音源を使用してます。前半は、綺麗な音色を拾って、しなやかに動き、後半『Tzelma』の所でStSqを充て、全身を大きく使い、躍動感溢れる滑りを披露するというメリハリが印象的でした。

今季新しくしたFSは、競技かるたを主題にした映画のサウンドトラックの中から1曲のみを使用しています。スケートでちはやふるの使用は珍しいです。
膝立ちの状態からスタートし、柔らかな音楽に合わせ、情景を伝えていく演技が印象的でした。おそらく、かるたをしている中で感じたことを表現しようとしてるのではと思いました。

来季から本格的にジュニアに参戦するということで、どんな演技を披露するのか楽しみにしてます。どうかステイヘルシーに、来季も力を発揮できますように。


長野は以上です!綺麗なスケーティングと所作の両方で魅せる選手が多いと感じています。
次のページは山梨の選手の紹介です。ぜひご覧ください💨

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東日本フィギュアスケート概論2021

【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論 第9回 長野・山梨編

こんにちは、大学院修士課程を修了して社会人になりました!フィギュアスケートファンのLenaです!早速、東日本フィギュアスケート概論の第9回『長野・山梨編』を始めたいと思います!

本題に入る前に、『東日本フィギュアスケート概論』シリーズの概要や注意事項を書いておきます(何度も読んでいる方は読み飛ばして、選手紹介に進んでください)。

フィギュアスケートにおいて、北海道・東北・関東・甲信越地方の全17都道県が『東日本』と括られ、予選が行われています。
よく西高東低と言われ、『西日本』に所属する近畿や愛知が有名な選手が多く、皆さんよく知っているという傾向がありますが…だが東日本にも、世間から見たら無名と言われても、魅力ある選手が沢山います!

東日本を中心に地方大会にも足を運び、いつも見てきた選手の魅力を一人でも多く知って欲しい!また今季は、コロナ禍で無観客等で辛い思いを経験した選手へ、微力ながらもエールを送りたい!という思いが強くなり、大学の講義風に選手を紹介するシリーズ『【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論』をスタートさせ、今回はシリーズの第9回目です!

第1回から前回でもある第8回にかけて東北・北海道エリアの選手を取り上げました。(これまでの一覧はこちらから)今回から南下して、関東と東京ブロックエリアに突入します!記念すべく関東ブロック第1弾は、長野・山梨編です!3月時点で長野県スケート連盟に所属している選手と、3月時点で山梨県スケート連盟に所属又は、国体山梨県代表経験のある選手を取り上げます😎

中にはこういう紹介系は苦手な方がいるかと思います。その場合はこの先読まないことをおすすめします。読みたい方だけ、お付き合い頂ければ幸いです。

以下紹介にあたってのルールです⏬

※2020-21シーズンでもって引退するのがはっきりとした形で公表されてる選手は紹介の対象としません
※今シリーズで実名で紹介するのは、4月から中学生以上かつ、2021-22シーズンのジュニア以上の選手とします
※所属クラブ・プログラム等のデータは2021年3月時点で明確に把握しているのものです。また4月からの所属先が進学によって変更になる可能性がある選手は『?』を、変更が明らかになっている場合はそれも併記します
※プログラム名は特記無きものはフジテレビスケートから発表された情報を基に、筆者が選手の演技を見て独自に調査を行った結果を掲載しています

それでは紹介に移りましょう💨

No.41 井口せな選手 (イグチ セナ)

所属 長野市スケート協会→?
SP 『ガール・クレイジー』組曲
FS 映画『アナスタシア』より

2018年6月に行われた『Heroes & Future 2018 in NAGANO』にて、地元スケーターとしてソロ演技をした選手の1人です!当時中学1年生でしたが…時の流れは早く、4月から高校生です!

そんな井口選手の魅力と言えば、指先まで意識した綺麗な所作です✨

SP・FS共に昨季からの継続のプログラムでした。

SPは上品可愛いいプログラムです!大会を重ねるごとに、ビターさや、コミカルさのメリハリが増していました!

FSはドラマチックな演技が魅力的です。力強い曲調、綺麗な曲調、様々な曲調に合わせて表現を変えていき、ストーリーを描くプログラムでした!大きなスケール感じる表現か印象的でした!

春から高校生とのことで、進学先も気になりつつ、また来季演技を拝見できる時を楽しみにしてます!


No.42 大久保政宗選手 (オオクボ マサムネ)

所属 長野市スケート協会→?
SP 映画『ロシュフォールの恋人たち』より『キャラバン隊の到着』
FS 映画『ミッション』より/映画『アンタッチャブル』より

大久保選手も『Heroes & Future 2018 in NAGANO』に地元スケーターとして、ソロ演技を披露した選手です!また井口選手と同じく、4月から高校生です!

見所はなんと言っても、思わず心掴まれる綺麗な所作とスケーティングです!それに、昨季までは3回転がサルコーのみだったのがトゥーループが加わる技術的な成長に、ダイナミックさや貫禄が加わった演技を披露しています!

SP・FS共に昨季からの継続のプログラムです。
SPはキラキラまぶしい!!お洒落な雰囲気で踊りながら、一本の線でつながるようなスケーティングを披露してました!持ち味の表現を存分に発揮してて、一度見たら忘れらない演技でした!

FSは、一転して驚きの連続でした。まず荘厳な合唱曲が流れて、スタートポーズのまま10秒待ってからスタートからびっくりしました。綺麗な滑りを魅せつつ、ステップシークエンスで小技のオンパレード。そして、ジャンプ、スピンとして終わるかなと思ったタイミングで…何も脈略なく、映画『アンタッチャブル』のテーマが流れて、ひっくり返りそうになりました。ミッションとアンタッチャブルの共通点は…アメリカ映画であることと、エンニオ・モリコーネが音楽担当したことですね。
この驚きの振付を施したのが、駒場幸大先生でした…!流石、常識を超えた振付が得意な先生ならではです。この経験が今後の大久保選手の演技にどう出るのか楽しみになりました!

2021年国体の公式アーカイブの映像でご覧ください↓

こちらから(出典 国体チャンネル)
SP→『少年男子ショートプログラム 1/27』を選択し、(CMの後)2:23:07~2:28:16
FS→『少年男子フリースケーティング 1/28』を選択し、(CMの後)58:38~1:05:38

進路先が気になるところです!来季はどんな進化を遂げ、どんなプログラムを披露するのか非常に楽しみにしてます!

次のページからは、山梨の選手の紹介です。
ぜひ、スクロールして2ページ目を押して読み進めてください!

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フィギュアスケート観戦

Lenaが選ぶ❗2019-20シーズンベストプログラム論 2019年8月~9月初旬編

こんにちはー!

今回から3~5回に分けて、筆者(Lena)の独断による❗2019-20ベストプログラムたちを時系列ごとに書いていきたいと思います。

いくつか注意すべきことを…
・筆者が現地で観た、あるいはライブストリーミングで観たものから選びます。
・全ての試合を現地やライストで観れた訳ではありません。結構偏りがあるのはご容赦願います。
・筆者が悩みに悩んで、この時の、この演技が特に印象的だったものを選んでいますが、だからと言って他の選手の演技が…っということは全くありません。いつも素敵な演技を披露していただきありがとうございます。
・今回都合上、一部氏名を敬称略とさせて頂きます。
・所属等のデータは大会当時のもの。振付師名はブロック大会のパンフレットを参考にしてます。

それでは、今回は2019年8月に行われた関東サマートロフィーから始まり、9月の札幌カップまでのベストプログラム集に行きましょう🏃‍♀️💨

関東サマートロフィー2019期日:2019年8月8日(木)~11日(日)
会場:埼玉アイスアリーナ(埼玉県上尾市日の出4-386)

Jr.女子SP

岩澤音桜(イワサワネオ) 神奈川FSC

SP:いつか王子様が
振付:駒場幸大

今季SPはディズニーのアニメ映画『白雪姫』の中で白雪姫が歌っていることで有名な曲ではありますが…

6分間練習の時に事件が起こった❗

ザワザワ、ザワザワ
ふっと見ると、そこには…

リアル白雪姫❗

ツインテールで、赤いカチューシャ、衣装が映画のものと同じ❗ニコニコ笑顔で超可愛い😍
で、振付を見たら駒場先生じゃないですかー。
いつも笑顔😄優美な所作、可憐なパフォーマンスが印象的な岩澤選手だからこそ、ディズニーのプリンセスを演じさせるとは…

駒場先生、反則ですよ😍

いやー、可愛い、可愛い、可愛い演技でした😍

吉野汐香(ヨシノシオカ) 神奈川FSC

SP:逢恋~天地人紀行
振付:坂上美紀

今季吉野選手がSPで使用しているのは、2009年に放送された、NHK大河ドラマ第48作『天地人』の曲である。大河ドラマは、毎回の最後の方に登場人物に関連したものを巡る『紀行』が放送される。この曲は第20回以降に使われたもの。

一度リンクに立てば、大柄で、一蹴りでよく伸びるスケーティング、ジャンプのダイナミックさに目を奪われる。
良さを活かしつつ、柔らかなヴァイオリンの音色に合わせ、表情豊かに、しなやかな動きの数々に心揺さぶられる素敵なプログラムが観れた😍って感動しまくりましたね♪

吉野選手の新たな表現を切り開いたことが印象的だった演技でした♪

田邊桜香(タナベサクラコ) KOSE新横浜プリンスFSC

SP:オペラ『カルメン』より
振付:佐藤紀子

この大会の前の週に福岡県北九州市で行われた飯塚杯に出場し、4位という好成績を残してからの2週連続の大会出場😲(ちなみに、この2週間後にも大会出場しています)

2014年ソチ五輪代表の村上佳菜子さんが現役最後のシーズンのSPに使用した音源と似ている気がしましたね。

冒頭3T+2Tを綺麗に降り、スピン挟んで3Loを回転不足を取られましたが降り、シャーロットから2Aをこれまた綺麗に降り、スピン2つ、そして最後にStSq!キャッチフットスパイラルを行いながら手をヒラヒラさせる振付から入っていったかな(後半にこの振付があったのは確か)?
指先まで神経の行き届いていて美しいポジションをとる所作。そこに情熱と、迫力を滑りに載せて、きらびやかに燃え上がるような舞に筆者大興奮😍

起承転結もはっきりと見えていて、見応え抜群✨鮮烈な演技でした✨

青木祐奈(アオキユナ) 横浜清風高等学校

SP:Live for the One I Love
振付:ステファン・ランビエール

今季初戦で、ステファン・ランビエールの振付のSPを初披露した。

深紅に眩いほどのキラキラが付いた衣装がとても大人っぽかった。
6分間練習では3Lz+3Tに挑戦していたが、本番は3Lz+2Tにした。

女性のボーカルの切ないバラード。
曲の盛り上げに合わせ、持ち味の優美さに加えて、エモーショナルに演じていく。今までの青木選手にはない、新たな表現。もう高校3年生、すっかり大人になっていったなーっと染々に感じました。

残念ながらフリーは体調不良で棄権、そして左足首の大怪我に、コロナで大会中止で、これ以降今季演技を観れなくなってしまった。

ただ、これからまた演技を観れるのがとても楽しみになった演技だったことを胸にしまって、待ち続けます。

Jr.男子SP

大久保政宗(オオクボマサムネ) 長野市スケート協会

SP:映画『ロシュフォールの恋人たち』より
振付:岩本英嗣

ジュニア年齢となり、今季から本格的にジュニアとなったデビュー戦。

結果としては苦いものとはなりましたが、このプログラムと出会えたことが思い出に残った演技でした✨

ロシュフォールの恋人たちの『キャラバン隊の到着』のみが使われているのかな?

冒頭の手を差し出す振付から、とってもお洒落✨指先まで丁寧に、細かな技もスムーズに、効果的に使いこなして表現していく。清らかで綺麗なスケーティングに載せて、小粋な世界を描いていく。

そんなプログラムに惹かれたことが、鮮明に刷り込まれたのであった。

菊地竜生(キクチリュウセイ) 神奈川FSC

SP:If You Do,I Do(威風堂々)
振付:駒場幸大

またしても、6分間練習から事件が起こった❗

衣装が…衣装が…かなり斬新

ですが、ちょっとルールに引っ掛かってしまい1点減点されることになりましたね(その次からは衣装が進化して、その辺は大丈夫でした)。

Fantastic Plastic Machineによる、エルガー作曲威風堂々のDJアレンジ音源。
前のSPは電車の車掌さん風に、JR在来線、東京駅周辺の駅メロを組み合わせた斬新な曲で滑っていましたが、今回もかなり強烈❗

簡単に手拍子にノリたくなる曲で、ついつい手拍子する観客もあり…ジャンプを降りたあと、音階が盛り上がって…
あの有名なメロディーに合わせて、ニースライド❗
Yes❗ウッ❗
っといった音に合わせて振りを決めていく姿に、笑いたくもなり、感心させる❗
氷上のエンターテイナーのような演技が強烈でした✨

流石駒場先生❗面白いプログラムをありがとうございました❗

Sr.男子FS

小林建斗(コバヤシケント) 法政大学

FS:オペラ『道化師』より/ナイトワルツ
振付:服部瑛貴

昨季からの継続のFS。衣装も継続である。
ジャンプの配置や飛ぶ種類、スピンの配置で少し変わったり、ChSq(コレオシークエンス)の内容が変わったりなどはしている。

最初から最後まで、流れの中で突然飛ぶジャンプに狂気さえも感じたのがこの試合でしたね。

重く苦しい雰囲気に包まれて、会場が一気に道化師の世界へ。苦悩・嫉妬、中盤にピアノメロディーのナイトワルツが流れてしっとりと、そしてまた道化師に戻って怒りを爆発させていく。その中にジャンプが見事に絡んでいて、上尾のリンク(ここ埼玉アイスアリーナ)寒さに負けないくらい震え上がった。

そうそう余談ですが、上尾のリンクは一年中寒いです。最高でも10℃下回ると考えて防寒対策を行ってください。

とんだものを観たなーって感じました。

関東サマートロフィーは以上で、次の大会に移りましょう❗

東京夏季フィギュアスケート競技会
期日:2019年8月23日~25日
会場:ダイドードリンコアイスアリーナ(東京都西東京市東伏見3-1-25)

Jr.女子SP

依田茉里紗(ヨダマリサ) 城西大城西スケート部

SP:On my own
振付:岩本英嗣

今季初戦で、新しいSPを初御披露目した大会。
この時だけ、冒頭に3Loにチャレンジしたのであった。

曲はミュージカル映画『レ・ミゼラブル』の中でも有名な曲。濃紺で、ボレロみたいになるようにキラキラを貼った衣装が印象的。

依田選手と言えば、パワフルで、スピードたっぷりなスケーティングに載せて、寸分の狂いのない複雑な体の動きが出来ること✨情感たっぷりな動きも出来るため、女優さんのような表現が絶賛されるわけである。

冒頭のしっとりとした動きから悲劇に巻き込まれた世界観に引き込まれる❗中盤のStSqでは歌詞が盛り上がるところを、一音一音をしっかりクラスターの中に絡めとりながら表現していく。2A、スピン2つで物語が終わる。

切ない物語を観たなー。今季の依田選手も凄いなーって思わせた演技でした✨

アイスダンス(シニア)

枝村優花&嶋崎大暉組(エダムラユウカ&シマザキダイキ) 日本大学&明治大学

RD:映画『シカゴ』より
振付:ナタリア・チュニック

コールされ、スタートポジションにつく時に事件が…

優花様の投げキッス💋

すみません、勝手に枝村選手のことを『優花様』っと呼ばせて頂きました。
話を戻して、もう少し詳しい説明をしますと、枝村選手がジャッジに向かって投げキッスをしてアピールしたわけなのですよ😲
演技前から演技の世界観を出すためにやったと思われますが…演技前の時点で観た者全ての度肝抜かれましたね…😅

演技もシカゴの世界観が広がる。ゆう…枝村選手が嶋崎選手を徹底的に悶絶させちゃうところに、観てる側も大パニックヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ

いやー、もー、濃くて、強烈な表現にやられました。参りましたヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ

すみません、実況するときにリフトの種類思いっきり間違えました。

超スパイシーな演技にとことんやられたと同時に、一気に心を鷲掴みにされました😍

東京夏季フィギュアのベストプログラムは次のページにも続きます❗

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東日本フィギュアスケート概論2019

東日本フィギュアスケート概論 第17回 山梨・長野編

こんにちは!

前回まで、5回に渡って東京編を講義してました!(そういえば途中、特別講座も挟みましたね)
(これまでの一覧は以下のURLに!
今回は、山梨・長野県編!
フィギュアスケートは『東日本選手権』っとなりますと北は北海道、東北、関東、新潟・長野・山梨と、一都一道十六県が対象となります!
そういうことで、いきますか!
っと言いつつも、ただの…っともなりますので、苦手な方はくるりっとお願いします!

※所属クラブ等のデータは執筆当時(2019年5月)のものです

まずは山梨、ジュニアから!

田中陽織(タナカ ヒオリ)選手(山梨学院高校)

SP もう一度姿をあらわして
FS 映画『ニューシネマ・パラダイス』より

昨季の終わり~今季の始め頃に7級を取得しました👏

田中選手と言えば…
自然に加速していき、透明感あるスケーティング✨それが、音楽の微妙な綾を表しているような滑りへと繋がっていって、田中選手の魅力となっています❗おそらく、一番最初にとんだトリプルジャンプはループ😮❗
SPはミュージカル『オペラ座の怪人』より1曲。ヒロイン、クリスティーヌがお墓で歌った曲です!しっとりとして、切なく美しいレクイエムに乗せて、いつの間にか加速していて、最後の盛り上がりへと繋がっていく滑り✨✨壮大なスケールを感じさせるプログラム✨
FSは美しいスケーティングがぴったりな、ニューシネマパラダイス👀✨白い衣装がお似合い😍美しい所作にも見とれ、あっという間な演技✨✨
4月から高校3年生✨来季などんな一時が待っているのか、楽しみです😍
お次からはシニアから

藤本梨乃(フジモト リノ)選手

SP ムーン・リバー
FS 映画『タイタニック』より

立ち姿からエレガント✨😍

洗練され、動きがスムースな滑りに、美しい身のこなしが演技に華を添えます✨🌹
SPは昨季から継続で滑っているプログラム。衣装がとにかく可愛い😍黒いドレス風の衣装が可愛い😍振り付けは上品で可愛い😍スタートポーズがとっても可愛い😍小粋で、お洒落な演技が観る者を幸せにします😃
FSはタイタニックのスローパートの部分がほとんどな編曲。白にパステルオレンジの衣装がまた、上品で素敵なんです✨😍気持ち良いスケーティングが、大海原を進む船のように見えます✨もっと観てみたい!!!っと思わせる演技です❗
今年度は大学3年生✨来季はどんな演技をするのか楽しみです😍

山梨編最後は、やっぱりこの選手✨

河西萌音(カワニシ モネ)選手(山梨学院大学)

SP Jeepers Creepers 2.0
FS 映画『美女と野獣』より
お姉さんの河西歩果さんは、タレントとして活躍されています!
河西選手と言えば…
氷に映え、遠くからも顔を覚えるような美女😍
氷を舞台に変え、演技派女優な表現を魅せる選手😍
スケートの上手いお姉さん😍
元々、3Fまで構成に組み込める力がありました!今季FSに3Lzを組み込んできました✨
SPはコケティッシュな女性のヴォーカルに合わせた、セクシー可愛いで魅了されます😍『ジーパーズ クリーパーズ~♪』この歌詞と演技が耳と頭につくほど!
FSは映画の世界から飛び出したかと思うくらい、リアルなベル🌹🔔衣装もまさにベル!ほんの一コマでさえも、笑顔でリンクを駆け抜けながら、映画の一つ一つの場面を再現していく✨河西選手の魅力である、演技派女優な表現を発揮しているからというのもあります✨
今年度は大学3年生(のはず)!来季はどんな舞台を、物語を描いていくのか楽しみです😍
山梨の女子スケーターさんは本当、取り分けの美女で、透明感ある滑りをする選手達ばかりだな…
お次から長野!

山中里紗(ヤマナカ リサ)選手(清泉女学院大学)

SP Another Cha Cha
FS アディオス・ノニーノ

ワーン トゥー チャチャチャ~♪

っていきなり曲が流れて、めっちゃ楽しく踊りまくり!ついついフォーフォー!手拍子を送りたくなるSPからの、FSのねっとりと、妖艶な踊りと、山中選手の踊りの幅広さは無尽蔵っと思うのも魅力の1つ✨✨昨季の真っ赤なレーサーみたいな可愛くて、インパクトある衣装で、とってもキュート♥️♥️なプログラムもありーの。毎度どんなプログラムを披露するのか、楽しみな選手✨
演技の幅広さを更に裏付けるのが、コクが深いスケーティングに、高くて迫力あるジャンプ✨✨ツイズルからのキャメルスピン(CSp)のポジションの美しさも、素敵なのです✨✨✨
美人さんな山中選手は今年度大学4年生(のはず)😮来季はどんなプログラムを見せるのか、どんな演技となるのか楽しみです😍
この山梨・長野編最後を飾るのは

大久保政宗(オオクボ マサムネ)選手(長野市スケート協会)

SP A New Game
FS Music:David Garrett

今季はノービスA最終学年。昨年6月の『Heros&Future』で地元スケーターとしてソロを滑った選手の一人であります!
そんな大久保選手の魅力は、爽やかな青が似合う、気持ちの良いスケーティング✨一つ一つのエレメンツを流れるように、音楽を表現するように実施していく力✨
ノービスで、そしてジュニア課題でも見せたFSで詳しくみていきましょう!
繋ぎの至るところで、音に合わせて、様々な小技を入れながら(ヘランジだったり、ホップだったり…)ジャンプ飛ぶ!!しかも、最後までスピードたっぷり!後半になるにつれ、勢い増しているようにも見えます✨そして指先まで綺麗な所作✨観る者に爽快で、時には力強く感じさせる、見応えたっぷりな、見事なプログラムでした✨✨
今年度は中学2年生✨年齢的にはジュニアデビューとなりますが、全中の時点では5級。ブロックエントリー締め切りまでに6級を取得すれば、本格的なジュニアデビューとなります。来季どこかで、演技を拝見するときが楽しみです😍
今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました!
さて、次回が東日本概論シリーズの最終回です😭最後は東京⇔神奈川編です!
あれ?東京編も神奈川編もやったのに…、登場選手は、東京編にも神奈川編にも出てない選手です!通っている学校は東京、練習拠点は神奈川や、その逆バージョンもっというように、東京と神奈川を行き来してる選手を取り上げます!(だから東京編は正確には…っとなった訳ですが)
また、次回、お付き合い頂ければ嬉しいです😄