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フィギュアスケート観戦

Lenaが選ぶ❗ 2019-20シーズンベストプログラム論 東日本 FS編

ジュニア男子FS

矢島司(ヤジマツカサ) 西武東伏見FSC

FS:映画『マスク・オブ・ゾロ』より
振付:服部瑛貴

おそらく8月の東京夏季フィギュアに、ギリギリ間に合うタイミングで6級取得し、今季ジュニアデビューを果たした✨

ノービスB時代は北海道に住んでいて、そこのに所属して大会に出場していた経歴を持つ選手である。

音源は映画『マスク・オブ・ゾロ』のサウンドトラックから、『The Plaza Of Execution(Instruments)』と『Stealing The Map(Instruments)』の2曲繋ぎである。

クラップ音や、派手なギターの音っといったメロディーの中で取り分け強い音に対しての振付の良さを、矢島選手はしっかり活かせている。

体中からエネルギッシュさが涌き出ていて、それが全く途切れない。

激しく踊る振付の数々、例えばステップシークエンス(StSq)の途中での足をコツコツとした振付などなど✨

リズム感、キレが良く、次から次へと華麗な舞いを魅せていく✨

最後の足替えコンビネーションスピン(CCoSp)では、男子選手では珍しいヘアカッターポジションで締めくくる。

最後まで情熱的で、濃密な演技に圧倒されましたね!!

ひたすら、とてつもない踊りのセンスに感心された演技でした✨

小田垣櫻(オダガキサクラ) 江戸川FSC

FS:ある愛の詩
振付:宮本賢二

小田垣選手も、8月の東京夏季フィギュアに、ギリギリ間に合うタイミングで6級取得し、今季ジュニアデビューを果たした選手である✨

SPが良い演技で、初の東日本で初の全日本ジュニア出場を狙える位置に付けた。

迎えたフリー。
曲は『イル・ディーヴォ』が歌う『ある愛の詩』。

悲しい男性の歌声が、どんどん重なっていくと同時に、迫力のあるジャンプがどんどん決まっていく!

そして、ちょっとした仕草からも、これ良い!!って惹き付けられる。これこそ天性の表現力✨それもとても良い方向で!誰かに教わったものでなく、音楽に合わせ自分の持っているパッションをそのまま体で表現していく。その動きの数々に、底なしの沼にハマったっとして深く記憶に刻み込まれる✨

重厚で、聴く者の心を激しく揺さぶる音楽に、自らの体を委ね、踊っていく。そんな姿にあっという間に虜になってしまった。

最後のジャンプの3Tの高さ、迫力のインパクトが大きいこと。そしてスピンを挟み、StSqで、盛り上がりが最高潮に❗

塞き止めていた思いを爆発させたかのような、怒濤の勢い。小田垣選手の体から溢れだすエネルギーに、本当に吸い込まれてしまうと感じたほどの、引力のある演技。

スピンで締めくくってフィニッシュポーズを決めたあと、身震いが止まらなかった。

なぜ人間はこんな演技が出来るのかと。

その答えは未だに分からない。

ただ一つ言えること。この東日本のフリーで、小田垣選手の驚異的な才能に触れて、大爆発したことだった。

長谷川一輝(ハセガワカズキ) ROYCE’F・S・C

FS:映画『カサブランカ』より
振付:佐藤操

昨季から継続のプログラム。

StSqなど、様々な所の振付が大きく変わり、より沢山の観客の心を惹き付けていけるプログラムになっていたから、もっともっと沢山の観客が観れる環境で観たいと思わせていた✨

この東日本のSPから大きな挑戦をしている。
それは演技冒頭に3Aを跳ぶこと。

6練の最後で3Aを見事に降りていて、迎えた本番。

オープニングの緊張が高ぶるメロディーに合わせて、いつもより長めに助走で、前を向いて…

踏み切った❗
いつもより締めが物凄く速い❗今まで見たことがないスピードで回っていって…
着氷❗

トーリープールー アークーセールー 降りたーーーーーー❗

着氷が少し堪えるような形になったため、GOEで若干マイナスとなる結果ではあるが、ちょっと待って!初めてフリーで入れたんでしょ?っと驚くほど、あっさりと決めた✨

その勢いのまま、他のジャンプを決めていき、大幅に変わって、ドラマチックさが増したStSq😍具体的にどういう風に振付が変わったのかは特別講座の2ページ目で記したので、割愛させて頂きます。

ステップが終わってからの3連続は決まって、後半高い2Fに抜けた。それ以外は安定していた。最後、手を差し出して(筆者命名『さようならイルザ』)からの3Lzの高さ✨ショートサイドで観ていて、すっと伸ばされる先にあるから余計トキメキますわ😳ばしっと3Lz決まってからの振付もまた良い✨そして美ポジ、回転速度の速いCCoSpを決めてフィニッシュ✨

大きな挑戦をし、見事に決めた上で、渋くて、ドラマチックでカッコよすぎでしょ❗なカサブランカ⚜️最高ですわ😆

 

ペアFS

三浦璃来/木原龍一 組(ミウラリク/キハラリュウイチ) 木下グループ/木下グループ

FS:フィックス・ユー
振付:ヴァレリー・サウレー

今季結成のペア。

前日のSPで、もう何年も組んでいたような、エレメンツのスムーズさに驚いて、迎えたFS。

コールドプレイの曲で挑む。

冒頭の3ツイストが綺麗に決まり、3T+2T、女性だけそれに+2Tを付けていった。グループ5アクセルラッソーリフト(5ALi)を決め、スロー3Lzがびしっと綺麗に決まった✨

体を大きく使いつつも、ぴったり揃っていて、観てて気持ちいい✨

エモーショナルで、どんどん加速していく曲に合わせて、青空に2人だけの物語を描いていくような演技。

そうそう、個人的な話ですが、実況の際に、リフトがあやふやすぎたのが大反省です。もう少しきちんと見分けられるように練習します。
ちなみに正解は、5ALi、5RLi、4Liでした。

最後のChSqで、女性をまっ逆さまの状態で、男性がグルングルンと振り回す技にハラハラドキドキ!!

Fix you

この歌詞に合わせてフィニッシュ。

まだ組んで1年未満😲相性の良さを惜しみもなく、観客に魅せていく演技が大きく印象に残りました✨

 

ジュニア女子SP

聖前埜乃華(ショウゼンノノカ) 八戸FSC

FS:映画『ロミオとジュリエット』より
振付:本郷裕子

今季ジュニアデビューの選手✨NHKの『奇跡のレッスン』でレッスンを受けていた生徒の1人。後にその様子が放送された。

初の東日本で、フリーは1番滑走❗

1968年版の映画『ロミオとジュリエット』の方が使われている。

ターボが付いているような力強いスケーティングに乗せて、全てのジャンプをクリーンに降りていく✨

後半になればなるほど、どんどんパワフルさを増していき、エモーショナルになっていく✨気迫溢れるStSqがかなり印象的✨

エネルギーを爆発させて、観客にもしっかり思いを伝えていき、悲恋へと突き進むジュリエットの姿が見えてくる。

最後、CCoSpを回ってから、お腹を刺す振付でフィニッシュ。

ブロックに引き続き、ノーミス❗

2大会連続で本人ガッツポーズが飛び出る演技に、大きな拍手👏

順位を一気に上げ、総合12位、全日本ジュニアまであと一歩に迫った✨

横谷杏林(ヨコヤアンズ) 城西大城西スケート部

FS:私はマリア
振付:宮本賢二

今や東京ブロックジュニア女子で、三大女優の1人として名を馳せている横谷選手。

夏のローカル大会では、SAPPORO CUPにも出場していた✨

この大会から、紫色の衣装から、濃いピンクの衣装に変わっていた😲

曲は、ピアソラ作曲のオペラ『ブエノスアイレスのマリア』の中から1曲。
多分、『Maria Volonte』が歌っているものと思われるが…(映像が残ってないため確信はない)

パリッとした音に合わせてビシっとポーズを決めていく。

ちょっとしたアピールから惹き付けさせられる所に、大女優と言わせる大きなポイント。様々な曲を自分の世界に染め上げる力に、どんどんのめり込んでしまう😆

最後まで、躍動感たっぷり、表情が明るく爽快な演技✨スケートとしてしっかりと魅せつつも、艶も出して、バシッと決めていく!

一瞬で南米の熱ーい情景に変えるような表現に、とことん魅了されました✨

鈴木なつ(スズキナツ) 仙台FSC

FS:映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』より/映画『アイランド』より
振付:岩本英嗣

MGC杯にエントリーがなく心配していたが、ブロック大会に出場し、勝ち上がってきた。

今季新しくしたFS。パンフレットには『エリザベス:ゴールデン・エイジ』のみであるが、インハイの映像を基に調べてみると、映画『アイランド』より『My Name Is Lincoln』が最初に入って、次が『エリザベス:ゴールデン・エイジ』から『Opening』と『Mary’s Beheading』の2曲からの、最初の曲に戻るという編曲になっている。

最初、深い森に迷ったかのような音楽が流れる。冒頭の手を叩く振付。からのSPに引き続き、久し振りに3F+3Tを飛んだ!!

そして、Openingに切り替わり、激しいヴァイオリンの音色が響き渡る。CCoSpの足を替えてからの最後のポジション、キャメルキャッチフットが、フリーレッグが天井へ高く伸びていて綺麗かつ、迫力がある✨今季から新たに取り入れたスピンのポジションに驚き✨

身のこなしの美しさと、丁寧さという大きな魅力という認識であったが、それに加えて、凜とした演技も素敵だということに気づく。

今までの鈴木選手にはなかった、新たな魅力を沢山発見していく。

力強さがあり、曲に合わせてポンポンジャンプを飛んでいき、多彩なバリエーションのスピンでバンバン点数を稼いでいき、フィニッシュ。

最後まで流れが途切れることなく、スムース。その中で、壮大な物語を伝えていこうとする。

現時点で良いプログラムだなーって思わせているが、これから更にブラッシュアップされていくのが楽しみになった演技でした✨


 

やれやれ、東日本編終わった😌

この調子だと、今シーズン中にベストプログラム集終わるのか…ってなりそうですが…まあ、頑張ります❗

次回は多分、ウィンタートロフィー・西日本・都民大会と3大会の中からセレクトなのかな…?

そうそう、筆者、ついに西日本選手権にお邪魔したのです!北は行っても西に中々行かないのね…なんて言われてしまった人が!!

次回もお付き合い頂ければ嬉しいです✨

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