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東日本フィギュアスケート概論2022

【2022年版】東日本フィギュアスケート概論 第4講 青森編

こんにちは!大学院修了フィギュアスケートファンのLenaです!

東日本フィギュアスケート特別講座も終わったので、東日本フィギュアスケート概論シリーズ第4講、青森編を始めます!(過去同シリーズは→2019年2021年)
依然有観客での大会が限られる中、2021-22シーズンは五輪もあって、フィギュアスケートに注目が集まりました。一ローカルフィギュアスケートファンとして、普段拝見する機会が多い東日本の選手の魅力をもっと知ってほしいと、講義という名のもと、記事を書かせていただきます!

第1講2講3講と北海道の選手を取り上げました!第4講の今回は、南下して青森の選手を取り上げます!全中、インハイ、国体で青森県代表として出場したことのある選手を紹介します。

(これまでの講義の一覧はこちらから)

※所属クラブ等のデータは2022年3月時点で、一般に公開されているものを基準にしてます。4月から所属先等変更がある場合は併記します。

それでは、ジュニア(参戦予定含む)選手から行きましょう!!


No.14 藤原愛菜選手 (フジワラ アイナ)

所属 八戸FSC
プログラム
SP ドラマ・映画『コンフィデンスマンJP』より
FS 映画『魔法にかけられて』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 8位
第42回全国中学校スケート大会 34位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。
2019年東北・北海道ブロックノービスBクラスで優勝し、全日本ノービス選手権に出場した実績があります。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人です。

所作やスケーティングの綺麗さ、そして最大の持味は笑顔ですね。観ている者を癒やしてくれそうなチャーミングな笑顔に虜になるでしょう。

SPは、明るく、ポップに、キュートなプログラムとなっております。全中で一般のファンの前で(オンライン上で)初披露となりました。
コミカルでアップテンポな曲に合わせ、音にしっかりハマった振付を魅せていきます。そして、持前の笑顔でアピールする姿が脳内に焼き付きます。

FSは3季使用しているプログラムとなります。
甘美な歌声に合わせ、いつ見ても、どんな時も
笑顔が可愛い😍
綺麗な動きの数々もさることながら、笑顔が一度見たら忘れられないプログラムなのですよ。

笑顔、笑顔、笑顔っと書きまくりましたね。会場に花が咲くように、明るく照らしてくれる表情をもっと色んな人が観れる機会が増えればと願ってます。来季から本格的にジュニアに参戦していくのが楽しみです。
どうかステイヘルシーに、今度は現地で拝見できますように。

No.15 種市晃大選手 (タネイチ コウダイ)

所属 八戸FSC
プログラム
SP The Fenix(歌:フォール・アウト・ボーイ)
FS 映画『魔法使いの弟子』より
今季主な成績
2021年東北・北海道選手権 ノービスA 8位
第42回全国中学校スケート大会 39位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、中学2年生の選手です。来季から、本格的にジュニアカテゴリーに参戦します。
2019・20年全日本ノービス選手権に出場した実績があります。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人です。

豊富なスタミナを活かし、大きく、迫力のある踊りが最大の持味です。

SPは、明るく、ポップに、キュートなプログラム。全中で一般のファンの前で(オンライン上で)初披露となりました。髙橋大輔選手(関西大学KFSC)がシングル時代最後のSPとして有名ですね。
ハードロックの曲を、画面越しであっても伝わる大迫力な滑りに圧倒されます。

FSは昨季まで3季使用した映画『スパイダーマン』シリーズから変えました。前のプログラムでは糸を投げる振付が印象的でしたね。
話は元に戻して…こちらもハードそうな曲を、パワフルに、滑りきっていく姿が印象的でした。様々な都合上、一般のファンが見れたのはブロック大会のみとなっています。

参考までに、SPの曲のアーティストの公式YouTubeチャンネルに投稿されているMVをご覧ください↓

出典:Fall Out Boy
Fall Out Boy – The Phoenix (Official Video) – Part 2 of 11

来季からジュニアとして、大会で2つのプログラムを披露していくのが楽しみです。どうか、ステイヘルシーに、この先も持前の踊りを発揮できますように。

No.16 鈴木杏梨選手 (スズキ アンリ)

所属 三沢GOLDF・S・C
プログラム
SP 忘れられし夢
FS ミュージカル『スパマロット』より『Knights Of The Round Table』
主な成績
2021年東北・北海道選手権 ジュニア 9位
第38回東日本ジュニア選手権 23位
第42回全国中学校スケート大会 38位

青森県内を中心に練習を積み重ねている、中学3年生の選手です。今季ジュニアデビューの選手でした。
ジュニアデビューシーズンで東日本に進出を果たしました。2018年全日本ノービス選手権、ノービスBクラスで3位になった実績があります。

溌溂とした滑りに、演技の最後の瞬間まで煌めく笑顔が魅力の選手です。
また、高さと幅があり、回転速度が速く、切れ味鋭いジャンプが持味です。5種類の3回転ジャンプをプログラムに組み込むことができ、昨季は大会でトリプルアクセル(3A)に挑戦するほどの力もあります。

SPはこれまで明るく、アップテンポな曲を使うイメージから一転し、しっとりとした曲調を選んだと感じます。
しなやかに、エレガントに舞いながら、笑顔が輝く姿に引き込まれます。

FSはノービスA時代から3季使用したプログラムです。蛍光イエローをベースにした衣装にまず目を惹きます。コミカルな曲を笑顔たっぷりに、アグレッシブに踊る姿が強くインパクトに残る演技でした。

来季はどんな演技を披露するのか楽しみです。どうかステイヘルシーに、思うような練習を積み上げられますように。

No.17 聖前埜乃華選手 (ショウゼン ノノカ)

所属 八戸工大一高
プログラム
SP 映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』より
FS スウィート・ドリームス(アー・メイド・オブ・ディス)(歌:Cinematic Pop)
主な成績

2021年東北・北海道選手権 ジュニア 2位
第38回東日本ジュニア選手権 15位
第77回国民体育大会冬季大会 フィギュア競技予選会 少年女子 1位
第71回全国高等学校スケート選手権大会 28位
第77回国民体育大会冬季大会 スケート競技会 フィギュア競技 少年女子 28位

八戸市内を中心に練習を積み重ねている、高校2年生の選手です。
3年連続で東日本に進出、2年連続国体青森県代表と青森のジュニア女子を牽引している選手です。
2020年1月放送の、『奇跡のレッスン フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に出演した生徒の1人でもあります。

スピード感溢れるスケーティングからジャンプを繰り出していく姿に、外に向かって大きくプログラムの世界観を表す姿が観てて気持ちの良い選手です。

今季はSP・FS共に新しいプログラムにしました。
聖前選手がノービス時代の初めて観た時は、アグレッシブさが印象的なプログラムでした。そこからシーズンを重ねていくごとに様々な表現に挑戦しています。

SPは綺麗さ。昨季SPの『ユー・レイズ・ミー・アップ』から綺麗な曲調に挑戦し、今回も挑戦となります。
美しいメロディーから、様々な思いをしっかりと込めた滑りが印象的で、ぜひ、会場で観たいと思いました。

FSの音源は、ユーリズミックスの名曲のカヴァー版を使用しています。これまで見たことがない、大胆な大人な一面を魅せるプログラムとなっています。
冒頭の振付からドキドキときめくこと間違いなし、クールに、ダークに踊る姿に衝撃を受けました。

それではSPのみですが、2022年インターハイの公式アーカイブ映像をご覧ください↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(4:34:27~4:39:25、指定された時間から再生します)

毎シーズン、様々な曲調にチャレンジしていき、アグレッシブな女優のような演技を披露しています。また来季もどんな演技を披露するのか非常に楽しみにしてます。


次のページはシニアで活躍する選手の紹介です。ぜひご覧ください💨

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フィギュアスケート観戦

【心に残ったプログラム覚書】 2021-22 Vol.3 東北・北海道ブロック ジュニア編

こんにちは、社会人フィギュアスケートファンのLenaです!早速心に残ったプログラム覚書、2021-22シーズン第3回、東北・北海道ブロック ジュニア編を始めます!

このシリーズでは順位等関係なく、筆者がライブ配信や現地で見れた中で個人的に印象に残ったプログラムを何個か書いていこう!という記事になります!前々回は中四国九州&中部ブロックで、前回は関東ブロック編で、今回は東北・北海道ブロック編です!1日目が関東ブロックメインで、2日目以降は東北・北海道ブロックをメインで視聴しましたが…関東だけでも、印象に残ったプログラムが多く、濃くなりそうなので記事を分けることになりました。そして、東北・北海道ブロックでも随分と多くなったため…ジュニア編とシニア編で分けることにしました😂今回はジュニア編ですね!

以下注意書きです↓

※今シリーズで紹介するのは、実際にリアルタイムで見れてかつ、ジュニア・シニアカテゴリーの選手のプログラムとします
※所属・振付師名はフジテレビスケートで掲載された『選手詳細一覧』情報を基にしています。プログラム名は選手詳細一覧を基に、筆者が選手の演技を見て独自に調査を行った結果を掲載しています

個人の好み等がありますので、様々な意見があるかと思います。それをご了承の上で、読み進めていただければ幸いです。

それではいきましょう。



2021 東北・北海道選手権大会
通称:東北・北海道ブロック、北ブロック
期日:2021年10月1日(金)~10月3日(日)
会場:札幌市月寒体育館(北海道札幌市)※無観客、FODの中継により観戦
セレクト対象:ジュニア女子SP・FS、ジュニア男子SP・FS、シニア男子SP・FS、シニア女子SP・FS


ジュニア女子

中川涼(ナカガワリョウ)選手 仙台FSC

SP:Gopher/Drumdown Mambo(歌:イマ・スマック/Whethan Feat. Jasiah)
振付:岩本英嗣

4月から高校生となりました!

SPに関しては、昨季までボンドの『kismet』を3季使用した上で、今季この新しいプログラムを披露しました!

今回筆者が最もインパクトに残ったのは、
リズム感、キレ
でしたね!

『マンボ、マンボ』や『ウッ!』と歌詞が耳に付いていくに合わせて、音ハメのオンパレード!ジャッジアピールが抜群で、テンション上がりまくりました!

後半、ステップシークエンス(StSq)に入る前辺りから、Gopherをアレンジし、ビートのかかった音源にしています!

勢いは全く止まらず、ターンを踏みながらしっかりと音ハメし、明るい表情で、画面越しのファンを魅了していきました!

最後まで踊って踊って、見てワクワクする!そんなプログラムでした!2日目の全体で見ても2番滑走とかなり早い滑走の中でも、観ていた人の気持ちが南国のようにホットになる演技でしたね!

総合5位で、4年連続となる東日本出場権を獲得しました!おめでとうございます!

毎シーズンごとに表現が輝いてきているので、東日本でも楽しみにしてます!

森本美羽(モリモトミウ)選手 東北高校

SP:映画『ラストエンペラー』より『Rain』
振付:坂本惠梨

現在高校2年生で、6級の選手です。ミニマムスコアを取得して、今大会に出場してます。
SPは昨季からの継続のプログラムとなります。

しっとりとした曲に合わせ、しなやかでエレガントなポージングを魅せつつ、次々とジャンプを降り、回転速度が速く、ポジションが綺麗なスピンを決めていきました✨

1本の線で繋がっているような曲線美

を感じさせる好演技でした!
短い曲の中で、森本選手の良いところが濃縮されたプログラムでしたね!

エレメンツの大きなミスはなく、SP6位となり、FSで最終グループに入りました!

FSもエレメンツの大きなミスなく、初の東日本出場権を獲得しました!おめでとうございます!

長岡里桜(ナガオカリオ)選手 藤女子

SP:ミュージカル・映画『エリザベート』より『私だけに』(歌:Janet Marie Chvatal)
FS:ミュージカル・映画『レ・ミゼラブル』より
SP・FS振付:横谷花絵

高校2年生で、ブロックの時点では6級の選手です。【2021年版】東日本概論 第1回で紹介した長岡柚奈選手のお姉さんになります。
8月に行われたの『SAPPORO CUP』でミニマムをクリアして今大会に出場しました。

SPはあまりの美しさに、

お嫁に行きそうな雰囲気

を勝手に感じてしまいました。長岡選手の演技を見た思い出がふと蘇ってしまいましたね。自由に、力強く羽ばたいていこうとする歌詞に合わせ、しなやかに、華麗に舞う姿に画面越しに感動してしまって…白い衣装というのも相まって、そう感じてしまいました。

FSはボーカルが無く、筆者には珍しい曲構成だなと感じました。

ボーカルが無いからこそ、滑りのドラマチックさが際立つ

そんな演技でした!楽器だけによって情報量が少なくなり、様々な想像を掻き立てられるのです。今はこういう気持ちなのかな?だからこのように動くのかな?こういう動きもありだな!等を見ながら考えるのです!

長岡選手は音の雰囲気を捉えて美しく体現しているところに、いつも感嘆しています。なので、この編曲はぴったりだと感じます!

もっと演技を観ていたい、長く観ていたいと願う選手です!本当にこういう機会に、期間が限られていますが、映像に残るのはありがたいことです。
またどこかで演技を拝見する時を楽しみにしてます!

金本カノン(カネモトカノン)選手 帯広緑陽高校

FS:ミュージカル・映画『オペラ座の怪人』より
振付:小田嶋隼

4月から高校生になり、ブロックの時点では6級の選手です。新たなクラブとコーチで今季挑んでいます!
先程紹介した長岡選手と同様、8月に行われたの『SAPPORO CUP』でミニマムをクリアして今大会に出場しました。

ファントムメインの編曲で、力強く、次々とジャンプを着氷していきました。前半ファントムとクリスティーヌとの掛け合いでは、両方の人物を演じ分け、中盤以降は場面ごとに魅せ、最後のステップシークエンス(StSq)ではスピード感、迫力とドラマチックに演じてたのが印象深かったです!

パワフルでカッコいい

金本選手の成長、そして新たな一面を見れたのも今大会で印象的でした!

またどこかで演技を拝見したいところです!どうか、思うところまで突き進められるように願ってます!

聖前埜乃華(ショウゼンノノカ)選手 八戸工大一高

FS:スウィート・ドリームス(アー・メイド・オブ・ディス)(歌:Cinematic Pop)
FS振付:本郷裕子

『奇跡のレッスン』で平昌五輪銅メダリスト、ハビエル・フェルナンデス氏に教えてもらった生徒の1人で、4月から高校生になりました。進学先が気になっていたところでしたね。同じクラブ出身で、今大会選手権女子で優勝、全日本選手権に4回出場の廣谷帆香選手(岩手大学)の後輩となりました!

SP・FS共に新しくし、大会で初披露となりました。

今回取り上げるのは、FSです!ユーリズミックスの大ヒット曲をCinematic Popがカバーしたバージョンを使用しています。

ダークな女性をクールに演じている

その姿に強烈な衝撃を受けましたね!今までの聖前選手とは180度方向性が違うプログラムでしたね!

これまでの聖前選手にはない、ダークな曲、何か裏で企んでそうな怪しい女性を演じるというスタイルに筆者は驚きました!

冒頭に肩をクイクイ動かしたり、ジャッジに向かって見栄を切ったり、スタイリッシュさが際立つ動きと、魅了ポイントが盛り沢山でした!

持味のエネルギッシュなスケーティングに、幅広いキャラクターを演じていくという魅力がどんどん付け足されていて、この先も見ていたい!と感じましたね!

昨年大会に続き、表彰台に登りました!おめでとうございます!今までとは一味違った聖前選手を、東日本でまた拝見するのが楽しみですね!

千葉百音(チバモネ)選手 東北高校

SP:ドラマ『エデンの東』より『フィナーレ』
FS:ヴァイオリン協奏曲『バタフライ・ラヴァーズ(梁山伯と祝英台)』
SP振付:鈴木明子
FS振付:宮本賢二

4月から高校生になり、所属クラブとコーチ、プログラムを変えて今大会に挑みました。

SP・FSを通じて感じたのが、

新たな一面

これを幾度も垣間見えたのが印象的でした!

SPは滑っている最中も複雑な動きをし、FSは嫋やかで上品な腕の動きから音を細かく拾っていき、ガラスのようなきらめきを発しているのが、千葉選手の新しい一面だと感じたわけなのです!

伝えようとするストーリーがはっきりと見え、洗練された所作、情感豊かなスケートにただ見惚れてましたね。

細かなところもきっちりと意味を捉え、体で表していく姿に釘付けとなりました!

ブロック3連覇おめでとうございます🥇🥇🥇
今後更に磨かれていくのがとても楽しみなプログラムだと感じました!どうかステイヘルシーに、千葉選手の目標が達成できるように願ってます!

次のページにも続きます!

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東日本フィギュアスケート概論2021

【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論 第4回 青森・岩手編

こんにちは!大学院生フィギュアスケートファンのLenaです!早速、東日本フィギュアスケート概論の第4回、青森・岩手編を始めたいと思います!
今回は青森、岩手の選手、それぞれの魅力について語ります。

本題に入る前に、『東日本フィギュアスケート概論』シリーズの概要や注意事項を書いておきます(何度も読んでいる方は読み飛ばしてください)。

フィギュアスケートにおいて、北海道・東北・関東・甲信越地方の全17都道県が『東日本』と括られ、予選が行われています。
よく西高東低と言われ、『西日本』に所属する近畿や愛知が有名な選手が多く、皆さんよく知っているという傾向がありますが…だが東日本にも、世間一般から見たら無名と言われても、魅力ある選手が沢山います!

東日本を中心に地方大会にも足を運び、いつも見てきた選手の魅力を一人でも多く知って欲しい!また今季は、コロナ禍で無観客等で辛い思いを経験した選手へ、微力ながらもエールを送りたい!という思いが強くなり、大学の講義風に選手を紹介するシリーズ『【2021年版】 東日本フィギュアスケート概論』をスタートさせ、今回はシリーズの第4回目です!

第1回~3回にかけて北海道の選手を取り上げました(一覧はこちらから)
第4回以降は北海道から南下し、東北エリアに入ります。その第1弾で、青森県スケート連盟所属選手と岩手県スケート連盟に所属の選手をそれぞれ1ページずつ取り上げます😎

中にはこういう紹介系は苦手な方がいるかと思います。その場合はこの先読まないことをおすすめします。読みたい方だけ、お付き合い頂ければ幸いです。

それでは行きましょう⏬

※今回、実名で紹介するのは、4月から中学生以上かつ、2021-22シーズンのジュニア以上の選手とします。
※所属クラブ・プログラム等のデータは2021年3月時点で明確に把握しているのものです
※プログラム名は特記無きものはフジテレビスケートから発表された情報を基に、筆者が選手の演技を見て独自に調査を行った結果を掲載しています

No.16 鈴木杏梨選手 (スズキ アンリ)

所属 三沢GOLDF・S・C
SP 全中中止のため不明…
FS ミュージカル『スパマロット』より『Knights Of The Round Table』

4月から中学2年生、2021-22シーズンから本格的にジュニアデビューする選手です。
2018年全日本ノービス選手権で、ノービスB女子で3位になったことのある実力があります。

軸が細く回転速度の速いジャンプと、元気溌剌にキュートに踊る姿が魅力的な選手です✨

大会でフリップジャンプを除く、4種類の3回転ジャンプを組み込む高難度構成に果敢に挑みながら、アップテンポでコミカルな曲を最後までキュートな笑顔で、躍動感溢れる演技をするのが持ち味です!

2月に地元の放送局でのインタビューが放送されていました。その時の模様が放送局の公式YouTubeチャンネルに上がっていたので、動画をご覧頂きましょう↓

出典:ABA青森朝日放送 YouTubeチャンネル

なんと、トリプルアクセルの練習もしていて、2月の青森のローカル大会で挑んでいました!!(第50回青森県フィギュアスケート選手権大会 ジュニア選手権中学生以下女子ジャッジスコア)

来季はいよいよジュニアデビューとのことで、今まで大会で拝見できなかった2つのプログラムを拝見できるということで…どんな演技を披露するのかとても楽しみにしています!


No.17 聖前埜乃華選手 (ショウゼン ノノカ)

所属 八戸FSC
SP ユー・レイズ・ミー・アップ(歌 ケルティック・ウーマン)
FS 映画『ロミオとジュリエット』より

2018年平昌オリンピック銅メダリストのハビエル・フェルナンデスさんが講師として出演した番組『奇跡のレッスン』に出演していた生徒の一人で、4月から高校生になります🌸

そんな聖前選手の魅力は、パワフルなスケーティングに合わせ、多彩にアグレッシブに表現するところだと感じています。

SPは今までの聖前選手にはない、しっとりとした曲調を選び、綺麗な滑りで魅せながらも、伸びやかさや芯の強さを感じてエモーショナルな演技が印象的なプログラムです!

FSは前半は1968年公開の『ロミオとジュリエット』の、後半は1996年公開の『ロミオ+ジュリエット』のサウンドトラックを使用した編曲です。昨季から継続のプログラムで、安定した演技を披露しつつ、最後まで迫力満点!ドラマチックな展開を体を大きく使って表現してたのが心に残っています。

そんな聖前選手の演技を、2021年国体の公式アーカイブの映像でご覧ください↓

こちらから(出典 国体チャンネル)
SP→『スケート(フィギュア)1/27「全編」』選択し、(CMの後)2:16:37~2:21:49
FS→『1/28少年女子フリースケーティング』を選択し、(CMの後)19:14~25:13

また来季どんな演技を披露するのか、現地で拝見する時を楽しみにしています。


No.18 渡辺倫果選手 (ワタナベ リンカ)

所属 青森山田高校
SP Bachelorette(歌 ビョーク)
FS Sunday Afternoon(歌 レイチェル・ヤマガタ)

3月に高校を卒業し、4月からは東京の通信制の大学に進学予定のことです(大学名は執筆中の時点では公表されてません)!

千葉県出身で、新横浜スケートセンターを経て、東京都西東京市にあるダイドードリンコアイスアリーナで練習してました。中学2年生の冬に、コーチの関徳武(メグム)先生が家庭の都合でカナダに移るのに合わせ、拠点をカナダに移すという大きな決断をしました。中学3年生で青森山田に編入して以来、青森県及び、東北・北海道ブロックの選手として活躍してきました。

ジュニア時代にジュニアの推薦でシニアの全日本選手権や、国際大会に出場してきました。今季からシニアデビューしました。

渡辺選手と言ったら、どんな逆境も跳ね返せそうな強さを感じ、観る者を勇気づけられそうなスケートだと考えています。先程カナダに拠点を移した話も書きましたが、渡辺選手は数々の辛い出来事を乗り越え、大きな決断をしていった選手であります。

あと、もう一つ大切なポイントがあります。
それは、小さな音ハメがどんどん積み重なっていき、やがて大きな魅力になるスケーターであることです。

特に今季のFSにおいて、それが顕著に表れているなと感じてます。ブルースの曲を選び、ギターや哀愁ある歌声のじゃん♪に合わせた振付、腕だけでなく足や首も使って音を捉えていて、それがどんどん積み重なり、一番盛り上がる後半のステップシークエンスに繋がり、魅了していくプログラムが鮮烈な印象に残りました。
同時に渡辺選手ももう高校3年生で、シニアとして活躍して大きくなったなーと、これまでの思い出が懐かしくなりました。

では参考程度に2021年のインターハイ公式アーカイブにある映像を見てみましょう↓

出典:インハイTV YouTubeチャンネル
SP(38:00~43:45、指定された時間から再生します)

FS(2:20:02~2:26:20、指定された時間から再生します)

※ブロック大会等をシニアで出てますが、インターハイはジュニア課題で実施しなくてはならないためジュニアプログラムです

中々本来の練習拠点であるカナダに戻れないとのことで、1日も早く戻り、練習が積み重ねられることを願っています。
大学生になった渡辺選手の演技を楽しみにしております。

※4/8追加
本人の公開しているInstagramより、法政大学に進学したとの報告がありました!
どんな演技を披露するのか、また楽しみです!

次のページでは、岩手の選手の紹介となってます💨

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フィギュアスケート観戦

Lenaが選ぶ❗ 2019-20シーズンベストプログラム論 東日本 FS編

こんにちは!
前記事は特別講座になって脱線したので、元に戻しましょう!

Lenaが選ぶ❗2019-20シーズンベストプログラム論第5弾⤴️

前回は東日本 SP編と来て、今回は東日本FS編をお届けします❗

東北・北海道・東京・関東ブロックを勝ち上がった選手が集い、ジュニアとシニア、それぞれの全日本進出が決まるまさに、その瞬間!

緊張・喜び・涙、沢山の感情が交錯する大会となりました…。

このシリーズ恒例❗いくつか注意すべきことを…

・筆者が現地で観た、あるいはライブストリーミングで観たものから選びます。
・全ての試合を現地やライストで観れた訳ではありません。結構偏りがあるのはご容赦願います。
・筆者が悩みに悩んで、この時の、この演技が特に印象的だったものを選んでいますが、だからと言って他の選手の演技が…っということは全くありません。いつも素敵な演技を披露していただきありがとうございます。
・今回都合上、一部氏名を敬称略とさせて頂きます。
・所属等のデータは大会時点のものです。
・プログラム名・振付師名は大会パンフレットを参考にしてます。

それでは行きますか💨


 

第45回 フィギュアスケート選手権大会
第36回東日本フィギュアスケートジュニア選手権大会

 

通称:東日本
期日:2019年10月24日~27日
会場:軽井沢風越公園アイスアリーナ(長野県北佐久郡軽井沢町大字発地1157-6)

前回は軽井沢の町全体のことを書いたので、今回は会場に関することを書きますね。

長野オリンピックのカーリングの会場として建てられたもの。その影響で、ロングサイドがフェンスで隠れてしまうので、座って観ると演技がとても見辛いっていう現象が起こります。

ショートサイドに、少し高く上がった位置に座席がありますが…ロングサイドに比べればましですが、柱とかが邪魔で見辛い所もありましたね…

立ち見で観るのが一番良いと言われる会場でしたね…

座席数は1000を超えてはいますが、クリアに観れる箇所が少ないのと、あと諸々な要因が重なって、ファンからは風越での東日本開催はやめてという声があったのは事実です。

本番は、大きな混乱やトラブルなく円滑に進めて頂き、本当に運営に感謝しかありません。

はい、本題に入りましょうか!

 

シニア女子FS

大澤寧子(オオサワネネ) 三沢GOLD F・S・C

FS:ミュージカル『エリザベート』より
振付:小笠原雅子/小笠原牧子

高校3年生、2019年度いっぱいで引退するということで、最後の東日本…😭

ジュニア時代から3シーズン使用してきたFS。衣装がゴージャスで、いつもハーフアップで滑る姿が印象的。

最初、3T単独になり、首を振る振付があり、その後にコレオシークエンス(ChSq)。3S+2Tを降り、足替えコンビネーションスピン(CCoSp)。大澤選手っと言えば、この時のY字ポジションの美しさ✨扇のように綺麗で、手の振りもまたまた美しい✨

後半になるにつれて、どんどんエモーショナルさが増していく。

繊細さ、儚さ、内なる情熱を感じさせる演技に涙😭

曲が『私だけに』から別の曲に変わった。

想いを伝えつつ、勢いは増していき…最後のジャンプは3Tに2Tを付けて見事なリカバリー🔥

そして鳥籠のような綺麗なポジションのレイバックスピン(LSp)で締めくくった✨

もう、エモいですな…

何度も何度も観て、その度に大澤選手だけの味が心に染みる演技…😢

結果としては、これが筆者が観れた大澤選手の最後のFS。大人になっていく姿を観れて、幸せでした😭

川島優子(カワシマユウコ) 立教大学

FS:映画『二人でスローダンスを』より
振付:浅野敬子

川島選手も、大学卒業と同時に引退とのことで…😭

最後のフリーで選んだのは、二人でスローダンスをって、メロディーからして泣けてくる曲…😭

スピードに乗ったまま飛ぶ3Tのインパクトの大きさよ…😭
3T+2Tなんとか降りて笑顔😊そして単独の3Tの高さにびっくり😲

そのあともでっかい!幅跳びジャンプを飛んでいきながら、一つ一つに思いがこもっていて😭

柔らかな笑顔、一歩一歩が大きなスケーティング。力強さとたおやかさが共存した表現で、壮大な曲に立ち向かっていく…

この演技が、筆者が見れた最後の川島選手の演技となった。

最後に、柔らかさとインパクトの大きさに囲まれ、あとからじわりと涙が出てくる。そんな演技を見れて良かったっと感じました😭

三善友奈(ミヨシユウナ) 札幌アースFC

FS:映画『ニュー・シネマ・パラダイス』より
振付:阿部奈々美

前日のSPの背中から醸し出されるゾクゾク感が堪らないプログラムとは一転、極上の世界が広がる演技に思わずうっとり💖

誰が歌っているのか特定は出来ないが、女性の優しい歌声が会場を包む✨多分、ニュー・シネマ・パラダイスの『愛のテーマ』に歌詞を付けた『Se』だと思う。

2A綺麗に降りて、次に3Lz❗❗高く上がって、きゅっと細い軸で回って、綺麗に決まった✨

CCoSpを回り始めてすぐに、両腕を真上に上げ、体を上に捻ったキャメルアップワードで回ってからの、I字っというレアなバリエーションがこれまた絶品✨✨

その他のスピンも、ポジションが綺麗、移行もスムーズ。ほどき方も、しっかり神経が行き届いていて、綺麗に下ろしている✨

所作の美しさ、柔らかさの中にしっかりと芯がある。東日本では、綺麗な中にも心に秘めた情熱を感じさせるような演技でした😭

お人形のような可憐さが、優しいボーカルにぴったりとハマっていく✨

夢のような一時😍

あっという間に、心が浄化されていきました✨

廣谷帆香(ヒロタニホノカ) 岩手大学

FS:バレエ『火の鳥』より
振付:本郷裕子

SAPPORO CUPと同じ日程で行われたMGC杯で岩手大学に進学したことが分かり凄い!と同時に、引き続き東北・北海道ブロックで出場してくれることが嬉しかった😄ブロック優勝から、東日本。そして昨年のリベンジ、全日本の舞台へに向けて挑むFS。

自ら選んだという曲で勝負に出た🔥

ルッツの高さが超エグい!!
冒頭の3Lz+2Tに、4本目の3Lzといい!2A+3Tの高さも特筆すべき事項✨

勢い、流れに乗って、ステップシークエンス(StSq)での音ハメ、ジャッジアピールをバシバシ決めていく✨

沢山のこだわりが詰まったプログラム。
生き生きと、輝いて羽ばたいているような動きの数々✨

強くて、逞しい!

魔物をはねのけ、去年のリベンジをしていくんだという意志が明確に見える❗

美しいLSpで締めくくり、フィニッシュ。

ガッツポーズが飛び出た😆

最後までカッコいい❗力強い火の鳥で、見事表彰台、そして全日本への出場が叶った👏

永井優香(ナガイユウカ) 早稲田大学

FS:アディオス・ノニーノ
振付:宮本賢二

永井選手にとって、初めての挑戦となるタンゴの曲。

赤と黒のレース、左手だけ黒レース手袋✨毎度衣装がすんばらしい✨

冒頭の3Lzと2A+3Tの高さと、伸びやかさ。3Sからツイズル、3Lo+2Tのキレの良さ。全ての要素が曲に見事に溶け込んでいく。

ビシッとバシッと叩かれたい❗

キリッとした所作を真っ正面から崇めたい❗

強い音に合わせ、次から次へと挑発するような動きの数々にドキドキしまくり✨

スローパートではたおやかに、美しく。

全体としては力強さを感じさせる。

いや、恐れ入りました❗っと言わせる演技🙇‍♀️

110.81。その後のショートとの合計点が聞き取れない程の大歓声に包まれて、優勝した🏆

記録と同時に、センセーショナルなプログラムにまた観たい。もう一度あのビシッと感を味わいたいっという、良い意味で中毒に陥った💘

 

シニア男子FS

鈴木潤(スズキジュン) 北海道大学

FS:ビートルズメドレー
振付:佐藤有香

大学進学後、ずっと東日本で表彰台に登って全日本に行っていた鈴木選手に、この大会波乱の展開に巻き込まれてしまった…。

SP11位…。
今回の東日本出場枠は、GPシリーズ出場のため免除されていた島田高志郎選手を除くと、6枠…

崖っぷちな中で挑むフリー。
会場全体が緊張に包まれ、どうか上手くいってくれっと願う中で曲がかかった。

ビートルズが歌うバージョンで、『イン・マイ・ライフ』から。
冒頭の3A、なんとか決まった。続くジャンプは2A+3Tを選択。3つ目の3S綺麗に決まった❗

曲が『レディ・マドンナ』に変わって、手拍子に合わせてノリノリに踊るChSq。この手拍子が力になりますように…🙏ジャンプの助走へ入った。真っ直ぐに、後ろ向きで滑ったこれは…切れ味抜群の3Lz❗綺麗に決まって、筆者大拍手👏

ジャンプ降りた所で『レット・イット・ビー』に変わる。しんみりと、あー、もう最後なんだなって…😢
スピンを挟み、イーグルから2A+1Eu+3S。最後の3Sの着氷が乱れ、ステッピングアウトに。続く3T+2Tは決まり、最後のジャンプ!くるくる回ってからループは2回転に…

フライングシットスピン(FSSp)、そしてStSq。最後の最後まで力を振り絞って、思いを伝えていく姿に涙😭万感のイーグル。CCoSpを回りきって、フィニッシュ。

難しい情況の中、出来ることをしっかりと。ハラハラドキドキの4分間だった。

全日本の行方はどうなるのやら…

今だから正直に言わせてください。

鈴木選手のあと、観るのがとてもとても辛かった…😭

どの選手からも、全日本に対する思いと、緊張と、魔物が襲いかかってくる様子を目の当たりにし、どうか上手くいってくれ、この選手にも行ってほしい…。高地という状況で朝から長時間観てて、2日目の夜と1番疲れている中だったこともあり、ちょっと心臓が苦しく感じてしまったのもあり、心がぐちゃぐちゃ。

実況放棄しようかと本気で考えかけました…なんとか最後までやりましたが…

そんな状況の中、心に心地よく残ったのが…

山隈太一朗(ヤマクマタイチロウ) 明治大学

FS:ポルナレフ・ラプソディー
振付:宮本賢二

大荒れのシニア男子FSの最終滑走。

気持ちが荒れていた筆者の心に、爽やかーな水色の風が心を落ち着かせてくれた…😌

フランス人歌手ミッシェル・ポルナレフの、『渚の想い出』→『愛はあの人の胸に』→『愛のコレクション』→『渚の想い出』と繋げたメドレー曲。

船の汽笛やカモメの鳴き声(原曲にもある)を聴いている振付からスタート。
『シャラバディデー 』~♪荒れた心でも口ずさみたくなるような優しいメロディーに乗せ、お洒落な振付、そして、さらりとダイナミックな技をこなしていく。

『キーー イィーー⤴️⤴️』

っていうようにね(適当)、音を伸ばしながら、音を上げていく技法が耳に残る。

途中のお手振りや、コレオシークエンス(ChSq)の時のちょっと気だるそうにズサーしたり。

曲が変わっても、前の曲のストーリーを引き継ぎ、展開していくような曲を組み合わせている印象。

夏の海辺の情景を思い起こしてくれる振付や編曲。爽やかーに、今までのイガイガを水に流してくれる。

最後は手を振ってフィニッシュ。

見た目的にはほとんどミスがなく、本人ガッツポーズの出来✨

合計得点で200点超えに会場どよめき!そして、優勝🏆

最高のこの日最後の演技でした✨

 

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